火蛾 古泉迦十
12世紀の中東。
聖者たちの伝記録編纂を志す詩人のファリードは、伝説の聖者の教派につらなるという男を訪ねる。
男が語ったのは、アリーのという若き行者の《物語》──姿を顕さぬ導師と四人の修行者だけが住まう《山》の、
閉ざされた穹盧の中で起きた連続殺人だった!
宗教ミステリの傑作、語ることすら烏滸がましい。その言葉が比喩じゃなく使える随一の作品。あの何処か遠く乾いた砂の海、その先に見た酷く明るい光を見て歩き出してしまう。いつまでも俺はこの本に縛られ続けてるしその面影を追いながら生きている。そしてなんと作者の新作が出るそうですよ!観賞に浸ってる場合じゃねえ!!
almost 2 years ago