////// NEW WORK ////// ARIES / Zodiac Signs Series Illustration: Takashi KUNO 2025 #art #drawing #illustration #zodiac #aries #kunotakashi

10代20代の20年の物語に区切りがついているのに、次の章のページをめくるところで手が止まっているのが、現在の30代後半、という気がしている。 30代前半は「20年の物語」の余韻とまとめでどうにかいけた。 次の20年の見当は、まだ全然ついていない。 「仕事が忙しければそんなことは考えない、暇だから考えるんだ」みたいな言葉をかけられたこともあるのだが、実際に忙しいときには心のアラートを無視しているだけで、問題はむしろ解決から遠のく。 無視した分だけ、結局は問題がこじれていく。

『東京ポッド許可局』で、「川を眺めているおじさん」についての投稿があった。 彼らは川を見ているのではなく、自分たちの「過去」の情景を眺めている。 そんな理解がものすごくしっくりきた。 過去と交信するためのインターフェイスは、実はいたるところにある。 川だけでなく、樹木や岩石なども。 ときにそれらは、「神」あるいは「神の依代」として祀られる。 そういうものをなるべく覆い隠して、「現在」ばかりを見つめようとさせるのが、消費社会の大きな流れ。 川を眺めているおじさん、それは、静かなるレジスタンスなのかもしれない。

「おもしろくしなくていいのに、なんでおもしろくしようとしているんだろう」の疑問が世の中から消えたら、政治の分野については特に、目も当てられないことになってしまう（というか、すでになっている）。

コロコロコミックがコロコロコミックとしてどれだけクオリティが高くても、やっぱり一生は読んでいられない。 次に読むのはジャンプかサンデーか……そんなことが中年期のカルチャー受容に関して起こっている。 もう深夜ラジオのトークが聴けない（とはいえ、たまには聴いてるけど）。 テレビもニュースかドキュメンタリーしか見ない、に自然となっていく。 こっちからおもしろさを引き出しにいけるものじゃないと、心からおもしろいとは思えない。

武蔵野市民文化会館 大ホール 野村萬斎 狂言の夕べ 演目は「佐渡狐」と「棒縛」。 冒頭に25分の解説があって、入門編としてとても楽しめた。 今日できっかけができたので、これからは普通に見に行ける。

土曜の夜にはじめて入れた、吉祥寺の〈Funky〉。 最高だったのでまた行きたい。 バータイムでもコーヒーも出してくれる。 リニューアルして、まだ1週間くらいしか経っていないみたい。 このタイミングで行けてラッキー。 以前はビストロだったから、予算的も入りづらかったけれど、これからはひとりでも行けそう。

「本能だからしかたないんだ」みたいな言い訳ってままあるけれど、それを口にするひとは、たまたま知ったそのナラティブに乗っかって、一部の動機づけ以外を都合よく捨象しているわけで。 実際の行動に至るまでの面倒な段取りを考えたら、そんなふうにはとても言えないんじゃないか。 まあ、そう言う本人も「いま自分、くだらないこと言ってるなぁ」と思っているのかもしれないし、くだらない自分を許して受け入れてくれ、という叫びや甘えの声だと自覚している場合もあるのだろうが、たいていは思慮に欠けて迂闊なだけだろう。

20〜30人しかお客さんのいない劇場でいい芝居を見ることは何度もあって、そんなときにはいつも「価値とか評価ってなんなの？」と混乱する。 雑なひとに言わせれば、「売れてなくてかわいそう、がんばってね」なんだろうけど、そんな言い草で片づけられることじゃないだろう、と。

映画にせよ音楽にせよ、「これがおもしろい」と思ってさまざま体験してきたものが、ようやく自分自身の創作につながりそうな気配は感じている。 イラストについてはその乖離が激しくて、長く悩んできたけれど。 ただ、世間の需要と重なるかどうかはわからない。 ますます離れていくのかもしれない。 自分がうまくつくれて他人から求められるものと、心底「おもしろい」と思っているものの齟齬。 多かれ少なかれ、誰しも悩むところなんだとは思う。 一般化すればそんなものだとはいえ、渦中にいる分にはそりゃあまあしんどい。

20代前半のころまで、写真はどう見たらいいかほとんどわからなかった。 それがあるとき突然「普通におもしろく見られる」自分を発見し、以降はむしろ積極的に見たいジャンルに変化した。 音楽でもおなじことが起こり、いまの状況に至る。 さらに言うと、最初にそうした変化を経験させてくれたのは「ゴダール」だったと思い返す。 高校生のころには死ぬほど退屈に感じた『勝手にしやがれ』が、オールタイムベストに変わった瞬間。 そのときの感覚は鮮明に憶えている。

ジャズを好きになって5年くらい経ち、今年はライブにも行くようになった。 それでも音楽については、映画でそうするように感想を書くことができない。 音楽理論も演奏法も、ジャンル発展の歴史も、ほとんど無知のまま、「おもしろい、でもそれがなにかはよくわからない」でずっと聴いている。 歌詞があれば、その内容についてああだこうだ言えるかもしれないけれど、好んで聴くのは（どちらかといえば）歌のないもの。 作業中のBGMとして、意味の世界に引っぱられず、一方でじっくり耳を傾ければ、どこまでも深く味わえる。 そういう遠近感でもって楽しめるところに、とても魅力を感じている。

友人はこのイラストを、「陰謀論」に対する皮肉なんじゃないかと言う。 自分では、忙殺されていた時期の思いや、体調不良で寝込んでいたことなんかが反映されているんだろうと考えていた。 思いがけない見方や解釈にふれられるとうれしい。 たぶん、すべて含み込まれている。 僕は自分から積極的に「風刺」をやろうとは思わない。 それが必要な場面はあるのかもしれないが、風刺をやると、作品解釈の幅が一気に狭くなる。 風刺にも見えなくもない、くらいでちょうどいい。

自分としては、いま描けているものに手応えがちゃんとあって、スタイルも技術も更新しつづけられている実感があるのだけれど、同時にもう一方で、それがまるで社会と接点を得られていないことに、とてつもないストレスを感じている。 具体的に、経験したことのない蕁麻疹まで出るほど。 東京で20年も過ごしてきて、結局なんにもできなかったな、という徒労感。 10代のころに溜め込んだ「憧れ」の推進力はすべて使い果たして、これからどうしていけばいいのかもわからなくなっている。 そういったなかから力を振りしぼっているのが、ここ最近の状況。

プライベートワークを再開してからの作品、なんかちょっとフェーズが変わった気がするんだよな。 つらくて描けない時期もあったけど、それでもクオリティは上がっているんじゃないか。 とりあえず、いま描けているものは好きだ。 これで仕事が来るかとか、そういうのは度外視して。

////// NEW WORK ////// SOMEONE IS TRYING TO KILL ME (Monochrome) Illustration: Takashi KUNO 2025 #art #drawing #illustration #kunotakashi

////// NEW WORK ////// SOMEONE IS TRYING TO KILL ME Illustration: Takashi KUNO 2025 #art #drawing #illustration #kunotakashi

////// NEW WORK ////// RANDOM SHAPED MONSTER Illustration: Takashi KUNO 2025 #art #drawing #illustration #kunotakashi

////// NEW WORK ////// MY GHOST FRIEND Illustration: Takashi KUNO 2025 #art #drawing #illustration #kunotakashi

////// NEW WORK ////// YOUNG OR OLD? Illustration: Takashi KUNO 2025 #art #drawing #illustration #kunotakashi

Refined the linework with a mechanical pencil✏️ #art #drawing #illustration #kunotakashi

若いのか、若くないのか？ 中年男性のポートレイト…🏜️ #art #drawing #illustration #kunotakashi

Hi there! I am Takashi Kuno, an illustrator based in Tokyo, Japan! website kunotakashi.com behance behance.net/kuno_takashi pinterest pinterest.com/takashikuno instagram instagram.com/takashi.kuno note note.com/kunotakashi #art #drawing #illustration #kunotakashi

武蔵野公会堂 Peter Barakan's (Mini) Music Film Festival (+出前DJ) in 武蔵野 www.musashino.or.jp/koukaido/100... 『七転八起の歌手 バーバラ・デイン』の上映と、バラカンさんによるトーク＆DJ。

ちょっと、というか、だいぶしんどいな。 イラストを描いても落ち込むだけ、落ち込むためにまたイラストを描くのか……そんな気持ちがどうしても消えない。 何ヶ月もかけて取り組んだ仕事も、まるでリアクションがなく、いつもどおりに無視されるだけ。 2023年の個展のあと、いっときは回復したものの、もう何年もこの気分が拭えない。

不穏な状況、不穏な文字列。 体調が悪かったからこそ、描けたのかもしれないイラスト。 #art #drawing #illustration #kunotakashi

ワーク・イン・プログレスな怪獣。 結局、シャープペンシルの線が好きなんだ。 #art #drawing #illustration #kunotakashi

SML - "Taking Out the Trash" (video by Nespy5euro) 新しいアルバム『How You Been』に向けての先行シングル。 前作の抑制の利いた感じとはやや違う傾向だけど、これはこれでおもしろい。 新作をまとめて聴くのが楽しみだ。

音楽における「ジャンル」とはなにか。 大友良英さんはそれを、「なまり」「マナー」「着こなし」と表現していた。 『ジャズ・トゥナイト』2025年9月27日放送分より。

体調が悪くて孤立して、読書に集中する気力もなく、スマホでSNSくらいしか見ていられない。 そういう状況になったら、刹那的で瑣末な議論や、他人のトラブルが次々と目に飛び込んでくる。 本来考えなくていいことだらけ。 ニセの設問に始終解答を求められ、さらに疲弊して、自分自身を疎外してしまう悪循環に。 あれしろ、これしろ、この問題について考えろ、で世の中は溢れているけれど、なにをしないか決めて、きっぱりそれを実践するのはけっこう難しい。 「いらないものを捨てる」って、「いるものを求める」以上に気力と体力を要する。 そこにつけ込まれているなぁ、と回復期のいま思う。

Jakob Bro & Midori Takada『Until I Met You』 ヤコブ・ブロと高田みどりによるコラボレーション作品で、例によって『ジャズ・トゥナイト』でも紹介されていたアルバム。 めちゃくちゃいい。 映画『ミュージック・フォー・ブラック・ピジョン』も劇場で見たかったなぁ。 DVD買おうかな（10月15日に発売らしい）。 www.musicforblackpigeons.com

経験したことのないレベルの蕁麻疹。 全身かゆくてしかたない。 指先から顔までボロボロになってしまった。 丸一日つづいているけど、おさまるのか……。

『手塚治虫 創作の秘密』を見る。 3日間で3時間の仮眠しかとらなかったことを、天才の猛烈エピソードとして語っちゃあいけない。 「あと40年は仕事をしたい」と話す手塚は、この番組の放送（1986年1月）の3年後に亡くなっている。 異常なスケジュールにならないように、依頼は適度に断るべきだ。 それも含めて仕事だろう。 後輩にチャンスをまわす意義もある。 一線にいるひとが仕事のしかたを変えなければ、新人は「手塚先生もやっているんだから」と無理をする以外になくなってしまう。 スタッフや編集者だって、何人潰してきたんだろうか。 このひとの仕事ぶりを、決して美談にしてはいけない。

文章も調子よく書けていて、映画も見て、はじめてのライブハウスにも足を運んで……けっこう楽しくやっていたはずなのに、大風邪を引いて寝込んで以降、すべてが崩れ去ってしまった。

今年前半の仕事があまりにもきつすぎて、「イラストを描くこと＝苦行」になってしまったのを解きほぐしたい。 2025年のうちに、ある程度以前の感覚を取り戻せたらいいんだけれど。

「入れてください！」とどの門も叩くことがなかったがゆえに、常にひとりぼっちだけれど、だからこそどうにか継続してこられたという面もある。 この気質がユニークネスになるのか、あるいは誰にも相手にされないまま消えていくのか……いつもその瀬戸際にいる。

横浜聡子監督の新作、『海辺へ行く道』も見ていた。 140分で3章の構成、ロケ地は小豆島。 アーティスト移住支援をしている海辺の町で、ヘンテコなひとたちが代わる代わる登場しては去っていく。 創作をめぐっての態度に関する話でもあったのだが、そこにはさほどピンとこないまま。 バッドな状況がそうでない状況と等価に表れて、特にどうということもなく過ぎていく様子には、奇妙なおもしろさがある。 作為が先に立ちすぎて見え、笑えそうなシーンでも醒めた気持ちが残りつづけた。 「映画の嘘」をわざと際立たせているのだと思うけれど、見た日の自分にはどうも合わなかった。 別のタイミングで見れば、また違うのかも。

新宿PIT INN May Inoue Tokyo Quartet pit-inn.com/artist_live_...

映画『リンダ リンダ リンダ 4K』公開記念 公式Podcast 第3回「音楽の裏話」 映画における「音楽プロデューサー」の役割について、はじめて詳しく話を聴いた。 こんなに重要な職能のこと、まったく知らずに映画を見ていた。

スマホはさあ、新しい技術とかはもうどうでもよくて、ふたをパカッとはずして誰でも簡単にバッテリーを交換できる、落としても割れない（ケース不要）、これさえ実現してくれれば充分なんだよ。 しかし、それだけは頑なにやってくれない。

Nouvelle Vague | Official Trailer | Netflix リチャード・リンクレイター監督の『Nouvelle Vague』。 これは劇場で見たい！ www.esquire.com/jp/entertain...

ゴダールの遺作、『シナリオ』を見た。 おもしろいとかおもしろくないとか、そんなことはさておき……。 roadstead.io/ja/scenarios

チケット予約しちゃった。 立ち見らしいけど、それはまあ問題なし。

なにかつくらずにはいられない、ではなく、つくらなくても全然平気だ〜、となったときこそ、創作のベストタイミング。 逆説的ではありますが、これが自分の実感であり、目指すところです。

すべての宇宙がいつも眠そう All the Universes Always Seem Sleepy Written & Performed by Takashi KUNO 000_白い画面の現在地 note.com/kunotakashi/... 001_あなたは誰？ note.com/kunotakashi/... 002_いびつな楕円 note.com/kunotakashi/... 003_ホモ・サピエンスの遥かなる旅 note.com/kunotakashi/...

日傘は持っているし、差すのにもまったく抵抗を感じないのだが、そもそも傘を持ち歩くのが面倒で、あまり差す機会がない。

自分の強みであり、弱みでもある点として、どのコミュニティにも属していない／属せない／属したくない、というのがある。 イラストやデザインの業界とも関係が薄いし、趣味の領域でも、映画や音楽や演劇や文学、すべてにおいて部外者という感じがしている。 同業者の知り合いも、わざわざ無理につくったりはしない。 ときどき展示を見に行って、「いいな」と思うひとと交流がつづくことはあっても、それを「人脈づくり」だとか考えてやっているわけではない。 同業者との交流にはペースを乱されることも少なくない。 そう実感して以降、かなり慎重にはなっている。 他人の作品を見て、必要以上に落ち込むことのほうが多かったから。

新宿ピットイン、行ってみたいけど、ジャズに限らずライブハウスにあんまり慣れていなくて、正直ちょっと怖い。 『Tokyo Quartet』がすごくよかったから、この日の公演を見に行こうか迷っている。 pit-inn.com/artist_live_...

FATHER MOTHER SISTER BROTHER | Official Teaser Trailer | Coming Soon 今年のヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞はジム・ジャームッシュ。 栄誉ある賞を受賞した作品がその監督にとっていちばんの作品かというと、それはまた別だったりもする。 なので、見てみないことにはなんとも言えない。 とりあえず、予告編だけでは全然わからなかった。

なぜ中年は“Tシャツのタックイン”に抵抗があるのか？ 研究者・高畑鍬名が語る、Tシャツの日本史 realsound.jp/book/2025/09... 「なかなかタックインができないという悩みを、（『美味しんぼ』の主人公）山岡は乗り超えている」という言葉にハッとさせられる。 とはいえ、タックイン、自分にはできないなぁ。 その流行が過ぎ去るのを、じっと待つことしかできない。