ミラノ教区に一本の連絡が入った。留置所にいる男が身元引受人としてサバの名を挙げたという。その名は「テデ…コ」。何事かと警察署に赴いたサバの前にいたのは、若き日のテデを思わせる黒髪の青年だった。大きく特徴的な鷲鼻をしたその男は、ムスッと座っていたが、サバを見るなりぱっと人懐っこい笑みを浮かべた。訝しげに「なぜ俺を呼んだ?」と聞くと、「困ったらあなたに連絡するようにと叔父さんが言っていたので」と答える青年。サバは深くため息をつき、黙って引受のサインをする。そして教会に戻るなり、電話越しにテデに怒鳴った――「おい、何のつもりだ!」
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