辻村七子『宝石商リチャード氏の謎鑑定 比翼のマグル・ガル』読了
シリーズ最終巻です。正直、ここまで踏み込んで描くとは思ってなかった。少しビックリした。
宝石商のシリーズはタイトルの通りキラキラと美しくはあるのですが、この世界には差別もあるしまだまだ生きにくい部分もある。だからこそ登場人物の言動や決断、選んだみちがなおいっそう輝く。綺麗事だけじゃない世界でたたかう彼らを私は綺麗だと思う。ままならないことがあっても、生きてくれというメッセージも感じた。ありきたりな言葉だけれど、生きてればいいことがある。それはシリーズを何年もかけて積み上げてきた説得力だ。最後までシリーズを見届けられて、嬉しく思う。
about 1 month ago