『薔薇の名前[完全版]上』読んだー。ちなみに昔の版は以前読んでるので一応2周目。
知的であり詩的でもある文章と、キリスト教の異端と正統の論争が物語、というか本全体に一種の「神聖さ」を与えていて、読みながら崇高な何かに触れている感覚に陥る。にも関わらず、フォーマット自体は探偵とその助手が連続殺人事件を調査するという至極真っ当なミステリーのそれで入りやすく、不思議な構造をした館(文書館)をさ迷いながら探検する愉しさもあって絶妙なバランス。
「笑いと信仰」に関する対話は特に刺激的で面白く、犯人がわかった上で読むと「動機」と「狂気」の強さをより感じられ違った良さがあった。というわけで下巻読みます。
about 13 hours ago