『無能の人』で、石を売る話もそうなんだけど、散髪で落ちた髪の毛を売る方法はないものかと考えるシーンがずっと脳裏に焼きついていて、それが『出セイカツ記』に繋がっていったんだよな、とか色々思い出している。
スケールの大きい仕事をした人(水木さんとか)が亡くなった時って、ショックや喪失感を得るのではなく、ああ、すげえことをやりきったんだなあ、という呆然とした感動や動揺を抱きがちなんだけど、つげさんの場合はその寡作ながらも特異な画業がすでに読者の中に溶け込んでおり、ゆえに不在を悲しむのが難しく、そして感動とも動揺とも違う奇妙な心の動きがあって、このなんとも言えないものを与えてくれる感じがつげさんらしい
10 days ago