フェリ菊
「おいで〜」
縁側に座って手を広げて呼ぶ。ゆっくり歩いてくる姿がやっぱり菊に似てる。手の届く位置まで来たから、頭を撫でる。
「かわいいね。おまえも菊も」
好きな人、好きな人の好きな場所、もの、空気、その全部が愛おしく思う。猫を抱き上げ膝に乗せる。
「おまえも菊といられて幸せ?俺はすっごく幸せ」
猫の手を掴み軽く揺らす。
「変わらないものなんてないし、永遠なんてないんだけど、できるだけ長くこうやって笑ってたいよな」
にっこり微笑むと猫が柔らかく鳴いた。
「ありがと、きっといい未来が来るからさ。おまえも菊の事頼んだよ」
俺たちの未来はきっといつも輝いてる。そう小さな命のためにも祈った。
3 months ago