黙々と爪にやすりをかける町杉。それは彼のルーチンであり蜜事の合図でもあるため隣でそれを見つめる竹鈴は落ち着かない。今まではただの身だしなみだったんです、と町杉がぽつりと呟く。指先まで美しく見せるため、パートナーとの接触時に怪我をさせないため毎日行うルーチンワークでした。あなたに出会って、ひとのやわらかいところに触れる怖さを知って、あなたを傷つけたくない、できるだけ綺麗な手であなたに触れていたいと思った。滔々とそう語った町杉は爪やすりを終えた手でするりと竹鈴の頬に触れて、感触を確かめるように撫でる。ねえ、これってなんだか愛みたいじゃないですか?と死神は笑って言った #愛の話
20 days ago