『をとめよ素晴らしき人生を得よ』はじめに1/2

『をとめよ』刊行2ヶ月を迎えて何かするかもしれない。

おこさま人生相談室の増刷が決まった。とても嬉しい

帯も素敵なのだけど、理由を知るとしみじみと良い表紙の絵。補章も胸に迫る内容で、書かれている彼女達と同じくらいご自身についても開示していくことを恐れていないというか、作者の方がまず未来の誰かの為に書かれているのかと思えた

『をとめよ素晴らしき人生を得よ』瀬戸夏子(柏書房) とっても良かった。短歌がまず素晴らしくて、それぞれの歌の向かう先も見据えるものも何もかもが違う。女性というだけで当たり前に境遇も考えも美しさも軽蔑も誰も交じらない。女性が女性を愛しているとも限らないし、色々な意味で問題もある理解しがたい人達が跋扈していて(私は長澤美津でありたいと思ったけど、誰に惹かれるかも読む人ごとにきっと違う)。それでも、何か受け取れたような気がする本。同じ場所に立たせられない悔しさを抱えて、でも何よりも自分を否定したい心が確かに持っていて、分かりあえるとも思えない、連携という言葉に顔を伏せそうになる人にもぜひ。

担当書が2冊、Amazonのカテゴリベストセラー１位に入ってホッ（嬉しいけどそれ以上にこの本がある程度売れないとおかしいと思っているのでそれがある程度果たされてホッという感じが正直あります）。一応カレンダーが入ったキャプチャーを撮っておく。あとで宣伝に使えるかもしれないし。Amazonカテゴリの頓珍漢さは巷間言われてるとおりとはおもうけど、おこさま人生相談室が対談なのはよくわかるし、をとめよ〜に関してフェミニズムでOK。

本日付けの朝日新聞の別刷「be」に、『おこさま人生相談室』の著者インタビューが掲載されました。唯一無二の人生相談本（子ども“が”大人に回答する！）。ぜひお読みください！ 「子どもと大人というより、一人の人間として話し合うとこんなにすごいことが生まれるんだということを知った瞬間でした」

なんと武田砂鉄さんが、瀬戸夏子さんの『をとめよ素晴らしき人生を得よ』を、「週刊金曜日」で書評いただきました。 「抵抗と連帯が、限られた言葉から匂い立つ。ひとりで歌をつくり、歌を並べ、刺激し合う。卑下されない。美化されない。ただそこに提示された切実な声が時代を貫いて届く」 さらに嬉しかったのは武田砂鉄さんが本書の中でもすごく大きく取り上げているわけではない歌、大西民子と川上小夜子の歌を引いてくださったこと。 憎まるることもひとつの張りあひと云ひたる友も思い出で居きーー川上小夜子

【短歌】芥川龍之介の最後の恋人だったり、アガサ・クリスティー失踪事件だったり、二・二六事件とイェイツがつながったり、瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ』を読んだら短歌を詠んできた女たちが面白過ぎて人生観が変わった！ note.com/nabewata_lit...

つい最初に読んでしまったクリスティと中島梓の補章もよかったし、あと個人的に良いな〜となったのは第6章かな。第2章での片山廣子の「女でないものに出世して」に込められた切実さに対するp108だったように思う。こういう章を跨いだ繋がりも読みやすさのひとつかも。ラストのアンソロジーもまた読み返していたけど各人の個性が見えつつより抜かれた歌ばかりで良い。違いを楽しんだり共通点を見出したり未知に触れたりできるのでアンソロジーって好き

巻末の短歌アンソロジーも良かった！最初に読んだときと本文で歌人たちの背景の一端を知ったあとで印象が変わった(変わらないものもある)気がする。ひとくくりに女性歌人と言っても様々な立場や考え方を持ちながら、それぞれが男性優位社会における短歌という文学に取り組んでいった過去は当人たちのシスターフッドであると同時に現代へのエンパワメントでもある。とはいえ周辺の男性歌人らの存在も外せず、要所要所で触れられており知らなかったエピソードも色々ある中で特に茂吉って…とややドン引きするなどした。

瀬戸夏子「をとめよ素晴らしき人生を得よ 女人短歌のレジスタンス」を読んだ🍋 #読了 寝る前の読書にちまちま読んでいたので少し時間がかかった(間に小説も入っちゃったし)。以前から知りたかったフェミニズムの観点からの短歌および短歌史を紹介する良い1冊でした。最後の参考文献一覧が圧巻で親切…女性の歌人や短歌により深く触れてほしいという著者の意思を感じる。全編通して読みやすく、葛原妙子の短歌から引用したタイトルで過去からの未来へバトンを受け渡す、そういった趣旨と内容に合わせた装幀も素敵だな。冒頭の「はじめに」でテーマがしっかりと語られており、著者の言葉そのものも力強く安心して読めました。

今日の大阪文フリ当日ですが所用でちと行けなくなりました。残念…

東京新聞（9/12）夕刊、石川美南さんのコラム「短歌で遠出」にて、編集を担当した『をとめよ素晴らしき人生を得よ　女人短歌のレジスタンス』（瀬戸夏子）をご紹介いただきました。 女人短歌の歌人たちの新たな物語を「覚悟をもって」描こうとした瀬戸さんのトライを評価いただいたのが、とても嬉しいです。

11日お休み。 12日はお昼頃から営業予定。 13日から15日まで営業予定。 本のカラオケ　モーニング。 ご参加ありがとうございました。 「をとめよ素晴らしき人生を得よ〜女人短歌のレジスタンス〜」瀬戸夏子さんから短歌などを朗読頂きました。 歌誌「女人短歌」をはじめて知りました。 第二次世界大戦直後の1949年（昭和24年）に創刊され、48年間にわたって刊行された女性のための短歌誌だそうです。 男性優位の歌壇への抵抗という側面もあったそう。 当時は短歌をつくるなどは女性がやるべきではないというような嫌悪的な意見、詠むにしても子供や… ameblo.jp/slowdown-nar...

こういうポストをするたびにバズり過ぎて生活に支障が出たらどうしようとブルーになる

働いている本屋さんで紹介させていただきました chienowa-bs.com/blog/3090

ザ・キャピトルホテル 東急のラウンジ「ORIGAMI」のシャマフェ、一番いい海鮮丼くらいの値段する。

瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ　女人短歌のレジスタンス』（柏書房）読了。女性と運命的な出会いを果たす女性、女性とともに生きる女性、あるいは男性との一筋縄ではいかない関係……がいっぱい読めて胸がいっぱいになる。自分にとって大事な女の子たちのことを思い浮かべてしまうな。

おまえが編集した本ってなんなんや！というごもっともなみなさんのために、以下のURLに上げてる本が担当した本になっています。36冊。100冊になることはあるのだろうか。 booklog.jp/users/tjpaki...

新聞を批判することが得意技なのですがこの前の飲み会で15分くらいずっと批判した後に、それを聞いてくれてた人が新聞社勤務だったことがわかり「ギエッ！」と声が出ました。

女人短歌本の感想ででいちばん言及されるのが、たぶん穂積生萩なんだけど、メーンで取り上げている人の中で唯一存命の人物が、穂積生萩さんです。

出ます〜。 担当した本全部と、おてあげと、間に合えばフリーペーパーを持っていきます。 【文学フリマ大阪13 出店!】 📍ブース:せ-24 🗓9/14(日) 12:00〜開催 ✅入場無料 🏢インテックス大阪 📕イベント詳細→ bunfree.net/event/osaka13/ c.bunfree.net/e/fKT #文学フリマ大阪

瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ』(柏書房)をご恵投いただきました。「女」というカテゴリをあるジャンルの中にどう歴史化するか、という問いに答える本であり、「女」と括られる暴力を受ける「女」を語ることの逃れがたい暴力性に向き合う一冊。「女」として差別的にくくられるカテゴリを語ることの艱難を、それが必然的に持つ暴を、当時の女性歌人たちの記録とそれを語る現代の著者の語りから二重に描いていく。躊躇いつつ、でもそれを正面から受け止める語り。アクセス困難な歴史をいかに語るか、ということをとても学ばさせられました。

感想嬉しい。生き返る思い。

男歌の「アララギ」に所属し続けた河野愛子についても、「女人短歌」からの影響も受けつつどんな思いでいたのだろうかと、その胸の内に思いをめぐらす。 付録のアンソロジーがとても嬉しくて、彼女たちひとりひとりの物語に歌が重なった。 @libro.bsky.social

瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ　女人短歌のレジスタンス』を読んだ。 素晴らしい。「女人短歌」という歌誌のことは知っていたが、今まで研究が殆ど為されていないとあらためて知った。そも何故「女人短歌会」を発足させる必要があったのか。それは男性優位の歌壇では認められない女性歌人のため、その怒りと焦燥の故にだった。 彼女たちは其々に個性が強くて生き方もばらばらで、でも同志として繋がっていられたし、時には支え合いシスターフッドの歌も生まれた（胸熱…）。 一方で、片山廣子と芥川の件などはやるせない。（続く） #読了 @libro.bsky.social

保育園の時間

ちょうど先日、クリスティの「春にして君を離れ」を読了して中島梓/栗本薫氏の解説文もすごいな…と感じ入ったこともあり個人的に補章01がタイムリーでつい先に読んでしまった。中島梓氏の引用箇所は自分も好きな文章だったので嬉しい。クリスティの私生活を踏まえると小説への印象が変わ…りはしないけど深まるわね…どんなエンパワメントな動きであっても「良い」「悪い」は同時に存在すること、頷けるものがあるしこの章だけでも読み応えがあって好きだな

小説やノンフィクションを読む気力はなく、でも言葉に触れたい時に最近は歌集を手に取りがちなのだけど、チェックしていたり書棚に並んでいたりする歌集(特に図書館の)って大抵が男性の作品なので客体化されていない女たちの言葉に触れたい…と探すけどまず少ないし、女性の歌集でも男・愛・子供な気配が強いと元気がなくなるので悩んでいたけど積んでいた「女人短歌のレジスタンス」はそういう違和感が序文できっぱり言及されていて本文も期待…装幀もおしゃれで素敵だ

吉川浩満くんとお送りしているYouTubeチャンネル「哲学の劇場」は、この2週間ほどお休みしておりました。 というわけで、「人文的、あまりに人文的」第237回を公開しました。 今回は「注目の新刊」と題して、以下の本を紹介しています。 ・『オックスフォードの女性哲学者たち 』 ・『をとめよ素晴らしき人生を得よ 』 ・『歴史学は世界を変えることができるか』 ・『京都出町のエスノグラフィ』 ・ラルボー書房「5分文庫」シリーズ ・『Tシャツの日本史』 著者、訳者、出版社などの書誌を省略しており恐縮です。 お楽しみいただけたらこれ幸い。 youtu.be/kVqmbdpAbWw?...

瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ 女人短歌のレジスタンス』凄かったよｫ…短歌無知だけど鳥肌立ちっぱなしだった。をとめの痕跡をみつけては詩魂とともに拾い上げていくいく、探偵……？瀬戸夏子、黄前久美子かと思った……

YouTubeチャンネル #哲学の劇場 を更新しました。#哲劇 #237 注目の新刊／『オックスフォードの女性哲学者たち 』『をとめよ素晴らしき人生を得よ 』『歴史学は世界を変えることができるか』『京都出町のエスノグラフィ――ミセノマの商世界』、ラルボー書房「5分文庫」シリーズ、『Tシャツの日本史』 ほか youtu.be/kVqmbdpAbWw

大阪で、瀬戸夏子さんの刊行記念イベントをやります。「瀬戸夏子とお茶会in大阪」。9/21（日）に2部制です。気さくな会ですから、お近くの方はぜひ遊びに来てください。本を読んでなくても大丈夫です。

女性歌人たちのうたも、たくさん掲載されています。 すきなうた 多寡が女一人とことなげに女同士がいふ危うさを(長沢美津) 器官といふ文字をおもふなまめきて少女の群の跳びあへるかも(河野愛子)

…ものともせずグイグイいって、折口の全ての反応を超ポジティブに解して、決して諦めず、しまいには折口も一目置くようになる、という。いい話だった。 (これ、増村十七さんに描いていただけたら、すごく嬉しい。穂積生萩(なまはぎ)という名前も、増村さんぽくないですか？) 折口信夫ほか、「女嫌い」(「女嫌いの女体好き」も含め)の男たちが色々登場します。読んでいて「しょうもねえなあ」と思うものの、瀬戸さんの書き方は断罪するような書き方ではなくてそれぞれの人間味は感じられる。けれど、北原白州だけは、そういった感じがなく、そこも興味深かったです。わたしの読みが浅いだけかも知れません。

創作するものどうしの影響しあい、反発しあいももちろん含まれる。 "…キャットファイトとしてジャッジされ消費されるわけではない、けれど過度に美化され欲情されるわけでもない、いまこの時代においても切実に必要とされている、あるいはわたしたち自身の姿にもよく似ている彼女たちの物語…" 、 大勢に読まれて欲しいです。 第1章、大西民子と北沢郁子のガーネットの指輪エビソードで床を転がり回り、第6章長沢美津の歩みに軽く頬を張られた気がし、第7章中城ふみ子では「…男ってさあ！」になり(なるでしょう？)、第8章穂積生萩と釈超空(折口信夫)で大笑いしました。 穂積生萩、折口信夫の女嫌いをものともせず…

…長沢美津は五島美代子にその"属性"を問うているのでなく、「あなたもシス男性の支配する歌の世界から弾かれた歌人ではないか」とその"実存"を問うたのだと思う。 「シスターフッド」というもの・こと・言葉を、女の線を引く人々の付与した意味と違う意味で(その人たちが「シスターフッド」を特に言っているわけでは、多分ない。こっちが勝手に使いづらくなっているだけ)取り戻したいと思った。 それには、思考停止をやめて、"絡みあった複雑な旋律を""耳を澄まして聴"(「はじめに」から)かなければならない。　 インターネッツには全く向いていないですね。 "絡みあった旋律"は、シスターフッドだけでなく、…

「最大のマイノリティは女だ」と主張する人々や「女の"境界線"を引き直す」という論文(?]を書いた学者がいて、いま、「シスターフッド」という言葉を留保なしに使うことができるのか？　"シスター"に包括されるのは誰か？ ここで、わたしはただ思考停止してシャットアウトして、3年くらい経つ。 「女人短歌」の創始者のひとりで、最後まで事務局を務めた歌人長沢美津は、参加を躊躇う歌人五島美代子に「あなたは男ですか、女ですか。女なら、認められない多くの女歌人のために仲間入りするのが当然ではありませんか」と問うた。 この2025年に文脈抜きに読めば、とても危うく感じる言葉だが、…

瀬尾夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ　女人短歌のレジスタンス』を読みました。感想を書きます。 ツリー長いです。ごめんなさい。 結社「女人短歌会」、歌誌「女人短歌」の誕生は決して平坦でなく(なんども挫折した四半世紀が先行する。北原白州がかなりな意地悪をしてる。)また、なかには当然、自分は女性歌人でなく歌人だ、男女の別なく切磋琢磨したい、という女性歌人もいた(女流棋士会のお話を想起させられる)。 本書を読みながら、「シスターフッド」というもの・こと・言葉を、何年振りかに噛み締めた。

漫画家のツルリンゴスターさんテキストレーターのはらだ有彩で、Podcast『それはそうかもしれんけど』＃しれんけど 始めました！ 「それはそうかもしれんけど、それで済んだら世話ないわ」 というような、 やりきれないことからどうでもいいことまでをゆったりお喋りする番組です。聴いてね❣️ open.spotify.com/show/5E3AnR4...

『をとめよ素晴らしき人生を得よ』４分の１読了。私は夢中になると我慢できなくなるので、一気に読みすぎないようにここまでにする

なんと！

ツルリンゴスターとはらだ有彩のそれはそうかもしれんけど #しれんけど ep.0漫画家とテキストレーター SpotifyとApple Podcastで公開しました❣️ 「それはそうかもしれんけど」とは？／呼び捨てでいくよ／怒るのって難しい／犬に夏休みを費やした／宮沢賢治と保阪嘉内／実在の人物について書くことの難しさ／エッセイとフィクションを書く（描く）こと open.spotify.com/episode/0PnW...

アフター６ジャンクション２ (1) TBSラジオ 2025/8/19(火) 20:00-21:00 radiko.jp/share/?t=202... #radiko #シェアラジコ #utamaru #宇多丸 #日比麻音子 #アトロク 今日は瀬戸夏子さん登場なので聞いてる。面白いね～。

【ついに来週開催🎊】 編集を担当した、瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ』の刊行記念トークイベントが行われます。 出演　瀬戸夏子、ひらりさ 8/25（月）19時〜 青山ブックセンター 詳細は、画像もしくは以下URL aoyamabc.jp/products/202... からどうぞ！ （URLから申し込み可能。会場参加のみです）

瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ 女人短歌のレジスタンス』（柏書房）が素晴らしくてブログで紹介を書きました 21ku.hatenablog.com/entry/2025/0...

瀬戸夏子『をとめよ 素晴らしき人生を得よ　女人短歌のレジスタンス』（柏書房、2025） 戦後結成された「女人短歌会」と同会から送り出された雑誌「女人短歌」に集った女性たちに光を当て、その生き様と歌を案内してくれる本。 章ごとに「大西民子と北沢郁子」「片山廣子と「物語の女」」「齋藤史とコンスタンス・マルキエヴィッチ」という具合に二人ずつの対比で互いを照らしあう構成も効果的。 なにより登場する一人ひとりの歌人についてさらに知りたくなり、歌を読みたくなるのがよいですね。巻末には120首のアンソロジーもついています。 www.kashiwashobo.co.jp/book/9784760...

瀬戸夏子『をとめよ素晴らしき人生を得よ ──女人短歌のレジスタンス』読んでます。 こういう本が読みたかった！ 瀬戸さんって関係性オタクなんだな〜って思う。浸透率が違うよ……

『をとめよ素晴らしき人生を得よ』本当に面白い……今読みたかったことが書いてある。でも濃すぎて小休憩。