石丸というひとは、本当にカール・シュミットを読んでいるのかもしれないと思えてきた。「かれにとって議会とは、議論と反論による公開の討論のなかに真理と正しさとが最も確実に見いだされる場所である。この信念が崩壊し、公開の討論はうつろな定式と化し、あらゆる重要な問題の決定が狭い範囲の委員会の秘密の会議のなかで行なわれるとき、議会主義の精神的基礎もまた崩壊したのである。」(「議会主義と現代の大衆民主主義との対立」1926年)。
ここでの「かれ」はシュミットが嘲弄する前世紀のリベラリスト、ギゾーのこと。兆民がその議会論を翻訳し、「討論」重視の姿勢を吸収した。
4 months ago