すわぞ
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140字小説を書きます。『再掲』と付いてるものは、X(Twitter)でも前にポストしたものです。 X、mixi2、タイッツー等もIDは同じsuwazoです。
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吸血鬼と人間シリーズはこちらからどうぞ
add a skeleton here at some point
about 1 year ago
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魔王城にたどりつく。魔王はかつての幼馴染だった。こんなに憎まれていたとは思わなかった。「貴方様をお待ちしておりました」魔王は勇者に跪いて自害したのだ。「この城も魔物もすべて貴方様のもの。貴方様のために用意しました」陥れられた。仲間たちが、裏切り者を見る目で勇者を見る。
#140字小説
10 minutes ago
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「おれは我が民すべてをたばかると決めたのだ。それこそが民を守る唯一の方法ゆえに」即位した若き王は言った。「だから私を選ばれたのですね?」妃が問う。「共犯として」「共犯として」美しい夫婦だった。女の身で甲冑をまとった王と、男の身でドレスを着た妃と。明日を勝ちとるために。
#140字小説
再掲です
about 13 hours ago
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「私はモッタイナイオバケだよ」とその幽霊は言った。「昔そこにあった家に嫁いできた。でもじき悪い病にかかった。家の者は皆もったいないもったいないと言って、死ぬ間際まで私をこき使った。雑巾みたいにぼろぼろになるまで使われ尽くした。だから私はモッタイナイって言葉が嫌い」
#140字小説
1 day ago
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月の夜、囚人達が大勢で大脱走した。鉄柵を乗り越え、一斉に同じ方向へ駆けていった。勿論すぐに一人また一人と捕らえられる。「なぜこんな無謀なことを?」警官の疑問は、最後の逃亡者の目的地で解けた。病院。あした大手術の娘に一目会いたい彼のために、仲間が体を張ったのだ。
#140字小説
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1 day ago
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昔ペテン師として死んだ男の名を言うと、妖精は顔をしかめた。「あの大嘘つきね」「やっぱり。あいつが妖精に会ったというのは嘘だったんだ」いいえ、と妖精は続けた。「彼の嘘は、後になって『妖精に会ったのは嘘だ』と言ったことよ。私たちを守ろうなんて思わなくてもよかったのに……」
#140字小説
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3 days ago
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ある朝とつぜんバス停が人間になっていた。「次のバスは15分後ですよ」物腰の柔らかな老紳士である。雨の日も晴れの日も24時間同じ場所に立っている。雨の朝、思わず傘をさしかけたら「バス停ですから必要ありませんよ。でもありがとう」と微笑まれた。笑い皺がキュートだった。
#140字小説
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4 days ago
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悪い姫様は喋ると口から大蛙が出る呪いをかけられ城を追い出されました。今は孤児達のねぐらに世話になっています。「一体何したの?」「こっそり勉強したら怒られたの。女の癖にと」姫様が語るとやっぱり蛙が飛び出ます。孤児達は大喜び。蛙は貴重な食糧で、しかも意外と美味しいのです。
#140字小説
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5 days ago
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浜辺で瓶詰めの悪魔を拾った。「出してくれたら願いを何でも叶えてやるよ」「悪魔なんぞ信用できるか。先に願いを叶えろ」「瓶の中にいる限り俺は力を使えないんだよ」俺は瓶詰め悪魔をねぐらへ持ち帰った。話し相手に飢えていたのだ。この無人島にもいつかは救助が来るだろう。それまで。
#140字小説
5 days ago
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「彼女の生まれた星は地球ほど豊かではなくて、同族同士で捕食しあうような所なんです。だから愛情表現も違うんです。抱きしめたりキスなんかしたら彼女は恐怖で錯乱しますよ」「じゃあどうすれば? 彼女の星の愛情表現は?」「歌うんです。遠く離れたところから。優しく冷静に」
#140字小説
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6 days ago
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「魔法なんて非科学的なものは信じませんよ」プンプン怒りながらロボット執事が言う。「貴方はロボットだものねえ」老婦人が微笑む。「でもあなたがそうして怒ったりするようになったのはやっぱりお隣の魔法使いに魔法をかけられてからよ」「友達になっただけです」「友達になる魔法をね」
#140字小説
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7 days ago
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古着屋でコートを買ったら子供の霊が憑いていた。ときどきコートの内側から顔をのぞかせて、外の世界を珍しげに眺める。街を見るのも好きらしい。野良猫を見て喜んでいたから、動物園に連れて行ってやった。楽しそうだったのでよかった。冬の景色しか見せてやれないのが残念ではある。
#140字小説
8 days ago
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宇宙から落ちてきた超生命体が私の車に憑依した。と思ったら車じゃなくてカーステだった。だから車自体は変形も合体もしない。でもカーステはお喋りで歌はうまいし、追っ手に車を爆破されて私が号泣してたらこっそり脱出して携帯ラジオになっていて、だから私たちの旅はまだまだ続くのだ。
#140字小説
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8 days ago
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鈴の音とともに少女が言う。「先祖に『虫』が混じっていたようで……私、この季節には無意識に『鳴いて』しまいますの。大丈夫です、どうせ普通の方には聴こえませんから。でもお侍様には聞こえますのね。うふふ。私達きっと遠い親類ね。鳴く虫は雄。聴こえるお侍様は雌ですのよ」
#140字小説
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9 days ago
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漁師の少年は人魚と仲良くなった。人魚がいるといつも大漁だった。不老不死を得られるという人魚の肉を欲した者どもに捕らえられて拷問されても人魚の居場所を教えなかった。ついに絶命した少年が三途の川に辿りついたとき、ばしゃばしゃと人魚が川を泳いできた……「迎えに来たわ」
#140字小説
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10 days ago
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人喰いの怪物は銀に弱いから銀の品を身に付けるとよい。それは迷信だと、当の怪物である僕はよく知っている。が。……その女は何一つ銀など纏ってなかった。なのに腕の赤子はこれでもかとばかりの数の銀製品を付けていた。僕はその母子を見逃した。まあ怪物とて母の愛とやらには弱いのだ。
#140字小説
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11 days ago
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「地上から美しいと思ったものを拾っておいで」命じられた天使たちはそれぞれのものを手に戻ってきました。ひとりが持ってきたものは、ひからびた蛙みたいな小さな黒い塊でした。契約で得た魂を相手に返し天国へ逃れさせ、もはや地獄へ帰れなくなった、低級悪魔の成れの果てでした。
#140字小説
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12 days ago
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「あそこは虹の道だよ」突然の事故で死んだ私に、死神が言った。雨にけぶる交差点を指さして。「生前、会いたくてたまらなかった相手に、ひとめ会えるよ」そこにいたのは、行くはずだったライブのステージのあの人ではなかった。待ち合わせて一緒に行くはずだった、あの子だった。
#140字小説
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13 days ago
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さてさて、物語はすべて終わってしまいました。勇者も美姫も、彼らに助けられた素朴な村娘も、遠い子孫たちすらも、もう誰もいません。《そしていつまでも幸せに暮らしました》の「いつまでも」すらもう終わっています。もう何もありません。人ひとりいません。私の声は風の音。ぴゅう。
#140字小説
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14 days ago
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「ちわー、ご依頼いただいた片付け屋です。最近ご依頼が多いんですよ本当。で、肝心の祠はどこに? ああこちら。うーん。……すんません、これ、だめです。まだじゅうぶん力が残ってて、手が出せません。ぶっちゃけ無理に片付けたら祟ります。俺見て既に怒ってます。すんませんすんません」
#140字小説
14 days ago
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考古学者が遺跡から発見したのは、もしかすると『神』だった。王の棺の横で膝を抱えて座っていたのだ。何百年も。学者は彼を自宅にひきとり、風呂に入れてやり、食事を与えた。彼は見た目はただの青年だった。そして心細い子供みたいに言うのだ。「お前は死なないでいてくれるか?」
#140字小説
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15 days ago
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「永遠の命を得る秘薬がほしいんだが」「そんなもの欲しがってどうするのさ。永遠の命なんてろくな物じゃない」「知ってる」「人と共に歳をとれず、みんなに先立たれて一人残されるんだよ」「知ってるからこそ欲しいんだ。もう、一人で残されるのはいやなんだ。俺は仲間が欲しいんだよ」
#140字小説
16 days ago
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少女は龍使いの一族の末裔だった。もはや龍を操る力などなかったが、捕らえられ、遠い王国へ運ばれる。少女は、冷酷で横暴な王太子がすすり泣くのを見た。すまなかった。お前をさらったのは俺だ。この国の王族は龍の血をひく。どうか、俺が龍か、父上の実子か、確かめてほしい……
#140字小説
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16 days ago
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親戚から山一つ相続しないかなんて話が来て、それが何の役にもたたない二束三文の山で、もてあますのはわかっているのだけど、売れないバンドマンの彼と眠りながら、いつか我慢できなくなったときこいつを埋める場所があると思えば、いろいろ耐えられるんじゃないかなんて思ったりもする。
#140字小説
17 days ago
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古い料亭で働き始めた。客の食べ残しを大皿にまとめて厨房の隅に置いておくと、夜、真っ黒い獣が現れて食う。「昔からいる妖さ」と料理長は言う。あるとき大皿に綺麗に盛り付けて箸を添えてみた。その夜に現れた獣は人の姿になった。「俺は扱いに応じた形になるのさ」と彼は言った。
#140字小説
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17 days ago
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猫カフェに行った。友人でもある店長が耳打ちした。「実は一匹だけ化け猫が混じってるんだぜ」さてどいつか。やけに懐こいあいつか、ツンとすましたあいつか。「おまたせしました」店員の青年が珈琲を運んでくる。とたん、店中の猫が動きをとめて、青年に向かって恭しく頭を垂れた。
#140字小説
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18 days ago
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地上に行くにあたり人魚姫は姉たちと約束しました。あの王子が、酔って自分で船から落ちたただのバカならすぐ帰る。政敵に暗殺されかけたのならそいつらを倒す。でも。「私が消えたら、妾腹だけど優秀な兄が無事に王位を継げると思ってね」なんて健気に王子が言うから、姫の恋心はさらに。
#140字小説
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19 days ago
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「幽霊を乗せたことある?」タクシーの運転手に話しかけた。「ないですねえ」と返答。「でもタクシー専門の強盗犯を乗せたことならありますよ」「まじ?」「そいつは殺人犯になってお縄に」「へえ」「抵抗したら殺されちゃったんですよ私」「え?」「……この車、どこに行くと思います?」
#140字小説
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21 days ago
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盗みに入った豪邸で、腹にナイフを刺して倒れている男を見つけた。金庫から金を貰いついでに救急車を呼んで姿を消した。後日、命を取りとめた男が『美しい天使』を探していると知って大笑いした。美化しすぎだ、絶対見つからねえ。ある日カフェで後ろから抱きつかれた。「君だ。僕の天使」
#140字小説
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22 days ago
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ネコティカル・ヒットを決められてしまった僕は、毎日公園に通い、その野良猫を探しては少しずつ慣れてもらい、ついに家猫にすることに成功した。ぷくぷく太りだした猫はますます可愛らしくなって、僕は変わらずネコティカル・ヒットを食らい続ける毎日なのである。
#140字小説
23 days ago
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少年院行きを免れた代わりに保護司ならぬ保護天使を付けられた。くたびれたおっさんで、煩いことばかり言う。ちゃんと働けとか悪い仲間と手を切れとか。「僕みたいな死に方してほしくないんだよぅ」ただの気弱なおっさんの霊なのに、泣かれると、俺は何だかたまらない気持ちになる。
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23 days ago
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「儂はもうじき死ぬんだよ」老ドラゴンは言いました。「永劫に近い命を持つドラゴンにも寿命はあるのさ。あと五十年も保たないだろう」老ドラゴンに拾われたヒトの少女は言いました。「ならちょうど私と同じ位だわ」少女はドラゴンにキスします。だからそれまで一緒にいましょう。
#140字小説
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24 days ago
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「海が綺麗だね」と教授。「わん」と犬。「空も綺麗だね」「わん」「空と海しか見えないね」「わん」「ボートにもっと食料を積んでおくべきだったね」「わん」「救助が来るといいね」「わん」「思うんだが、私が君を食べたら一生後悔するけど、逆なら良くないかね」犬は答えない。
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25 days ago
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新進気鋭の画家がいると聞いた。病で死んでしまった美しい恋人の絵だけをひたすら描き続けているそうだ。ロマンチックな話ではある。その絵が私でなければ。一向に売れない彼を見限って浮気して出ていった私は、きっと彼の中では死んだことになっているんだろう。夢見がちな人だったし。
#140字小説
26 days ago
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その機械クジラは金持ち専用の緊急避難移動式シェルターとして造られた。腹の中に狭いが豪華な部屋がある。ただし持ち主は避難が間に合わず、いま住んでいるのは彼が愛した猫だけ。自動運転モードで海中を漂いながら、猫の昼寝を守り猫の餌を用意する。ときどきクジラが歌うのを猫は聞く。
#140字小説
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26 days ago
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過去の経験から、友人は空に虹がかかると地面の方を見渡すのだという。「おお虹だ虹だってみんな空を見るだろう。それは人間に限らないんだ」今まで、虫や、鳥や、犬猫、小人などが、人間が空に集中していると油断して虹を眺めているのを見たことがあると言う。どこまで本当やら。
#140字小説
27 days ago
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「なあ、その出前途中のラーメン、俺にくれない?」「は? 何言ってんの」「すげぇ空腹なんだよ」「駄目だって」「道に迷ってるんだろ?」「でも」「勿体ないじゃん」「……」「ほら、思った通りすげぇ美味いよ」「そうか?」出前の途中で事故死した男の霊は、少し笑って、それきり消えた。
#140字小説
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27 days ago
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古本屋へ行けとその番地を教えられた。深夜もやってると。血塗れで飛び込んだら、老店主は無言で店を閉めて、俺を床に寝かせ、ナイフで腹から銃弾を取りだしてくれた。「あんた闇医者か」「元殺し屋さ。後輩」治療料はこれだ、と一冊の詩集を渡された。何年かかってもいい。読め。
#140字小説
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28 days ago
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図書館に行くと、背中にナイフを生やしたあからさまな他殺死体が床に転がっていて、うわどうしようと慌てていたら、「あら」と眼鏡の司書さんが冷静に死体を観察し「これはクリスティね」と棚から本を一冊出して開いた。死体は本に吸い込まれて消えた。「ときどき落っこちてきちゃうのよ」
#140字小説
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29 days ago
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「魔王はどこ?」さらわれた姫様は魔王城を歩き回ります。魔王はどこにもいません。鏡や大理石の床に、故国の様子が映ります。自分を魔物に売った大臣、怯えるだけの父王、これで国は安泰と安堵する民。姫様は自分がここに来た理由を知ります。「魔王はここ」私が魔王になるんだわ。
#140字小説
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30 days ago
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ロボット兵の間で噂がたつ。戦場には魔物がいて、破壊されたロボット兵の破片を集め、機械仕掛けの小鳥を作って飛ばすのだという。彼らにとってそれがお伽噺なのかホラーなのか、戦場で唯一の人間である司令官にはわからない。ただ、ロボット兵が時おり空を見上げることが、増えた。
#140字小説
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about 1 month ago
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定型はみな無意識に互いに模倣しあっている(という認識で合ってるだろうか)
about 1 month ago
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その日、世界中の占い師の占いがただ一つの未来を示した。地球の滅亡を。人々は絶望した……一人を除いて。「俺の占いは当たった試しがねぇんだよ。滅亡すんなら逆の結果が出る筈なんだ」裏町のインチキ占い師は古いバイクに跨がる。世界を滅ぼしたい『誰かさん』をきっと探しだす。
#140字小説
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about 1 month ago
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政略結婚のため山を越えてきた姫様は美女99人を連れていました。道化師じみた従者がおどけて語ります。「姫様と合わせてここに美女が計100人。みごと見つけられたら姫様は喜んで嫁ぐとのこと」王子は美女たちをしばし眺めて言いました。「99人しかいない」ぎくりと従者。「つまり君が姫だ」
#140字小説
about 1 month ago
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「人魚の肉を食べると不老不死になるのですって。試されます?」浜辺で出逢った人魚は言った。「好きな部分の肉を削ぎなさいまし」震えながら刃を人魚にあてると彼女は笑いだした。「どの殿方も、人魚の魚の部分しか食べようとしない。人の一線を越える勇気のないいくじなしばかり」
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about 1 month ago
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ADHDの人が多重人格になった場合、みんなADHDなのか、そうでない人格もいるのか
about 1 month ago
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今日の町はどこかおかしい。珍しい大雪のせいか。傘をさして通りを歩く。通行人が多い。商店街も妙に賑わっている。長い石階段をのぼり、町を見下ろして建つ大仏像の元へ来て、成る程と思った。雪が仏の目隠しをしている。お陰で物の怪どもが羽目を外して町に繰り出していたのだ。
#140字小説
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about 1 month ago
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飢え死に寸前で屋敷の坊っちゃんに救われた。食事をくれ寝床に入れてくれたが、旦那様に見つかった。「何だこいつは!」犬小屋に潜む仔猫に旦那様は怒鳴ったが「可愛い!」奥様の言葉に気を変えた。そして仔猫は拾い主のドーベルマンと共に屋敷の警備の任務についた。奥様の膝での昼寝と。
#140字小説
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about 1 month ago
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本好きの叔父は独り暮らしの家にこれでもかと本を積み上げていた。いったい何百、何千冊あるのか、本人も把握していない。「俺に何かあったら始末を頼むよ」「冗談でしょ」私の返答に叔父は言った。「あの山のどこかに、お前が十五のときに初めて作った同人誌が埋もれてると言っても?」
#140字小説
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about 1 month ago
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「私にもどうしようもないの」嘆く彼女はダイヤの精だった。所有者が必ず一年後に死ぬという呪われたダイヤの指輪。「僕が君の呪いを解いてあげるよ」「本当?」そして彼女は今、数ヵ月の余命宣告を受けた患者たちの手から手へ渡り続けている。あと一年、生かしてくれる祝福の指輪として。
#140字小説
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about 1 month ago
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呪いで恐ろしい獣の姿にされた王子を救えるのは真実の愛だけ。従者があちこちから心優しい姫や貴公子を連れてきましたが、誰もうまくいかず、百年が過ぎました。「あなたは愛に気づいてないだけ」獣は最後の姫の言葉を思い出します。百年、彼を見捨てず傍にいてくれたのは、従者ひとり……
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