#一次創作BL#帽子屋シリーズ
『ひとりごと』
その日は朝からなんとも冴えない曇り空で、気分まで滅入ってしまいそうだった。それでも、普段通り仕事場である工房に籠って、椅子に座ってみたものの、結局昼までほとんど何も手につかないまま時間を浪費してしまった。
…はぁ。
帽子屋の店主でこの工房の主、桐塔院有栖は盛大な溜息と共に伸びをして、そのまま作業机に突っ伏した。
ここのところ、毎日がこんな様子で過ぎていく。
完全にスランプだ。…或いは、燃え尽き症候群。
有栖はつい先日、己の二十数年の人生の殆どを苛んできた自身の出生に関わる問題に終止符を打てたばかりだった。
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16 days ago