【沖神夫婦】
[前編]
結婚数年目。
自分の名前を呼んでもらえない冲田はやきもきしつつも、その話題を振ると神楽が恥ずかしがるのでそれなりに楽しんでいた。
夫婦で近所を散歩している時、真選組がお世話になってる某大臣に遭遇する。さて、神楽はどんな挨拶をしてくれるのだろうか?
「うちの冲田がお世話になってオリマス」
そう挨拶をして、お偉いさんと別れた直後、冲田はニヤニヤしていた。
「へぇ? てめぇが冲田、ねぇ?」
「う、うるさいアル! 私、オマエの嫁なんだから当たり前ダロ」
両片想いだったと信じたいが…神楽への片想い期間が長かった冲田としては、その言葉をかみしめずに居られない。
15 days ago