オンボロ寮の談話室でソファに並びあって談笑をしていた。
ふと会話が途切れたかと思えば、気づくと目の前には近づいてきた彼の顔が。
その数秒後にはまだ数度しか触れたことのない彼の唇が自らのものと重なる。
「んっ、う……ここでは、だめです……」
そう返すユウをみて彼は少しだけ意地の悪い笑みを浮かべて唇を開く。
「どうせ、誰も見ていない」
たしかに、この寮にほかの寮生はいない。けれど、プライベートではない空間で口付けを行うことにはまだ抵抗がある。
改めて抗議をしようと開かれたユウの唇は再び彼のもので塞がれた。
2 months ago