行きたい 上映会もあるんだ >作家ハン・ガンさんのノーベル文学賞受賞を契機に、「韓国の本＝K-BOOK」は今、世界から熱い視線を浴びています。 社会の課題を映し出しながら読者の深い共感を呼び、国を問わず支持を広げてきたK-BOOK。その最前線を体感できる日本で唯一の祭典「K-BOOKフェスティバル2025」が、11月22日（土）・23日（日）に東京・神保町で開催されます。 k-bookfes.com/information/...

自らソローライフを実践する1945年生まれの著者が熱中するあまり、「顔をしかめる編集者もいた」と述懐する「解説」を加筆修正・解題し、書き下ろしを収録。著者が語る「涙を感じるほどの切実さ」の系譜を、エマソン-ソローを起点に編んだ『講義 アメリカの思想と文学』（白水社）と併せて、ぜひ🙏📚

『食権力の現代史　ナチス「飢餓計画」とその水脈』 藤原辰史著 人文書院 「施設化」した飢餓の歴史。怖い😱他人事ではありません。 とても読みたかった本が届いて嬉しい朝です。

『国語3』光村図書 必要があり借りてきたのですが、豊かなで広大な世界がみっしり詰め込まれて、学習内容もその方法も魅惑に満ちていて、考えこんだり泣いたりしながら読み耽ってしまったのでした。これを手に取る中3のあなた達は恵まれている！ 叶うなら中学生に戻ってこの本を血肉となるまで学び無敵幸福大人として再デビューしたい。

【拡散お願いします】 アドバイザーを務めているトランスジェンダーの当事者団体「Tネット」から、朝日新聞で報じられた札幌家裁の違憲決定を受けての声明が出ています。 性同一性障害特例法の意義、５号要件の位置づけ、公衆浴場をめぐる誤った言説への注意関係など、非常に充実しています。 このスピードで声明を書いてくださったことにも感謝しつつ、ぜひ広めていただければと思います。 tnet-japan.com/20250923-2/

文学作品の翻訳を手掛ける夢をまだ諦められなくて足掻いてます。しばらくは毎日お茶漬食べて節約…のつもりがお米も高い😢

カス・ミュデの『ポピュリズム』 気になる note.com/nat_kc/n/n83...

『言霊の幸う国で』　李琴峰　筑摩書房 台湾籍作家として初めて芥川賞を受賞した主人公（「L」）の、受賞後1年間にわたる「闘い」の記録。「L」は、在日外国人で、同性愛者でトランスジェンダーでもある。文学賞受賞により有名人になったこともあり「出る杭は打たれる」的にネット上での攻撃を受ける。「何においても必死すぎる」彼女は、誹謗中傷、ストーカー被害、そしてとりわけトランス差別に対し、決然と闘いを挑んでいく。満身創痍になり希死念慮にさいなまれながらも。 「差別する側の人間の心」は、わたしにとって最大の謎だ。 差別にかんする本を何冊か読んできたけれど、赤の他人を攻撃することがいったい「誰得」（続く→）

The Memory Keeper’s Daughter by Kim Edwards みずからとりあげたわが子である双子のひとりがダウン症候群児と知った、医師である父親。その場にいた唯一の目撃者である看護師に秘密裏に赤ん坊を施設に預けるよう頼み、お産を終えた妻にはその子が亡くなったと告げる。 "clean simple world"に生きたいと願うあまり、過去を隠し、障害を持つ娘を社会的に葬った男。悩みや問題と共存することを拒否した、「ネガティブ・ケイパビリティ」の低い弱虫！ ドラマチックな冒頭から引き込まれ、秘密と嘘への赦しとケアの物語を期待しましたが、（続く）

『ゆっくり歩く』（シリーズ ケアをひらく）の書影が出ました。編集者の白石正明さんと4年かけて作りました。白石さんが担当される〈ケアひら〉の最後の本になります（シリーズは続きますが）。わたしにとって初めてのエッセイ本で、母の介護にまつわるあれこれ、母と祖母がどんなケアを担ってくれてきたのか、わたし自身のこれまでの失敗談などなど、なぜここまで読者に自分の心を曝け出せたのか不思議…と書き終わって驚いています。イラストレーターの本田亮さんが素敵な装画と挿絵を描いてくださいました。10月12日に刊行予定ですので、ぜひお手にとってみてください！どうぞよろしくお願いします。

「人が他者の言語に入っていくことを制限するのは、他者の言語に入っていけないからではなく、人生には限りがあるからである。こうして、すべての言語は一定のプライバシーをもつことになる」 『想像の共同体』ベネディクト・アンダーソン、白石隆・白石さや訳、書籍工房早山 言語／出版語とナショナリズムについての一節。言語習得と人生の短さという当たり前すぎて見逃しがちな点もまた国家という想像の共同体の背景にあるのだ…

再び東京。熱いゼリーの中にいるみたいで外出するのが怖いです。 いろんな本が届いてた‼️

Chat perdu 🐈 剥がれかけてた「猫を探しています」のポスター。どうか見つかりますように。

モントリオールの宿泊先の本箱📕 勝手に並び替えてみました。

James 　Percival Everett / Mantle 2024 『ハックルベリー・フィンの冒険』のジムが語り手となり、奴隷制、レイシズム、ミソジニー、パッシング、そしてインターセクショナリティといった問題をも取り込んだ、「語り直し」どころか「語り覆し」とでも呼びたくなる物語。 黒人奴隷ジム（ジェイムズ）の知的で巧みな修辞を用いた語り。彼は向学心の高い子どもたちに、生き延びるためのそして誇りや知性を殺されないための知恵である「the correct incorrect grammer」（白人向け黒人語）を教える。トゥエインの『ハック』における（続く→）

『ケアの物語　フランケンシュタインからはじめる』 小川公代　岩波新書 20世紀のフェミニストからは保守的であると批判されたメアリ・シェリーは、じつは「非暴力の可能性を探求することによって、暴力に溢れる世界を変えようとしていた」。『フランケンシュタイン』は「闘わない人々の物語として揶揄されてきた」が、じつはケア実践や非暴力の力を肯定していた小説なのです。 本書のサブタイトルは、文学へのある向き合い方を示唆しているのではないでしょうか。つまり、「ケア」という大きなテーマについて、『フランケンシュタイン』という作品からケアの物語が「はじまる」のではなく（続く→）

李琴峰さん✨@らぷらす www.threads.com/@kotomi_li/p...

大坂拓『写真が語るアイヌの近代　「見せる」「見られる」のはざま』（新泉社）を読み終えました。著者は北海道博物館に勤務するアイヌ研究者。本書は噴火湾沿岸（函館周辺）での古写真を解説をつけて紹介しています。 江戸幕府がアイヌの呼称を「土人」とし、1899年に北海道旧土人法が公布される中で、アイヌの人々は差別されてきました。アイヌの人々の人権が尊重されるようになったのは比較的近年のことです。本書はそうしたいたましい近代史を興味深くたどった良書です。北海道には多くのアイヌ語地名が残されています（写真はアイヌ語地名である屈斜路湖）。　#大坂拓　#写真が語るアイヌの近代　#新泉社　#北海道　#土人　#函館

しかも警察は逃走した男の人相を聞くでもなく。つまり彼女の被害は無視された😨

『世界』8月号は戦後80年特集-民主主義の興亡 第一部〈遠い平和〉には、1928年生まれの経済学者、暉峻淑子氏が寄稿しておられます。 戦前、戦中そして戦後を生きてきた経験に裏打ちされた民主主義と憲法に対する強い思いに説得されます。 「…私たちは生まれた時から、国のため天皇のために死ぬことを約束させられて生きてきたのだった。この世に生まれた命あるものはみな生きたいと思って必死に生きる。人類史は生きようとする努力の積み重ねで、生きることこそ最も根本的、本能的な欲求であり、それを他者とともに努力して獲得するか、他者を滅ぼすことで獲得しようとするか。日本は後者を選んだのだった」（続く→）

【見本が届きました！】 〈演説／散文／速さ／論理〉が氾濫する時代に抗して〈共振／韻文／遅さ／倫理〉から言葉の再起をはかる試み。沈黙を携えた思考が現実の裂け目を経て、未来へ差し出される。 　日本の政治的言語環境を捉え直すうえでも、必須となる作品だと思います。 　担当した解説では、レーガンに始まる大統領たちの似非レトリックと言語環境の変化、勝敗二元論とは別の倫理を提示するキャロル・ギリガンの思想、言葉が届かなくなった先で生じた南北戦争とその後に生まれた〈メタフィジカル・クラブ／プラグマティズム〉などについて、作品と絡めながら論じました。 www.meiteisha.com

「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 （ゲンロン18/2025/05、「特集：一族の想像力」所収） 排除と搾取、そして移動の自由と権利の剥奪は、米国だけのものでも、また過去のものでもありません。 『怒りの葡萄』のなかに、読者は自分の経験や社会（now-here）の状況を理解するカギを見出すことができます。その理解こそが、「人間の救済と社会的な公正の源泉を、現行の体制には〈存在しない場所／no-where〉、すなわち虐げられた人びととの連帯に見出」す第一歩なのだと感じます。

ゲンロン18　（2025/05） 特集「一族の想像力」では、「公的な大きな時代のうねりを、私的な個人のつながりから捉え返すような想像力」を喚起する20作品を専門家が解説しています。小説好きにはたまらない特集！ 鴻巣友季子氏の『風と共に去りぬ』にかんするインタビューで、あらためてその魅力に唸り、わたしの眠れる共感力をいつも目覚めさせてくれる小川公代氏の『高慢と偏見』の紹介では、同作の読み直しを自分に誓いました。 『失われた時を求めて』の鹿島茂氏による解説では、主人公の思い出の語りが「永劫回帰する一族の物語」であること、それは芸術の営みとして成立したときにのみ可能であることを学び、(続く）

　鶴見俊輔『内にある声と遠い声』木村哲也編(青土社)を読み返しながら――「日本国民はどういうふうにして人間になれるのか。じつはそれこそが最大の問題なんです」。 　他者を同じ人間として見るまなざしを失うとき、人は同時に、自らが人間であることの根拠をも手放してしまっているんですよね！ #差別に投票しない

『怒りの葡萄』　スタインベック　大久保康雄訳　新潮文庫 この既視感はなに？ 20世紀初頭の農民の受難の物語が、いま米国をはじめ全世界で起きているさまざまな排除・排斥・搾取の現象とダブって見えて仕方ありません。 乾いた土地で苛烈な日差しを浴びながら必死に生長し、甘い汁をたたえた一粒一粒が寄り集まった房は、苦難のなかで寄り添って生きているジョード一家のイメージと重なり、最後のあの哀しい場面では青黒く干からびたブドウの粒を想起せずにいられませんでした😢 読書記録： note.com/nat_kc/n/n76... www.instagram.com/p/DLzHrLGpPf6/

李琴峰さんを支持し応援しています。 #李琴峰さんを支える会

拙訳書が刊行されました。 『マジカル博物館ツアー 不思議で珍しい、世界の個性派ミュージアム100』 パトリック・ボー著 日経ナショナルジオグラフィック刊 藤村奈緒美さまとの共訳書です。 「これを博物館にしちゃう～？？」 と思わず叫んでしまうような、奇想天外な、謎の、こだわりの極北ともいえる、世界中の博物館をご紹介。 Amazon売れ筋ランキング蔵書部門1位だそうです（6/23）！ natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/product... （日経ナショナルジオグラフィック社のサイト）

コレクションズ　ジョナサン・フランゼン　（2001） 『カラマーゾフの兄弟』の系譜に連なるといってもいいのかもしれない、90年代の中西部と東海岸の社会を舞台にした現代アメリカの家族のサガは、一見平凡で陳腐に見える設定です。 なのに抜群に面白いのは、手の届かない何か必死につかもうと奮闘したり絶望したりする登場人物たちの悲喜劇の数々に、認知症の夫の曇りゆく意識の流れがところどころにさしはさまれ、かならずしも美しいとはいえない、人生の最後の「長いお別れ」が残酷なまでに赤裸々に描かれているからではないか、と感じました。 読書記録です： note.com/nat_kc/n/n20...

拙訳書が刊行されました。 『ちいさな手のひら辞典　魅惑の国ジャパン』 クリスティーヌ・バリー著　グラフィック社 《フランス人著者の視点から、日本ならではの興味深い習慣や縁起かつぎ、そして盛大な祝祭についての解説を盛り込んだ１冊》 新鮮な視点で、日本社会の伝統文化や習慣について読むのも面白いです。 内容も装丁も密度が濃くて、小さな宝石箱のようです！ www.graphicsha.co.jp/detail.html?...

やっとやっと手に入った『ゲンロン18』。白岩英樹氏の文を読みたくて。『怒りの葡萄』についての論考です…しかし、せっかくなのだからまず小説をちゃんと読んでからじゃないともったいない😅と思いたち、現在新潮文庫を爆読中です💨💨💨

　ハミッド・ダバシ『イスラエル＝アメリカの新植民地主義』早尾貴紀訳（地平社）を拝受。サイードなきコロンビア大学で、アメリカの内側から入植者植民地主義を批判するダバシ。ジェノサイドの人類史に深く刻まれるイスラエルの暴虐の根幹にあるシオニズムは、アメリカの「明白なる運命」と通底する。 　イスラエルを軍事的にも支援するアメリカでは、暴力の根源を問う学問知を封殺するスコラスティサイドが進行する。問う者を黙らせ、見る者の眼を潰し、記憶の地図さえ焼き尽くす<反知性-主義>。ダバシは断言する――パレスチナが置かれた状況は人道危機ではない。誇りある民族解放闘争である。

『喜べ、幸いなる魂よ』 佐藤亜紀著　角川文庫 舞台は18世紀後半のフランドル地方の一都市。 商家に生まれたきわめて知能の高いエキセントリックな双子ヤネケとテオ、そして同家にひきとられた実直なヤン。3人の成長と愛憎を軸に、中世から独自の発達をとげてきたフランドルの小さな商業都市に生きる人びとの生活と考えが生き生きと描かれています ベギン会の女性たちと主婦たち。フランドルの市民とフランス革命分子。これらの対比を通して、家父長制と植民地化というふたつの狂った「自己の延長」が、こっそりと、しかし深く鋭く批判されています。皮肉と哀愁をたっぷり込めて。

『ケアの物語　フランケンシュタインからはじめる』の見本が届きました。6/24発売です！よろしくお願いします。 amzn.asia/d/7twNUVU

　「小さな社会から構想する平和の可能性」第6回セミナー＠東京大学でお話しする機会をいただきました。 　大国の戦火と暴力のただ中から、＜小さな社会／小国＞に根ざした平和のかたちを再考します。 　参加自由・事前登録不要、どなたでもご参加いただけます。ぜひに！ www.eaa.c.u-tokyo.ac.jp/events/0718s...

I think it would be good to get some women in charge of the countries that have nuclear weapons. Women talk to each other. Women can be reasonable. Enough with the macho men and swinging dicks.

La France ne vend pas d’armes à Israël, réaffirme le ministre des armées après le refus de dockers de charger un conteneur de composants militaires

テヘランで『ロリータ』を読む アザール・ナフィーシー 米国トランプ政権とハーバート大学の闘いを世界中がかたずをのんで見守っています。 著者は30年前、学問の自由を求めイスラム共和国イランから米国に移住した英米文学者。その米国は今やMAGA帝国を標榜し、大学を弾圧中… 本書は彼女が祖国を出る直前の女子学生との読書会の日々の追想です。 「イスラム共和国に生きるということは、大嫌いな男と寝ることに等しい」 禁止されている文学作品を一緒に読んだ女学生だけでなく、イランの女性たちはみな、大切な時間を独裁者に奪われた「ロリータ」。しかし心の自由は、何があっても、どういう形になっても、死にません。

『なにたべた？　伊藤比呂美＋枝元なほみ往復書簡』 中公文庫　2011 「ねこちゃん、あたしの今日食べたもの」という「ひろみ」さんの一文から始まる、詩人伊藤比呂美と料理家枝元なほみの往復書簡。 DV夫と別れて、4人の娘と再出発中の友人に貸していました。 満身創痍の彼女と娘たちはこれからどうなるのか。おばちゃんは心配でしかたない。何もできないのでこの本を渡してみたのでした。 そうしたら、すてきなブックカバーをつけて返してくれました。 「子どもたちをケアするの。で、そのことでひろみちゃんもそのAさんとのゴタゴタから、ちゆ、されるんだ、きっと」 ーー枝元なほみさんのご冥福をお祈りいたします。

近所の書店にはマルクス・アウレリウスの『自省録』が10種類？くらいあります。ペンギンブックスからイラスト入りのきれいなバージョンまでよりどりみどりです。 #書店

日曜日。 マックス・エルンストの『百頭女』をくれたのは絵に描いたようなビジネスパーソンでした。なぜこの選書なのか？何か言いたいことがあったのか？未だに謎です。 ひたすら眺めていると頭が酸欠気味になりトリップ状態に。たまにやります。 #読書

En direct, guerre en Ukraine : Volodymyr Zelensky « ne croit pas » que la Russie respectera le cessez-le-feu de trois jours

『〈公正（フェアネス）〉を乗りこなす』 朱喜哲 太郎次郎社エディタス 各人の「善」構造（道徳、宗教など）を表現できる「私的領域」。競合しうる「善」構造どうしを調停し、「公正さ」を前提として「正義」の合意形成をおこなう営みが政治であり、その舞台が「社会」という「公的領域」。 「公的領域」を中東の市場「バザール」、「私的領域」をメンバー制「クラブ」になぞらえ、社会という「みなでとりくむ命がけの挑戦」について考える。取りこぼされる人があってはならないのだ。 政治的問題から、なぜあの人と会話が続かないのか、などという卑近な疑問にいたるまで、本書を読んでいろんなことが腑に落ちました。

現代思想、2025年５月号は特集＝「表現の自由」を考える、でして、こちら寄稿させていただいております。お見かけしたらぜひお手にとってみてください！ www.seidosha.co.jp/book/index.p...

図書館に予約の資料を取りに行くと、ついほかの本も借りてきてしまいます。 そうやって図書館本をのんびり積んでいましたが、しばらくのあいだ留守にすることに急遽決まったため、返却しなければならず、以下4冊を急いで読み終えました。 『極楽征夷大将軍』垣根涼介　文藝春秋 『トランスジェンダー入門』周司あきら　高井ゆと里　集英社新書 『差別する人の研究』阿久澤麻理子　旬報社 『家族終了』酒井順子　集英社 読書記録を書きました： note.com/nat_kc/n/n20... www.instagram.com/p/DI5zMksJokJ/

『ゲンロン18』 予約しました。 楽しみです✨ (発売日直後に東京を発つので受け取って連れて行けるかどうかが少し心配🫤)

『レイシズムとは何か』 梁英聖　ちくま新書　2020 レイシズムは「人種化」して「殺す」「権力」である。 生物学的に根拠のない「人種」を、あるかのようにでっちあげたり、文化・宗教・倫理的な理由をこじつけたりして、ある集団を「人種化」し、「殺す」ことを目指す、ときには国家権力もふくむ「権力」であり、「人類が撲滅すべき絶対悪」。 日本では在日コリアンをめぐる、植民地時代以来の差別政策と、ナショナリズムを隠れ蓑にした暴力が止まらない。 見下す気持ちが、扇動によって、差別行為という物理的・言語的暴力にエスカレートすることをゆるす環境がばっちり整っている日本。

白岩英樹教授。『講義アメリカの思想と文学』『ぼくらの「アメリカ論」』を読んで以来、大ファンです。 インタビュー記事が読みたくて毎日新聞の講読を始めてみました！ちゃんと新聞も読まなきゃ😅

〔新装版〕レズビアン短篇小説集――女たちの時間 V・ウルフほか　利根川真紀編訳 恋愛小説のなかの女は物象化されていることが多くて、結婚（「結ばれること」）をゴールであるという暗黙の前提の上で書かれているので、気持ち悪くて、しかも退屈です。 とくに、昔の恋愛小説はそんなのばかりで、何のトラウマか自分でもわかりませんが、いたたまれなくなります。 フツーの恋愛小説ではない、いわゆるクイアな愛や友情の物語は、女を弱者で対象物とみなす家父長制マインドが支配する現実をひととき忘れさせてくれ、同時に、各作品における人間の尊厳に対する先鋭な意識に触れることができます。

検証　ナチスは「良いこと」もしたのか？ 小野寺拓也　田野大輔　岩波ブックレット ナチスの政策について検証・解説しつつ、同時に、ナチスをふんわり肯定する言説がいかに浅薄で、その多くがアテンションエコノミーの仇花にすぎないことを暴露していく、歴史研究のシャープな手つきに目が醒めます。 いまだにナチスを称揚する人がいるのは、人びとは強いリーダーのもとで、自分の頭を使わずに「鼓腹撃壌」していたいから？プロパガンダにころりとだまされたドイツの善男善女のように。 油断していると、お手軽なポピュリスト言説に絡めとられそうになる自分なので他人事ではありません。