真利子哲也監督の『Dear Stranger／ディア・ストレンジャー』（2025年）を見ました。ニューヨークで暮らす日本人と台湾人（？）夫婦が直面した危機。「バベルの塔」の挿話や言語についての劇中台詞など、いわゆる異文化間のミス／ディスコミュニケーションを描いたかのように見えるのはミスリードなのだろう。テーマはもう少し内面的なところに突っ込んでいくけれど、一方でNYという都市の人種関係や歴史的文脈にも踏み込んでほしかったような。

私もお世話になったＪビザが、日本の技能実習のような搾取システムとして運用されているとは… They Were Promised a Taste of America. They Got Abuse and Exploitation. www.nytimes.com/2025/09/20/n...

Apple TV+にてスパイク・リー監督版『天国と地獄 Highest 2 Lowest』拝見。デンゼル・ワシントン演じる音楽業界の大物をターゲットにした誘拐劇。筋としては、黒澤版（というかエド・マクベインの原作）と同じ流れなのだが、デンゼルの濃口の演技、黒人ポピュラー音楽史、NYの多民族性、ネット・AIテクノロジーがもたらす変化などが相まって、やっぱり別物になってた。黒澤版の「黒人映画化」を期待するとちょっと肩透かしだが、まぎれもなくスパイク・リーの映画でした。

『リトルトーキョーは語る　凝集・越境・包摂の日系アメリカ史』という本が11月ごろに名古屋大学出版会から刊行されます。まだバタバタと校正中ですが出版社HPに登場。ロスアンジェルスのリトルトーキョーという場所に焦点を当て、アメリカ日系人の歴史を、日米を結ぶ越境的なネットワークや地域社会における多人種関係という観点から再構成します。詳細な目次はこちらに。 www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978...

Robert Redford, the big-screen idol turned Oscar-winning director, Sundance Film Festival founder and environmental activist, died on Tuesday. He was 89. www.nytimes.com/2025/09/16/m...

カズオ・イシグロの同名作の映画化『遠い山なみの光』（2025年）を見ました。各所で批判的な評も見ていたので、あまり期待せずに見たら、なんとまあ、傑作ではないですか。原作では、あまりはっきり描かなかった部分を大胆に脚色して、戦後80年の日本で見るべき作品になっていたと思います。解釈の余地が広い作品ですが、原爆が「私たちの社会」にもたらしたもの、敗戦後を生きる女性とその解放（とその困難）について、いろいろ考えました。音楽も素晴らしい。劇中の不穏さの演出もよかったですが、意外な1980年代ポップソングがとても効果的に使われていました。

【KOSS共催イベント：ホモナショナリズムを再訪する】 ジャスビル・プア氏をお招きし、同志社大学都市研究センターとの共催で公開シンポジウムを開催します。 ハイブリッド開催で、使用言語は英語になります（Webinar参加者のみ同時通訳と情報保障がつきます）。 2025/10月/11日（土）12:00〜16:00 基調講演 Prof. Jasbir K. Puar, "From Homonationalism to Homofascism" 応答 福永玄弥「東アジアにおけるポスト／冷戦体制とホモナショナリズム 保井啓志「ホモナショナリズムの与えた影響：動物の政治から」 詳細はこちら ↓

もう１本は、家族で実写CG版の『ヒックとドラゴン（How to Train Your Dragon）』。内容はアニメ版そのままではあるけど、技術的な進歩を感じる描写の数々は大スクリーンでこそ楽しめるし、「共生」というテーマは今こそ切実。日本ではいまいち知名度も低いようですが（劇場の入りもちょい寂しい・・）、アニメ版の映画・テレビシリーズを何度も見ていた娘たちにも大好評でした。ファミリー・ムービーとしてもおすすめ。

週末は映画を２本。１つめは呉美保監督の『ふつうの子ども』。小学４年生目線の「世界」の話。タブレットや廊下との壁がない教室とか、今風の学校風景を舞台に、でもとても小学生っぽい「人間関係」が丁寧かつユーモアたっぷりに描かれました（会場も笑い声多し）。終盤の親大集合シーンは必見の凄さですが、個人的には子どもの世界の話だけでもよかったのではないかな、と思ったり。

北山忍著『文化が違えば、心も違う？　文化心理学の冒険』（岩波新書, 2025）読了。「個人主義」vs「集団主義」とか、ハンチントン「文明の衝突」型議論の最新型なのかと思って手にとったけれど、議論はもっと複雑で洗練されている模様。心理実験から遺伝子研究、生態史まで扱う方法もテーマも多彩なので、各パートの説明は入門のまた入り口という感じだが、西洋や合理的個人を無徴の「モデル」とせずに、文化の多様性を考える一つの方法と考えれば、近年の文化心理学の展開というのもなかなか興味深い。

NHKドラマ『舟を編む：私、辞書を作ります』を見始めた。８月下旬は原稿書きと校正の毎日なのですが、例年だったらアメリカ調査にいってるはずなのに〜とモチベーションがダダ下がりがち。これを見ると編集者さんから校閲さん、作図や印刷業者さんなど、本を作っている人たちへの敬意があふれてくるので、もう一度やる気がみなぎってきます。

吉見俊哉著『アメリカの越え方：和子・俊輔・良行の抵抗と越境』（弘文堂, 2012）。刊行時も読んだはずなのだが、必要があって再読。20世紀日本の知的エリート鶴見家のそれぞれのアメリカ経験。祐輔の妥協的ナショナリズムから和子の変革的インター・ナショナリズム、俊輔の反抗的アンチ・ナショナリズム、良行の越境的トランス・ナショナリズムへ。それぞれのアメリカの経由路、内面化の相違から考えるというのが面白い。今だったら鶴見和子の思想の考察はもうちょっとインターセクショナルになっていただろうか。

月刊『部落解放』2025年9月号の特集「第二期トランプ政権以降のネット差別を考える」に「第二期トランプ政権における反多様性の政治」と題した小論を寄稿しました。「多様性」という語の歴史的な文脈や近年の反DEI運動の政治的意味のようなことを議論しています。 www.kaihou-s.com/book/b667807...

Pew Research Centerによる2023年の非正規移民人口の報告書が公開。1400万人まで急増して過去最多に。とくに強制送還から保護される地位の非正規滞在者（庇護申請中、TPS、DACAなど）の数が増えていたことが印象的。出身国はメキシコ以外の中南米カリブ海諸国が急増。これはやっぱり「アメリカ版難民危機」なのだと思う。2024年にはさらに増加、2025年にはやや減少の見通しとのこと。 www.pewresearch.org/race-and-eth...

久保明教著『内在的多様性批判：ポストモダン人類学から存在論的転回へ』（作品社, 2025年）読了。「多様性の語り方」という面で参考になるかと本を開いてみれば、がっつり人類学理論を勉強してしまった感じ。本書の記述の何割を理解できているのか怪しいのですが、「一つの自然×多数の文化」を想定する「多文化主義」の限界、そして「多孔性の存在論的相対主義」の可能性という議論に、何かが啓かれた思いです。こうゆう根源的な思考を自分の研究にどこまで取り込めるかわからないのですが、読んでよかったのは間違いないです。

「午前10時の映画祭」で『エイリアン』4K版リバイバル。デザインやプロットはもちろん秀逸なのですが、今回印象的だったのは、星間航海者であるノストロモ号の乗組員たちが「使い捨て労働者」であったということ。『2001年宇宙の旅』のエリート科学者、『スターウォーズ』の英雄／アウトローと比べたら、本作は、いきなり賃金交渉から始まり、それでも巨大企業との契約に縛られる底辺の人びと。資本主義による搾取とそこからの逃走の物語、と言ったら読み込み過ぎだろうか。

映画『リンダ リンダ リンダ』4Kリバイバル上映みてきました。公開から20周年というのが信じられない思いではあるが、今の時代に見てみれば、ペ・ドゥナ演じる韓国からの留学生ソンさんの物語としても、とても心に沁みる一作でした。「女子高生がブルーハーツ？」という出オチのような設定ゆえに軽く見られる向きもあるかもしれませんが、国籍とか言語とかを飛びこえる４人のフェアな関係性の描き方とか、山下敦弘監督らしいイケてない男子への視線なども含め、青春映画の快作であったことを再確認しました。

フロリダの移民収容所、通称「アリゲーター・アルカトラズ」。日本の民放TV番組で「絶対に脱走できない収容所」などと面白おかしく伝えられていた。レポーターがわざわざ周辺をボートで探索してワニと遭遇するシーンまで用意して。なぜ閉鎖命令が出たのか、番組関係者は理解しているのだろうか。Judge Orders That ‘Alligator Alcatraz’ Detention Center Be Shut Down for Now www.nytimes.com/2025/08/21/u...

パトリシア・ヒル・コリンズ（湯川やよい・松坂裕晃・佐原彩子・藤浪海訳）『インターセクショナリティの批判的社会理論』（勁草書房, 2024年）読了。訳がとても丁寧で、なかなか複雑な諸理論（フランクフルト学派、カルチュラル・スタディーズ、フェミニズム研究、人種研究、脱植民地主義、ポスト構造主義など）との関係が歴史的かつ立体的に理解できました。個人的には、インターセクショナリティの理論的説明としては一番「腑に落ちた」内容だったかもしれない。

上智大学、DEIに"Belonging"を加えてDEI&Bとしてきた。belonging（帰属感）は「一人ひとりが所属している場に対して、「帰属意識」や「自分の居場所がここにある」と安心感を得られている状態」とのこと。 www.sophia.ac.jp/jpn/article/...

塩原良和さんの『共生の思考法』（明石書店、2025年）読了。「共生」という言葉がはらむ問題とその先を、最近10年ぐらいの世界と日本の動向と重ねて、徹底的に考える。大学の授業ベースということで、なかなかすごい密度だけれど、読んでいると学生の対話が透けて見えてくる感じがするのも面白い。「共生」とは「同化」であり「排除」であるとか、「多文化主義」ではなく「多現実主義」という提言など、自分もちゃんと受け止めて考えなくてはいけないこと多数。夏の宿題をたくさんいただいた気分です。

実ははじめてジョージ・Ａ・ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』（1968年）を見た。1960年代の「人種」を描いた映画として、圧倒的でした。少なくとも、ライアン・クーグラーの『罪人たち』を見る前に見ておくべきでした。

富永京子さんの『なぜ社会は変わるのか：はじめての社会運動論』（講談社現代新書, 2025年）読了。ありそうでなかった新書で学ぶ社会運動論。集合行動論から資源動員論、政治的機会構造論、フレーム分析、そして新しい社会運動論、「社会運動と文化」論まで、それぞれの意義と限界がコンパクトに整理されていてありがたい。理論史を整理することで、実は著者の問題関心もまた明らかになっていく部分などは、院生の指導にも参考になります。

ドキュメンタリー『キムズビデオ（Kim's Video）』を映画館で。ニューヨークにあったマニアックなレンタルビデオ店「Kim's Video」の話ということで、自分も留学中お世話になったVHS文化やらレンタルビデオ文化のエモいドキュメンタリーかと思いきや、話の中心は閉店後の膨大なビデオコレクションの行方。なぜかビデオはイタリアのシチリア島にあり、そこでマフィア映画顔負けの展開へ・・・という嘘みたいな実話でした。思ってたのと違いましたが、これはこれで面白かった。

映画『アイム・スティル・ヒア』見てきました。1970年代軍事政権下のブラジルで軍に夫を連行された妻と家族の物語。5人の子どもがいる家族の描き方がとても丁寧で、人権無視の体制といかに家族が（で）闘ったか／いまも闘っているかが力強く描かれていました。この「力強さ」の表現が、「暴力」や「自己犠牲」とは異なった方向性を持っているのも魅力。ここにも今見るべき物語がありました。

兵庫県立美術館にて「藤田嗣治×国吉康雄 ２人のパラレルキャリア」展へ。戦前・戦中・戦後でヨーロッパとアメリカを拠点とした画家のあゆみ。とてもストーリー性があって大河ドラマのよう。個人的に面白かったのは1930年代以降の対比。国吉は「アメリカの画家」としてのアイデンティティと地位を確立していくのに対して、藤田はフランスを離れ、南米を旅した後に日本で「作戦記録画家」に。その経験の違いが戦後の作品にも表れていくのがよくわかりました。

出張中の読書。カズオ・イシグロ（小野寺健訳）『遠い山なみの光（新版）』（ハヤカワepi文庫、2025年）。長崎を舞台にしたイシグロの長編デビュー作。敗戦後、既存の体系が崩れ去った後の人間関係とか、そのなかの女性の（複数の）生き方とか。主人公悦子の長女の「不在」が最後まで重い。

The Trump administration’s efforts to prioritize standardized test scores and GPAs could make wealth even more influential in admissions at top-tier colleges, as rich parents generally spend more on their children’s education, ensuring higher grades. nyti.ms/45pqVvO

青森で科研合宿へ。帰りのフライトまで時間があったので、市内からバス30分程度の三内丸山遺跡へ。年表が紀元前からいきなり江戸時代に飛んだり、縄文ファミリーの生活をベタな家族観で見せる基本構成など、展示内容もなかなか味わい深い。一方で、津軽海峡を挟む文化圏の成立やら北海道から長野までを結ぶ交易ネットワークの話はとても面白い。東北における縄文時代の「終わり方」を扱った特別展も、西日本中心の歴史観を斜めに見る感じになっていて、なかなかよかったです。

The federal government is cutting research funds for the University of California, Los Angeles, over claims of antisemitism and bias at the institution, according to its chancellor.

公開日にスペイン映画『入国審査』を劇場にて。誰もが緊張する入国審査というワンシチュエーションを見事な不条理劇に。ベネズエラ出身の監督の実体験も反映されているとか。それは、国境というものの不条理さの物語でもありました。二人の入国者が経験するたった77分の物語のなかに、現代の多様な移住者が「国境」をどんなものとして体験するのか、現代アメリカが「移民」をどう見ているのか、そして、「仕事」として淡々と不平等を再生産し続ける人々の姿が、巧みに織り込まれていました。

春学期の採点が終了。ということでNetflixで『ネムルバカ』を見る。大学生の２人の女性の日常を「ベイビーわるきゅーれ」の阪元裕吾監督が描く。「ベイビー」を思わせる２人の緩〜い会話が、少しずつズレや緊張感を帯びていく中盤の展開が大学生特有の「もどかしさ」を表現してて見事。終盤は映画的には盛り上がったけど、あの中盤の緊張感ある会話の続きを見たかったかな。さて、今週中に校正の大物を片づけないと。

映画『私たちが光と想うすべて』（2024年）を見てきた。原題はAll We Imagine As Lightということでド直球の直訳だが、これでよかったと思います。映画は、インドのムンバイを舞台に看護師として働く女性２人の物語。一見、さらりとしたドラマっぽいのですが、移民とその家族、「看護師」という仕事、言語的な分断、家父長制と宗教、低所得者の立退き問題など、実は複雑でインターセクショナルな社会問題が見事に物語に織り込まれています。そのなかで主人公たちが見出す道が、誰もが忘れがたい場面のなかで描かれます。インドの背景を詳説してくれるパンフレットもおすすめ。これもぜひ映画館で！

お仕事帰りに映画『この夏の星を見る』を見てきた。辻村深月さん原作で、コロナですべてが変わってしまった2020年、「天文」でつながった東京・茨城・五島列島の中高生を描く。たった5年前なのに、黙食給食など忘れてた風景の数々に胸を締め付けられる。当然、登場人物の多くはマスク着用での演技なのだけれど、マスクがとても有効な小道具として機能して、さわやかで前向きでストレートな青春物語でした。そして何より、あの映画を観に来た人でごったがえしてたシネコンの一番小さいスクリーンに、「この」映画を観に来た若い人がたくさんいたことが、なんだかうれしかったです。

講演会→研究会→学会例会と３日連続だったので今日はお休み。久しぶりによく寝た。選挙はこれから。公報とにらめっこしながら最後まで悩んで、人生初の「戦略的投票」をすることになるかもしれない。

飯尾真貴子さんの『強制送還の国際社会学：「ヒスパニック」系移民とアメリカのゆくえ』（名古屋大学出版会、2025年）読了。米国から強制送還された人びとは、その後どのように生きているのか？ 強制送還は移民の家族や出身地社会をどう変えるのか。「送還後」という見過ごされてきた局面から考えることで、現代移民問題の全貌が見えてくる凄い研究です。送還は「ゴール」ではなく、新しい社会関係の始まりであり、それはジェンダーや階級などの面で不利な人をいっそう苦しめることになります。強制送還で何かが「終わる」と思っている方々には、その「リアル」にぜひ触れてほしい。

米国Gallupの最新の世論調査。 トランプ政権下だとむしろ移民のイメージが向上し、移民に対して寛容で包摂的な政策を求める傾向は今回も。 ・移民はアメリカにとって「よいもの」64％（前年）→79％（過去最高）　なお、共和党支持者では「よいもの」39％→64％！ ・未成年の非正規移民に市民権への道を　81％→85％ ・非正規移民に市民権取得の機会を　70％→78％ ・非正規滞在者は強制送還すべき　47％→38％ アメリカ世論のバランス感覚というか復元力というか。 news.gallup.com/poll/692522/...

アンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー（上・下）』（早川書房）読了。いよいよ映画予告編解禁されたということで、しばし積ん読されていたものを、ネタバレされる前に読みました。同著者の『火星の人』と同様、深刻な状況でも軽快さを失わない主人公、科学的な考証にもとづいた妙なリアルさ、そこにSF的な飛躍が絶妙にブレンド。何を書いてもネタバレになりそうで書けないけど、これも見事なヒューマニズム賛歌だったと思う。いろんな意味で。

ジェームズ・ガン監督版『スーパーマン』（2025年）、ゼミ食事会の前にドルビーシネマで見てきました。あえて極私的な解釈ですが、ビザも永住権も持たずにやってきた「不法外国人（illegal alien）」の物語であり、海外で起きている明らかな不正義に対して声を上げることをめぐる物語であり、自分で選択できない属性によって人を判断するな、という物語でした。こんなド直球のメッセージと少々乱暴な犬の映画です。いまの日本でも１週間後に迫った「選択」の基準をどうするべきか、背中を押してくれる作品でした。ぜひ映画館で。

NHKの新日本風土記で「リトルトーキョー」。昨年夏頃に取材協力したと思うけど、とくに放送日のお知らせもなく、偶然知って拝見。 リトルトーキョーが戦後の移民世代の拠り所になっているという側面に光を当てたのはよかったと思います。高齢者施設のなかの様子などは貴重なレポートだったと思います。一方で、1990年代の治安問題の描き方、ジェントリフィケーションへの指摘が皆無だったことは、ちょっと残念。 www.nhk.jp/p/fudoki/ts/...

The use of citizenship to order power in the United States isn't new. It has a long and troubling history. Today is publication day for a new scholarship on this topic. Maddalena Marinari and I --with five superb historians-- share. scholarlypublishingcollective.org/uip/jaeh/iss...

Over 200,000 people cast their own ballots for the 100 Best Movies of the 21st Century. So how do their picks stack up against Hollywood’s? Here’s a brand-new list tabulating the readers’ top 100! www.nytimes.com/interactive/...

映画『F1／エフワン』IMAXで見てきた。過去最高なレース映像。実在するF1の世界とブラピが走るフィクションの融合っぷりが凄い。どっかで見たことある戦術とレース展開、実在ドライバーの性格まで反映したバトル（マグヌッセンはこの世界でも・・・）、そして名物監督たちの笑える登場まで（ギュンター、ザック、そしてトト！）、F1好きな人は何倍も楽しめる。物語のほうは、同じ制作陣の『トップガン・マーヴェリック』同様、時代の変化を無視した「ロマン」満載で、こちらは残念。『フェラーリ』で「男のロマン」を自ら脱構築したマイケル・マン先生を見習うべし！

もうひとつ、ライアン・クーグラー監督、マイケル・Ｂ・ジョーダン（しかも１人で双子役）主演の『罪人たち』（2025年）。1930年代の禁酒法時代のミシシッピ州。黒人のために作られた酒場のなんと魅力的なことか。ものすごい演出の演奏シーンと、それが開いてしまったドアと災厄。なんとなく「黒人音楽」そのものの歩みを描いたようにも解釈できそうな、とっても新鮮で濃厚な「黒人映画」でした。設定やギミックはジョーダン・ピールっぽいのですが、技巧性よりも「熱」と「愛」で押し切ってしまう感じがクーグラー印なのでしょう。危ぶまれた日本公開を実現させたファンの皆さんと配給会社に拍手！

仕事の合間に映画を観に行ったりしてました。話題の『国宝』は、平日昼間の回でも満席なのがすごい（満席は『教皇選挙』以来、今年２回目）。テーマ的には「血」と「芸」がせめぎあう伝統芸能の世界。歌舞伎ほとんど見たことないが、吉沢亮さんの演技の凄さは十分に伝わりました。歌舞伎を演じるシーンでは、満員の観客が息を呑むのが伝わるような無音空間の創り方がすばらしい。劇場で、それも多くの観客と見ることで映画の魅力がぐんと高まる設計でした。李相日監督らしいクラシックでストレートな「大作」、堪能できました。

締切とか学会とか校務とかでしばらくぶりのポストになってしまった・・・。このあいだ、東京で法学者の方々にまじってアファーマティブ・アクションを論じる機会をいただいたり、仙台で某学会の会計報告したり、ハワイ日系人研究についてコメンテイターしたりしてた。この夏に各所から依頼いただいた研修会や講演会の準備なども。

土屋さんの『福祉権運動のアメリカ』読了。大変勉強になりました。福祉権運動がいかにアメリカで展開されたか、とても丁寧に検証されいています。特面白いのが、福祉依存の言説を主張する保守派の言説とその問題性と欺瞞性を指摘する研究はあるけど、そこから取り残される受給者自身の声を丁寧に拾い、福祉権という概念を彼女/彼らがいかに展開したか、これまであまり明らかになっていなかった人々に焦点を当てて考察しているとことです。主に黒人女性を中心とする人々の活動に光を当てながら、公民権運動がこの問題に取り組めず、黒人男性中心的な運動の欠点を見事に暴露しながら、NWROを中心に福祉権としてこの問題を顕在化していく姿は、

50年振りにアメリカでは入移民よりも出移民のほうが多くなるかも。ただし近年、労働者における移民の割合は増加し続けているわけで、いまの移民政策が移住システム的にも労働市場的にもかなり歪なことは確か・・・。 www.washingtonpost.com/business/202...

After recent deportation sweeps across the U.S., some parents began to keep their children from school, new research shows. The findings suggest that raids can harm student achievement and disrupt how schools function, even when they do not occur on or near school grounds.