🌙 こぬ人を 待つとはなくて 待つ宵の 更けゆく空の 月もうらめし　　　　　　　　 藤原有家　 新古今和歌集 ▫️

🌙 何となく 昔恋しき 我が袖の ぬれたるうへに やどる月影　　　　　　　　　　 藤原秀能　 風雅和歌集 ▫️

🌼 いかにせむ いかにかすべき 世の中を そむけば悲し すめばうらめし　　　 　🐧　　　 和泉式部　 玉葉和歌集 ▫️

🌼 雨のいたく降る日 なみだの雨の袖に などいひたる人に 見し人に 忘られてふる 袖にこそ 身を知る雨は いつもをやまね　　　　☂️　　　 和泉式部　 後拾遺和歌集 ▫️

🌼 つれづれと ながめのみする このごろは 空も人こそ 恋しかるらし　　　　　　　　 藤原定頼　 風雅和歌集 ▫️

🌼 秋津羽の うすくれなゐの 花の色に 夕日の影を かさねてぞみる　　　　　　　　 加納諸平　 柿園詠草 「秋津(あきつ)」は 　トンボの古称 　▫️

🌼 大空は 恋しき人の かたみかは もの思ふごとに 眺めらるらむ　　　　　　🐩　 酒井人真　 古今和歌集 ▫️

🌼 色かはる 露をば袖に 置きまよひ うらがれてゆく 野辺の秋風　　　　　　　🐕　 藤原俊成女　 新古今和歌集 ▫️

🌼 すみまさる 月ばかりこそ かはりゆく うき世の秋を なほしのびけれ　　　　　 藤原俊成女　 俊成卿女集 ▫️

🌼 秋津羽の うすくれなゐの 花の色に 夕日の影を かさねてぞみる　　　　　　　　 加納諸平　 柿園詠草　 「秋津」はトンボの古称 ▫️

🌼 影みれば 波の底なる ひさかたの 空こぎわたる 我ぞわびしき　　　　　　　　　　 紀貫之　 土佐日記 ▫️

🌼 墨染の 君がたもとは 雲なれや たえず涙の 雨とのみふる　　　　　🦤　　　 壬生忠岑　古今和歌集 ▫️

🌙 海辺秋月 波のうへは 千里のほかに 雲さえて 月影かよふ 秋の潮風　　　　　　　🐬　　　　 藤原俊成女　俊成卿女集補遺 ▫️

🌼 水無瀬の恋十五首の歌合に ふりにけり 時雨は袖に 秋かけて いひしばかりを 待つとせしまに　　　　　　　　 俊成卿女　 新古今和歌集 (皇太后宮大夫俊成女) ▫️

☘️ 恋ひ恋ひて そなたになびく 煙あらば いひし契りの はてとながめよ　　　　　　　 式子内親王　新後撰和歌集 ▫️

☘️ かぎりなく ふかきわかれの かなしさは おもふたもとも いろかはりけり　　　　　　 式子内親王　 長秋草 ▫️

🌼 明けばまづ 木の葉に袖を くらぶべし 夜半の時雨よ 夜半の涙よ　　　　　　　　 慈円　 拾玉集 ▫️

☘️ 神なびの 磐瀬の森の 初時雨 しのびし色は 秋風ぞ吹く　　　　　　　　　　 順徳院　続古今和歌集 ▫️

🌼 秋はなほ 浅瀬しら波 たどるまで 霧たち渡る かささぎの橋　　　　　　🪿　　　　　 順徳院 ▫️

🌙 今はとて 見ざらん秋の 空までも 思へば悲し 夜半の月影　　　　　　　🐧　　 殷富門院大輔　新勅撰和歌集 ▫️

🌼 ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは　　　　　　　　 在原業平朝臣　古今和歌集 百人一首 (17) 龍田川は紅葉の名所として 有名な歌枕です。🍁 ▫️

🌼 秋吹くは いかなる色の 風なれば 身にしむばかり あはれなるらむ　　　　　🪿　　　 和泉式部　 詞花和歌集 ▫️

🌼 忘れなば 生けらむものかと 思ひしに それも叶はぬ この世なりけり　　　　　　　　 殷富門院大輔　新古今和歌集 ▫️

🌼 いたづらに 身をぞ捨てつる 人を思ふ 心やふかき 谷となるらむ　　　　　🐿️　　　　 和泉式部　正集 ▫️

🌼 つれづれの ながめにまさる 涙川 袖のみぬれて 逢ふよしもなし　　　　　🦌　　　　 藤原敏行　 古今和歌集 ▫️

🌼 いにしへを 思へば夢か うつつかも 夜はしぐれの 雨を聞きつつ　　　　　 良寛　 布留散東 ▫️

🌙 おほかたの 秋のあはれを 思ひやれ 月に心は あくがれぬとも　　　　　　　 紫式部　 千載和歌集 ▫️

🌙 雲風の みだれもしらず 空にのみ たのめし月の ゆくへかなしも　　　　　　 三条西実隆 ▫️

☘️ 花に咲き 実になりかはる 世をすてて 浮葉の露と 我ぞけぬべき　　　　　　　　　　 藤原道綱母　 蜻蛉日記 ▫️

🌼 白雲の 八重山こえて 見わたせば 暮るるも惜しき ふるさとの空　　　　　🐑　　　 雅成親王　 御集 ▫️

🌼 寝ても夢 寝ぬにも夢の ここちして うつつなる世を 見ぬぞ悲しき　　　　　　🐧 　 雅成親王　 御集 ▫️

🌙 なかぞらに ひとり有明の 月を見て のこるくまなく 身をぞ知りぬる　　　　　　　　 和泉式部　 玉葉和歌集 ▫️

🌼 なにごとも 心にこめて 忍ぶるを いかで涙の まづ知りぬらむ　　　　　　　 和泉式部　続古今和歌集 ▫️

🌼 つれづれと 空ぞ見らるる 思ふ人 あまくだりこむ ものならなくに　　　　　🐏　　　 和泉式部　 玉葉和歌集 ▫️

🌼 紅に 涙の色の なりゆくを いくしほまでと 君にとはばや　　　　　　 道因法師　 新古今和歌集 ▫️

🌼 ことの葉は 人の心の 声なれば 思ひをのぶる ほかなかりけり　　　　 小沢蘆庵 ▫️

🌼 百草の 花の影まで うつしつつ 音もかはらぬ 白河の水　　　　　　　　　 紀貫之 ▫️

🌙 袖のうへに かはらぬ月の かはるかな 有りし昔の 影を恋ひつつ　　　　　🐧　　　　 藤原秀能　 風雅和歌集 ▫️

🌼 和歌所歌合に 深山恋といふことを 思ひ入る ふかき心の たよりまで 見しはそれとも なき山路かな　　　　　　 藤原秀能　 新古今和歌集 (如願法師)　　 ▫️

🌼 つくづくと 独りきく夜の 雨の音は ふりをやむさへ さびしかりけり　　　　　　　　 儀子内親王　 風雅和歌集 ▫️

🌙 更けにけり まだうたた寝に 見る月の かげもすだれに 遠くなりゆく　　　　　　🐿️　　　 儀子内親王　 風雅和歌集 ▫️

🌼 奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき　　　　　　🦌　　　 猿丸大夫　 古今和歌集 百人一首 (5) ▫️

🌼 白妙の 袖の別れに 露おちて 身にしむ色の 秋風ぞ吹く　　　　　　　　　 藤原定家　新古今和歌集 ▫️

🌙 月見れば 千々にものこそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど　　　 🐩　　　　 大江千里　 古今和歌集　 百人一首 (23) ▫️

🌼 いにしへを 思へば夢か うつつかも 夜はしぐれの 雨を聞きつつ　　　　　　　　 良寛　 布留散東　 ▫️

🌼 ひとつがひ 侍りける鶴の ひとつが なくなりにければ とまれるが いたく鳴き侍り ければ 雨の降り侍りけるに なく声に そひて涙は のぼらねど 雲のうへより 雨とふるらむ　　　　　　🪿　 伊勢　 後撰和歌集 ▫️

🌼 羈旅の心を わたの原 八十島かけて しるべせよ 遥かにかよふ おきの釣舟　　　　　　⛵　　 藤原秀能　 新拾遺和歌集 (如願法師)　　 ▫️

🌙 こよひ君 いかなる里の 月を見て 都にたれを 思ひいづらむ　　　　 🪿　　　 馬内侍　 拾遺和歌集 (中宮内侍)　 ▫️

🌼 雲のなみ 煙のなみや 散る花の かすみにしづむ 鳰のみづうみ　　　　　⛵　　　　 九条良経　 月清集 「鳰(にお)のみづうみ」は 　琵琶湖の異称です。 　▫️

🌙 やすらはで 寝なましものを 小夜更けて かたぶくまでの 月を見しかな　　　　　　🦌　 赤染衛門　 後拾遺和歌集 百人一首 (59) ▫️