なんとか生き延びましょう、なんて書いてしまう日もあるけれど、この社会で生きのびるのは本当にしんどいもんね。簡単なことではないし、誰かが自分に降りかかる差別や排除から守ってくれるわけでもない…。 生き延びられることだって、その環境にいられるある種の特権ではないかって気がしてきて、その言葉を簡単に口にしていいのかわからなくなってきた。

死ぬ死ぬって言うやつは死なないなんて言われてるけど、人間ってそう単純なものではないよ。 死が念頭にある状態ってつまりは様々な選択肢に普通に死が入り込んで狩るってことだから。 幸せな瞬間に、幸せだからこそここで終わろうって思ってしまうかもしれない。 普通に散歩してて、今ここで車が来た瞬間に道路に飛び出ようかな〜って何気なく思った日もある。 そんな瞬間知らない奴らに、死ぬ死ぬって言ってるうちは大丈夫だとか思われたくないし、この泥沼のような苦しみを「みんなそう」で片付けられたくない。

他の方に死なないでって祈りのような気持ちをずっと抱いている一方で、自分はいつ死のうかって考えてる。 今はまだ死への恐怖があるから踏み切れないし、まだ自分が社会で出来る小さなことを探したいし、声を上げていたいし、趣味だって残ってるし…みたいな未練があるけれど、何かのきっかけで死への恐怖がふっきれて感情が振り切れる瞬間が来たら、やってしまう気もする。

映画「カラオケ行こ！」は好きな作品だしとても面白かったけど、狂児含めたヤクザは作中ずっと一般の道理が通じない怖い奴らだったし、絶対に関わっちゃ駄目なやつじゃん早めに縁を切ってくれ…と何度も思った。 あれでもかなり漂白されて、しかも綾野剛の怪演のお陰で、お茶目で可愛く見えちゃうんだから、結構危うい作品ではあるし、そういう部分で批判があるのは必然だと感じてる。

ポケモンのカラスバみたいな本物のヤクザが悪いけどちょっとお茶目なところもあるメロい男として消費されてんの本当に気持ち悪いし、サイレントヒルfの雛子の痛みに頓着しないモラハラ狐面がメロいって持て囃されてんのもすごい気持ち悪い。 悪い奴だとかモラハラだとか、そういうキャラクター像を誤解せず理解したうえでトキシックな本質を含めてメロいキャラクターとして愛するのならわかるんだけど、そいつらのトキシックな本質から目を逸らしたり、理解せずに持て囃してる空気感を一部に感じて、ずっと釈然としない気持ちでいる。

仮面ライダーガヴを観てきたから、ブレイドで人間を襲ったりしてない始が人間でないという理由で嫌味言われたりしてるの見ると普通に「えっ？　それって差別じゃん」という気持ちが湧いてきてしまう。 アンデッドが古代でバトルロワイヤルをしてたのだとしても、現代に生きる始は今のところ人に加害を加えたりはしてなくて、始が狙われてるせいで周りの人が狙われることがあってもそれは始自身が悪いわけではない(ショウマと似てる)と思うので、アンデッドだからと嫌味を言ったりする虎太郎の態度にモヤモヤする。

裏金議員が罰せられずのうのうと大臣になってる一方で、必死に求職活動しながら失業保険もらってる者に対しては「不正受給は犯罪です！罰せられます！！不正してはいけません！！！真剣に求職して正しく受給して早めに就労して社会の役に立ちましょう！！！！」って何度も何度も厳しく言われるの、本っっっっ当に納得いかない。

日本って欧米圏の文化は文句言わず喜んで取り入れるのに、それ以外の文化圏の物事が入ってくると侵略だとか何とか言って排除しようとするよね。 白人かそうでないかの違いで、同じ「外国人」でも扱いが酷く違うのも吐き気がする。 わたしたちは既に様々な文化の混じり合いの中で生きているというのに、特定の文化圏だけは許せなくて排除しようとする心情は、間違いなく差別心でしょう。

「外国人政策」とか言って小野田が掲げてるものってどう見てもどう聞いても単なる差別なんですけど、なぜメディアははっきりとそのことを指摘しないんですか？ なんで、ずーっとずーっとそういう指摘を放棄して、市民から声が上がれば「差別発言か？」とか「賛否」みたいに言葉を濁して自分たちでは批判しようとしないんですか？

何度でも言うんだけど、家父長制のともに行われる一族経営の悪辣さや、経営者・支配者による搾取構造、家父長制・マチズモからの逸脱を一貫して描いてくれた仮面ライダーガヴというヒーローが、この時代に生まれたことをわたしはこの胸に希望としてずっと持ち続けていたい。

働けて一人前とか、子供を生み育てて一人前とか、未だにそんなことを言ってくる人がいるので、そんなことを言う方が間違ってるっていう社会になってほしいし、していきたいです。

サービス残業してる人にとって労働時間の規制緩和は朗報だとか…冗談も休み休みにしろ。 サービス残業自体が間違ってんだよ。 労働時間の規制を緩和とこ本末転倒だろ。 まず国はサビ残しなくていい労働環境の整備をしろよ。 労働時間の規制緩和でサビ残が正当な労働時間として換算されるとか喜ぶの、搾取されすぎて感覚おかしくなってるよ。

もう生きていけない…本当にどうしたらいいの

自分が利用してる小規模なお店の店員さんと交流したりお話したりするけれど、もしその人たちが差別に肯定的だったりしたら怖いなって気持ちがここ数年ずっとあって、更に身体悪くして仕事辞めてからは(その職場でも差別的な発言は普通にいっぱいあった)、外に出て人と関わるのがとても怖くなってしまった。 わたしが弱いからなの？ 世界をもっと信じるべきだとか、この社会の有様を見てそんな言葉を無邪気に投げかけるのは余りに軽率じゃないか。

残業なしとか、専門性に対してちゃんと生きていける賃金とか、土日に休めるとか、そんな当たり前のことが贅沢とか言われるの何なの？ もうわたしはパワハラされ、パワハラされたことをうやむやにされ、残業も無かったことにされて、専門性も軽く扱われて、やりがいだけで搾取されるような働き方はしたくないんだよ！

病気の心身を持ち地方で何とか働こうとすると、当然見つかる求人は減るし、そこから更にクリーンな場所で働きたくて要望が増えるとわたしの働ける場所なんかほとんどない。 自分がすり潰されずに生きるために条件の良い場所を探そうとすると、わがまだとか、みんなしんどいの我慢して働いてるんだとか言われてしまう。 搾取されるのが嫌なら死ねってこと？

労働時間の規制緩和かぁ…もうわたし働けないよ…。

何度も主張すれば嘘も真実になっていく(詳しく知らない人たちはうっすら真実だと思ってしまう)みたいな現象はあって、火のないところにも煙を立たせることが出来てしまってるのが今のこの社会。 今後、戦時中に日帝がやってきた大罪などなかったように語る声はもっと増えるだろうし、差別や排除させる側は悪い奴・ズルい奴・嘘つきだから仕方ないよね…みたいな社会の空気が吟醸されていくのが本当に怖い。 教育に手出しされたら、どうしたらいいんだ…。

緊急事態要項は何としてでも食い止めないとだけど、ニュースを見ていたとしても知らない人が多いし、政治に関心のある人が知ってるかどうかって状況なので、政治に関心のない人たちに知ってもらう手だてを考えなきゃいけないよね。 地道に話すのも大事なんだけど、何かもっとヤバさを知ってもらうための良い方法はないかなぁ…。

「LGBTは生産性がない」発言に対する応答は、「LGBTも社会に貢献している＝生産性がある」ではなくて、「生産性という尺度で人間を評価することが間違っている」だよね。存在するという事実よりも何らかの価値を優先させることは、優性思想に繋がってしまう。私たちLGBTがもう既にこの社会に存在している事実に、あなたたちは慣れる必要がある。『クィア・レヴィナス』も、性的マイノリティが社会にどうやって溶け込んでいるか、その姿を描いた本だ。

今の政治の状況を指して「終わった」と言うのは簡単だけど、その言葉を無責任に放り投げた時、「終わった」場所で排除され奪われゆくのは最も立場の弱い人たちなんだよ…。 だからどんな酷い状況でもわたしは「終わった」とか簡単に言いたくないし、できることをやってくしかないよね、と思う。 差別され排除される弱い立場のマイノリティ当事者が「終わった」と言うのとマジョリティ側の人が「終わった」と言うのとでは、だいぶ違うと感じる。 「終わった」的なこと言われると突き放されるような、自分の死期が近づく宣言をされているように感じるから、わたしは最悪な気分になる。

一票の格差の話、都市圏だと一票の重みが違いすぎるし問題なのは理解していて、言いたいこともわかるのだけれど、候補者の少ない地方のほうが有利という意味での「格差」みたいな認識(地方では一人につき1.2票分になるみたいな表現)には腹が立つ。 地方暮らしの者から言わせれば、二県に対して当選できる候補者が一人なんてことが普通にある地方軽視の制度なのに、地方のほうが有利みたいに言われる「格差」って笑いたくなるよ。 都市圏は候補者も当選者も多くて、これって地方の主権者にとって明らかな損失という意味での格差じゃん。

しんどい社会だけど、仮面ライダーガヴの物語を思い出すとほんのりと胸に希望が灯る。 この作品を生み出してくれたすべての人に感謝しかない。

ガヴの中の好きな台詞は色々あるんだけど、絆斗の「弱い人間のまま強くなってやる！」はとても心に残ってる。 弱さを肯定してそのうえで戦闘力だけではない「強さ」を持つ者になるという矜持。 弱いまま抗うわたしにとっても、すごく大切な台詞になった。 それから、大統領に放った「俺たちは、俺たちのために幸せになるんだよ！」幸せになるのは誰のためでもない自分のためなのなのだという、ごく当たり前のことを改めて強く言ってくれたこの台詞も大好き。

ガヴロスを埋めるように他ライダーを求め、未視聴だった仮面ライダー剣を視聴中。 話し合いをして、怒鳴ったり誤解で行き違いをしたときは後々謝るしケアもし合えるチームはぴぱれを観たあとの仮面ライダー剣、温度差がすごい。 ほぼ全員が常に怒鳴りあってるし、話し合ったとて感情的になって大体破綻する。 虎太郎は生まれるところさえ間違えなかったら主人公になれてた(現在7話目まで視聴) 恐らく演技指導のせいで、だいたいの台詞に勢いがありすぎてよくわからない感じになってるけど、ドラマ部分の撮り方や演出は割と好き。

両親に望まれずに生まれた子供や、そういった言葉を投げつけられて育つ子供は実際に存在するので、望まれた誕生ではなかったショウマの存在を誤魔化さずに真正面から描き、それでもショウマ自身が自分の存在を肯定して幸せになる決意をする瞬間を描いてくれたのが本当に嬉しかった。 みちるさんとブーシュとの関係も、実は愛し合っていたみたいな安易な描写で誤魔化さなかったのも良かった。ああいう設定の中で、並の作品なら愛し合っていた・幸せな瞬間もあったみたいな描写で加害を漂白しがちだけれど、徹底的にブーシュの加害性と支配性を描き、みちるさんは被害者であることを描いた意義は大きい。

家父長制とマチズモに抗い抜き、ケアしあい幸せを共有して広げていった仮面ライダーガヴという作品がこの世に生まれてきてくれたことに感謝しかない。 マスターモード登場回の、みんな揃ってエプロンしてお菓子を作って食器洗ってお菓子を囲んで幸せそうに笑い合うシーンが本当に大好き。 ヒーローがケアし合うのがごく自然に描かれていて、観ているわたしも幸せで心が温かくなって、ガヴのテーマの「幸せ」の理念が詰まってた。 マチズモや家父長制から抜け出さないと、あの仲間たちの関係は絶対に築けないし、ストマック家との対比としてのはぴぱれの描写は常に良かった。

高市も女性差別の被害者ではあるのだろうな。 強烈な差別の中で生きてきたからこそ差別を強烈に内面化して、差別の再生産をしてる。 差別の中でここまで来ることができたのは自身の実力だけでは決してないはずなのに、自身の努力だけを信じてるから、自分のように出来ない人は怠け者だと断じて切り捨てるのだろうね。 この社会が生んでしまった被害者であり、加害者。 虚しい。 だからって可哀想だとかは全く思わないけど。

同性婚の実現に向けてひっそりとでも力になりたいという方がいたら、こちらの寄付がおすすめ。500円からできる！ 寄附金控除の対象にはならないので、そこだけ注意。 www.call4.jp/info.php?typ...

移民やそのルーツがある子どもたちに日本語を教える活動をしている団体「メタノイア」さんの足立区・竹の塚教室に見学に行った時のレポ漫を再々掲します🔥 すでに同じ社会で懸命に学びながら成長している子供達と、それをサポートする大人たちについて知ってもらえたら嬉しいです☺️🌷 （1/3）

わたしはまだ生きていけるのかな…。

女性差別の結晶みたいな高市がメディアで「女性初」なんて言われるのは本当に皮肉的だな。 家父長制とマチズモと差別にまみれなければ、彼女があの立ち位置に行けなかったことも含めて酷い構造だよ。 女性差別が根を張り続ける社会だからこそあり得た、初の女性総裁。非常に残念だけれど、日本社会が差別を容認して温存し続けた結果なんだよね…。 高市は差別や排除や陰謀論を詰め合わせた家父長制度・マチズモの代表と言ったほうがしっくりくる。

河出書房が自社から出た書籍に携わった方の反差別的な記事をリポストして「これを貼っておかなければならない気がして。」なんて呑気なこと言っててなんか笑った。わたしはこういうの、全然心強い発信とは思えないし、むしろ出版社としてそこ止まりなんだと心底がっかりしたよ。 差別反対、排外主義反対、戦争反対という当たり前のことを会社として表明するのは、そんなに難しいこと？ 作家や漫画家が個人単位で表明してるにも関わらず？ 反差別的な作品を出版してる出版社って自覚があるなら、書籍に関連するリポスト止まりじゃなくて、せめて出版社として公式な言葉で反差別を表明しなよ。

こんなものでよければどしどし活用してください。報告いりません。ファイルの表紙にしてみるとか、トレカサイズにして身につけるとか、なんでも使ってください

あらゆる平和と平等と権利が守られるように。 あらゆる差別と蔑視と戦争と虐殺と排外主義を許さぬ社会の為に。 許容せず声をあげ続けましょう。常に今が踏ん張り時ですねー

最悪

応募しようとしてる企業が自民党を支持してそうなとき、本当に嫌なんだけどこういうのは割り切るしかないのかなぁ。 地方で企業規模が小さいほど、選挙の時に応援に駆り出されたり応援しなきゃいけない雰囲気になって、従業員全員が支持者じゃないとしても、そういう空気間が本当に無理だし嫌なんだよね…。かといって、堂々と嫌ともいえないしさ…。

求人募集に「責任感のある人を募集してます！」って書いてた会社が、書類送付後に返事もないし、不採用通知すら送ってこなくて笑った。 ハロワに確認してもらってようやく不採用が判明したけど、本来は紹介元のハロワにも通知すべきなのに、ハロワにすら期日無視して通知を提出してなかったらしい。 あまりに酷くてびっくりした。 責任感のない会社が、労働者に責任感を求めるなよ。

モモンガ(の中身のでかつよ)ってちいかわ族らしい生き方なんて全然してないけど、あいつがちいかわ族になりたかった気持ちは本物なんだよ。 他人の身体さえ奪ってなければ、ちいかわ族の枠からちょっとはみ出した傍若無人で横暴な可愛がられたがりのちいかわ族がいたっていいじゃないって思えるんだけどね。 自分が望まない形と生き方を強いられてるでかつよ(の中身のモモンガ)のことを思うとギリギリ許せない気持ちが勝つ。

様々なトランスジェンダーの登場する作品に触れてきたけど、この漫画のボムさんの感じ方が自分にはとてもしっくりきた。この感じわかる。 女性であることって、社会が要求する女性らしく生きることではないよね。 2話目はしんどい差別的な台詞も出てくるので読むときは気を付けてください。 comic-walker.com/detail/KC_00...

正直、今でも自分は「本物じゃない」ってうじうじ悩んでる。 他の性的マイノリティの方も、割とこの「自分は本当にそうなのか？」って悩んでしまうこと結構あるんじゃないかなって想像したりもする。 社会側の想定するステレオタイプなLGBTQ+像から離れた生き方をする人はいっぱいいるしね。 だからといって、他の人から「本物じゃない」なんて言われたら酷く傷付く。 属性は違っていても、トランスジェンダー女性が差別者から投げつけられる「あなたは女性のものが好きなだけの男性ですよ」「あなたは男性としての苦しみから逃げたいだけですよ」という最低な言葉がいかに残酷で無理解なものなのかは、理解できる。

初めての恋人が性的な行為をとても望んでる人で、わたしは色々とやりたくなかったのだけど、いつかはしなきゃいけないんだな、この人と結婚して子供作らなきゃいけないんだっていう漠然とした思いに苦しんだ。 色々あって、セックスせずに別れたけれど、舌入れるキスとかすごい嫌だったし、もっと早く自分の在り方を肯定して生きられていたら良かったのにな…って時々思い返す。

自分の在り方にちゃんと名前があるのだと知ったときは、本当に嬉しかったな。 でもまだわたしが学生の頃は、ジェンダーアイデンティティ・セクシャリティのグラデーションの中に存在するノンバイナリーとデミセクシャルはほとんど知られてなかったから、自分は偽物なんじゃないかってすごく悩んだ。 何度も普通にならなきゃ、皆みたいに恋をして結婚して子供作って家庭を持って「普通の女性」として生きなければいけないんだ、そうするのが家族の望みでもあるから…って、縛られ続けてたし、異性愛者で恋愛も性愛もできる女性の枠に何とかして自分を合わせようと必死だった。あの頃は本当にしんどかったな…。

光が死んだ夏の11話、切なくて苦しくて胸がぎゅっとなった。 ヒカルの「本当の意味では理解できやん、でも佳紀はそれでええ、人間にならんでもええって…」の台詞辺りの一連の流れは、自分とも共鳴する部分がすごくあって。 ヒカルが自覚する自らが異物であるという感覚には身に覚えがあるから…。 性的マイノリティの世界でさえ、自分は異物で本物じゃないと悩み続けてきたから、余計に共鳴する感情があった。

反差別を信条に生きてるけど、わたしは完璧ではないし、普通に気が付かないうちに差別してしまう人間だと思う。俗っぽいし流されやすい。 だから割と、好きな作品は単純だったりする。 そういう自分だからこそ、色んな人の意見に触れて、自分だけでない考え方も知りたいと思う。 反差別を掲げて生きてるのは、差別的になり得る自分への自戒でもある。 自分の完璧じゃなさ、頼りなさのなかで、どうすれば善くあれるのか、どうすれば公平さを保って生きられるのか、考え続けて変わり続けて生きてきたい。

作品のテーマは自分に合ってるけど、あまり合わなかった映画、『関心領域』がそうだったなぁ。 もうずっとガザで起こってることが思い出されて、すごく複雑な感情になって素直に受け止められなかった。 監督がガザで起こっていることへの表明をしたことは知っているけれど、それでも駄目だった。 アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館がイスラエルを支持するポストをしたことがずーっと心に刺さっていて、だから現在のアウシュビッツが映ったとき、一言では纏められない感情の渦が湧き上がってしんどかった。

わたしは小説・映画・アニメ・漫画・特撮などなど、様々なエンタメが好きなのだけれど、作者の思想信条や作品のテーマが合うからといって、どの作品も楽しめるタイプの受け手ではない。 むしろ、反差別的な思想信条は合うけれど曲調とか歌声はそんな合わないなぁって歌手や、社会的なテーマは好きだけどこの撮り方や演出は好きじゃないなぁと思う作品は結構ある。 だからといって、それはテーマや思想信条のせいだとは一切思わなくて、ただ単に表現方法がわたしの好みではないってだけなんだよね。 だから、ポリコレのせいでつまらないって考え方が理解できない。

仮にアニメの改変で主人公に水着が着せられたのが気に食わなかったとしても、たとえば「主人公のだらしなさを考えればあそこでは何も着てないほうが自然であり、たとえ一般層には安っぽい性描写と嘲笑されたとしても、それもまた作品にとって重要な一要素だと自分は思うので、極力変えないでほしかった」とかそういう風に作品自体や自分の感想を大事にしてきちんと言語化すれば、まだ耳を傾ける価値もあろうというものだが、そんな過程を全部さぼって「アニメに思想を、もちこむなっ…！」などと虚無の決まり文句にすがり、時を無為に空費しているうちに、やがて路上で朽ち果て、アリたちがその亡骸を運んでいく。 そして、次の夏が、巡る―――

アニメとか漫画とかゲームとか特撮とかなんでもいいけど、一般社会で「幼稚」とされるものを好きなことは別に悪いことではないし、そこにカウンター的な自負を抱いたって良いと思う。 しかしひとつだけ言うなら、「幼稚」なものを好きな人が本当の意味で幼稚な振る舞いや言動をしてしまえば、残酷なようだが「あ〜、幼稚なものを好きだから幼稚なんだね」としか周囲には思われないし、その分野ごとダメージを食らうので、「幼稚」とされるものを好きな人こそ、本当の意味で幼稚な振る舞いを全力で退ける、なんなら「一般人」よりもよほど高い意識をもつくらいの姿勢が必要だと思うが、むしろ幼稚さに全ベットしてる人が目立つのは悲しいことだ。