見知らぬおじさんに「おじさん、おじさん」と呼び止められたその日の夜、街角で見知らぬお姉さんに「ねえお兄さん」と声をかけられる。
前者は私がスペアの眼鏡を落としたのを拾って渡してくれたので、ありがたい出来事である。ただ知らない人におじさんと呼ばれた経験が初めてだったので感慨を覚えた計りだ。旧知の間柄であればしごでき助手に毎日おじさんと呼ばれている。何でや。
一方後者はお客かもしれないという期待を込めてゲタを履かせた属性で呼んでみたものであろう。「ヨッ社長いかがすか!」と同様である。お姉さん的にはお兄さんの方がおじさんよりヒエラルキーが上だという事実を我々は認めなければならぬ。是非もなし。
28 days ago