増村十七『バクちゃん』は外国から日本への移民の人たちを、地球へやってくる宇宙人として戯画化したマンガで、主人公のバクちゃんの見た目や振る舞いがかわいいんだよね。で、一読者とマンガのキャラという関係だと気兼ねすることなく「かわいい」って言えるんだけど、ひとたび自分自身を日本人、バクちゃんを自分と同じ世界に住む外国人に置き換えて(戻して)考えると、おいそれとは「かわいい」と言えなくなる。バクちゃんと出会って同居することになるハナちゃんはバクちゃんが地球のことをよく知らなくても「かわいい」とは言わずわからないことを丁寧に教えてくれる。多分ハナちゃんと同世代くらいの想定だと思う。
ぜひ読んでほしい。
1 day ago