SFマガジン10月号 「秋の自然誌」 ジェフリー・フォード／鯨井久志訳 冒頭、沼津から始まる時点で「ナイス！」と思ってしまった。日本が舞台と聞いていたが、まさかの伊豆！を舞台にした人面犬ホラー。 日本だが微妙に日本ではない異界感と、人面犬の俗っぽさ(騒動をリアルタイムで見ているので余計に)が混ざり合う珍味のようなホラーだった。「怪談」と作者は呼んでほしいのかもしれない。 突っ込みどころが満載なのに、ジェフリー・フォードの香りで統一されているから何となく腹落ちしてしまう。このお話に「秋の自然誌」というセンチメンタルな題をつけるセンスが凄いと思った。

この間入ったバーで書道家のお姉さんと一緒になってちょっと話してたんだけど、そこのバーの本棚に『三体』があったので、この題字は編集者の人が書いたそうですよ、と言ったら「難しい字体です、立派なもんです」と褒めておられた。

10/11（土）夜に京都・近江屋旅館にて行われる京都SFフェスティバル合宿にて、大森望さんと鯨井とで、「SF入門」をテーマにお話させていただきます。司会は東京創元社河内氏。 kyofes.kusfa.jp/cgi-bin/Kyo_...

十九人「座王」初登場、事務所の先輩・ラブレターズ溜口も参戦 https://natalie.mu/owarai/news/639507

注意語といえば……。『チクタク』にはじつはキxxxは一回しか使ってない。しかも色キxxxxという用法なので真正面から使ったのはゼロ。意外かもしれない。

【Web東京創元社マガジン　9月8日更新】 中村融編『星、はるか遠く』、ゴス『メアリ・ジキルと囚われのシャーロック・ホームズ』、ラバトゥッツ『恐るべき緑』、レム『捜査・浴槽で発見された手記』、スラデック『チク・タク×10』… 紙魚の手帖vol.18（2024年8月号）書評　鯨井久志［翻訳SF］その2 #紙魚の手帖 note.com/tokyosogensh...

ケイトリン・R・キアナンは世界幻想文学大賞、ティプトリー賞、ブラム・ストーカー賞など華々しい受賞歴を誇り、ダーク・ファンタジーとSFの分野で活躍。特に短篇の名手として名高く、SF・ファンタジー・ホラーの年刊傑作選の常連である。キアナンの持ち味はweirdなテイストと、スリップストリームなアプローチで鮮烈に描かれる情感であり、しばしばポーやラブクラフトとも比肩される。

【Web東京創元社マガジン　9月4日更新】 フォード『最後の三角形』、ウェリントン『妄想感染体』、立原透耶編『宇宙の果ての本屋　現代中華SF傑作選』… 紙魚の手帖vol.18（2024年8月号）書評　鯨井久志［翻訳SF］その1 #紙魚の手帖 note.com/tokyosogensh...

【速報】評論家の紀田順一郎さん死去

こちらでも宣伝を。 深堀骨も寄稿した『幻想と怪奇 幻影の街 ショートショート・カーニヴァル』(新紀元社)、深堀骨(のみ！)のサイン本が昨日から今日にかけて、芳林堂書店高田馬場店と紀伊国屋書店吉祥寺東急店にて、9月5日の発売日より早めに店頭に並んでおります。お買い上げの際の注意事項等は各書店のTwitterアカウントをご覧下さい。こちらでは書いてしまうと、芳林堂書店30部、紀伊国屋書店3部となっております。最寄りの方はお立ち寄り下さい。先週末の土日は送られてきた本にサインして出版社に返送する作業でてんてこ舞いだったわ。お気が向いたら何卒よろしく‼️

"どこかの記憶はあなたの記憶" "彼女が噓のつもりで適当に言った不気味なローカル番組は実在し、しかも彼女自身も出演していた( 「二つの真実と一つの嘘」 )" "飛び込んだ人間がたまに消える池で行方不明になった兄の思い出( 「センチュリーはそのままにしておいた」 )" サラ・ピンスカー/ 市田泉 訳 『失われたいくつかの場所』 comingbook.honzuki.jp?detail=97848...

キアナンは短編もよいので、とりあえず『溺れる少女』がある程度売れる……もとい評判になって、短編集を出しやすい土壌になってくれるといいなと思います。

ケイトリン・R・キアナン『溺れる少女』11月刊行予定です。クィアホラーの傑作なので期待して待たれよ。

"絵画「溺れる少女」に瓜二つの女性に魅入られた主人公は、精神に異常をきたす。怪談、都市伝説、人魚、人狼、カルト宗教……。信頼できない語り手による傑作サイコロジカル・ホラー" ケイトリン・R・キアナン/ 鯨井久志 訳 『溺れる少女』 www.kawade.co.jp/np/isbn/9784...

登録されていた。 （※1966年生まれになってるけど96年です！！！笑） 溺れる少女 ケイトリン・R・キアナン(著) - 河出書房新社 | 版元ドットコム www.hanmoto.com/bd/isbn/9784...

"急速なテクノロジーの進化とその更に先を描く、アメリカ最重要作家の最新作" "南太平洋に浮かぶ人口百名足らずの小島は、IT業界の寵児が訪れるとの噂で沸いていた。なんでもここに新国家を作るという。だが島には彼のかつての親友が家庭を築いていて――テクノロジーと人間の相克、そして果たされなかった友情の行方。迫りくるシンギュラリティを前に文学の可能性を映し出す、謎と驚異に満ちた物語" リチャード・パワーズ/ 木原善彦 訳 『プレイグラウンド』 www.hanmoto.com/bd/isbn/9784...

ジェフリー・フォード「秋の自然誌」について、本国で発表された時のインタビューで、フォード自身が影響を受けた日本文学を挙げているので紹介しておく。 安部公房『砂の女』 山田太一『異人たちとの夏』 吉村昭『破船』 谷崎潤一郎『瘋癲老人日記』 江戸川乱歩の小説（具体名なし） 松本清張『砂の器』 村上春樹『アフターダーク』 夏目漱石『草枕』 芥川龍之介「地獄変」を含む短編集（これまでに書かれたホラーのなかでもベストのひとつと激賞） 鈴木光司『リング』 谷崎潤一郎『蘆刈』 web.archive.org/web/20121015...

チョン・ボラ/ 関谷敦子 訳 『呪いのウサギ』 comingbook.honzuki.jp?detail=97848...

まあね、M上さんがいまもお元気ならそれでええよ……みたいなところかなりある。

うーむ、じゃあやっぱりこれも出るのか！？

キム・イファン/ 関谷敦子 訳 『お布団の外は危険』 comingbook.honzuki.jp?detail=97848...

"近代神経学の創始者ジャン＝マルタン・シャルコー(1825-93年)は、パリ大学で学び、パリ医科大学の病理解剖学の教授を務めたあと、1882年にはサルペトリエール病院の神経病学の教授となった。同病院での膨大な臨床経験を通して神経学を確立したシャルコーの理論は、『火曜講義』と呼ばれる公開講義を通して知られるようになる。ヒステリー患者のパフォーマンスも行われたこの講義の様子は、アンドレ・ブルイエ(1857-1914年)の絵画(1886年)に描かれている" 江口重幸 『シャルコー　力動精神医学と神経病学の歴史を遡る』 comingbook.honzuki.jp?detail=97840...

そういう意味で、まさか自分の人生でフォードを訳すことが起こるなんて思いもしなかった。

はじめて読んだジェフリー・フォードは、SFマガジンのバックナンバーを探して読んだ「アイスクリームの帝国」（中野善夫訳）でした。

"『アメリカの鱒釣り』などが愛され、しかしピストル自殺に至った作家の人生と作品を、翻訳者にして友人であった著者が描く。解説 くぼたのぞみ" 藤本和子 『リチャード・ブローティガン』 comingbook.honzuki.jp?detail=97844...

"自由意志は確かに存在する、でもそれは、生物として進化する過程で生まれてきたものだ――。哲学上の難問を自然主義の立場から解いた痛快な問題作" ダニエル・C.デネット/ 山形浩生 訳 『自由は進化する』 comingbook.honzuki.jp?detail=97844...

ほしー

冬木さんくらいの書き手なら（ブログもよく読まれてると思うし）ほとんどの本は献本で送られてきてるんだと思ってたが……。 note.com/huyukiitoich...

【告知】 8月25日発売のSFマガジン2025年10月号の連載コラムNOVEL & SHORT STORY REVIEWは、本誌特集に合わせて「ホラーSF特集」です。受賞は逃しましたが、本年ヒューゴー賞にノミネートされていたエイドリアン・チャイコフスキーのAlien Clayを中心にご紹介しました。よろしくお願いします！

夏だ！　ホラーだ！　ということで、 8/25（月）発売のSFマガジン10月号「ホラーSF特集」の内容を公開します🦾 怖くてかっこいい表紙のイラストはヨコイジュウさんです。 www.hayakawabooks.com/n/n95a1c33f0...

ハヤカワ文庫SF8月20日発売『ニューロマンサー[新版]』の解説を書きました。 ・従来の版の解説もぼくですが今回のは加筆修正や全面改稿ではなく完全新規原稿です。 ・続く3冊の新版の解説(従来の版はぼく)はぼくより若い世代の方々が書きます。 ・用語集はSFマガジン8月号のものを増補・大幅加筆・修正。 >〇本文の変更は？→「新訳」ではありませんが、一部の表記を統一 従来の版では、『ニューロマンサー』では「擬験(シムスティム)スター」、『カウント・ゼロ』と『モナリザ・オーヴァドライヴ』では「擬験(シムスティム)スタア」だったものを後者に統一、など。 x.com/Hayakawashob...

校正ゲラを送ったあと、『白い果実』の冒頭を読み返しておのれの力不足にうちのめされるという事態が起こったのは内緒にしてください……（山尾悠子・金原瑞人・谷垣暁美訳と比較するとどうしても）

SFマガジン10月号はホラーSF特集！ 鯨井は巨匠ジェフリー・フォードによる日本が舞台の人面犬ホラー「秋の自然誌」（シャーリイ・ジャクスン賞受賞作）を訳しております。何卒。 www.hayakawabooks.com/n/n95a1c33f0...

8/25(月)発売の『SFマガジン』2025年10月号に短編を寄せています👻🌿よろしくお願いします‼️ www.hayakawabooks.com/n/n95a1c33f0...

これ、ピンスカーのLost Placesな気がするのだが、あんまりどうこう言わないほうがいい案件なのかもしれない www.amazon.co.jp/%E5%A4%B1%E3...

いや、蟹好きですよ！　でも入門でかつベイリーでアレは選ばんだろうという……。

ジーン・ウルフの短編 “Beech hill” は、藤子・F・不二雄「休日のガンマン」を連想させるストーリーだが、短さの割にひねりにひねっているのがウルフらしい。

【本日発売】 『#紙魚の手帖 vol.24 AUGUST 2025』 今年もSFの夏がやってきました。第16回創元SF短編賞受賞作を二作一挙掲載。小川一水、天沢時生、宮澤伊織による読み切り短編、「SF入門のための10の名作短編」座談会などでお届けします。 www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784...

8/21木までの主要電子書籍ストア「早川書房 創立80周年記念特大セール」。早川書房で電子書籍化されているグレッグ・イーガンとグレッグ・ベアの全作品も期間中半額です。 『紙魚の手帖vol.24 AUGUST2025』（東京創元社8/12発売）の鯨井久志・中村融・冬木糸一三氏による「SF入門のための10の名作短編　海外編」であげられている グレッグ・イーガン「しあわせの理由」を収録の短篇集『しあわせの理由』 グレッグ・イーガン「七色覚」を収録の短篇集『ビット・プレイヤー』 グレッグ・ベア「姉妹たち」を収録の短篇集『タンジェント』（現在電子書籍のみ） も半額対象です。

『紙魚の手帖 vol.24 AUGUST 2025』（東京創元社8/12発売）を版元より献本いただきました。ありがとうございます。 鯨井久志・中村融・冬木糸一の三氏による「SF入門のための10の名作短編　海外編」で、拙訳のグレッグ・イーガン「しあわせの理由」（短篇集表題作）、同「七色覚」（『ビット・プレイヤー収録』）、グレッグ・ベア「姉妹たち」（『タンジェント』収録・電子書籍あり）をあげていただいています。ありがとうございます。

しかし分厚い上下巻で10月刊行はヤバい。

韓松『紅色海洋』、ついに！

"中国SF四天王のひとり、韓松の代表作『紅色海洋』が遂に発売!" 立原透耶 監訳/ 林久之, 上原かおり 訳 『紅色海洋 上下』 comingbook.honzuki.jp?detail=97847... comingbook.honzuki.jp?detail=97847...

"食糧危機から人肉食が合法化された近未来。食肉処理工場の重役マルコスは、日々「頭」と呼ばれるヒトを屠畜していたが――全世界で100万部突破の、究極の超問題ディストピアホラーSF" アグスティナ・バステリカ/ 宮﨑真紀 訳 『肉は美し』 comingbook.honzuki.jp?detail=97843...

"心に憎しみや恨みや妬みを抱いた者は呪いを使う。人が病気や怪我をしたり、不幸に見舞われたりするのは、この呪いが原因だ。この世界は人を傷つけようとする力に満ちている。青年ルヌエはジュージュツを教えるために村を訪れたホンゴ・センシの弟子となり技を学ぶ。家族を殺され、家を焼かれ、次々と呪いが降りかかるルヌエはホンゴの教えと共に旅立つのだった――" 石川博品 『アフリカン・ヴードゥー・ジュージュツ』 www.kadokawa.co.jp/product/3225...

『溺れる少女』のゲラが来た。

SF入門10作、改めて数えてみたら60年代×1作、70年代×3作、80年代×1作、90年代×2作、00年代×1作、10年代×2作なので、フリーダムに選んでいるように見えて実は計算しているのだった。

『紙魚の手帖』最新号をご恵贈いただきました。「SF入門のための10の名作短編　海外編」座談会で、拙訳のレナルズ、バチガルピ、夏笳作品を選んでいただいています。選者の中村融さん、鯨井久志さん、ありがとうございます。 しかし鯨井さん、選者紹介の行数の半分以上が一冊の訳書名で埋まる。 https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488031299

Happened to be in Kyoto shortly after the release of Babelzine Vol 4, managed to track down a physical copy at the lovely @cavabooks.bsky.social store. What a joy to see my story in translation! Thanks so much to everyone involved.

しかしいまギブスンの長編を訳そうと思うと誰がやるんだ、という気もする（黒丸＆浅倉訳を踏襲して……と考えると誰でもプレッシャーなのではないかなあ、と若輩ながら思ったりする）