道朱
二人で垣間見をしていた時の事、道満は朱雀の爪が朱色に染まっていることに気がつく。
「なぁ、お前それどうした?」
道満はまじまじと朱雀の手を取って爪を見る。
「爪紅だよ〜。気になる?やってあげようか?」
「いや、いい」
「姫からモテるかもよ。もしかしたら帝からの覚えがめでたくなるかも」
「やる」
「じゃあ今晩蘆屋殿の屋敷ね!」
そう言って朱雀はさっさと覗きをやめて行ってしまった。
その日の夜、朱雀が道満の屋敷に訪れる。
「蘆屋殿、手出して」
燈台の弱い光源のもと爪に紅を塗る朱雀。
その間何の会話も無かったが心地良い空間であった。
その後度々夜に爪紅を道満にする朱雀がいた。
5 days ago