「私たちの世代が若いころ海外に行って持ち得た日本人であることのささやかなプライドは、もう打ち砕かれ、これからの若い人たちに手渡すことができなくなった申し訳なさ。このうえはこういう国なのだという認識を持って、それを前提とし、未来を考えていくことが必要なのかもしれない。皆この道はいつかきた道と知っていて、一部の人びとは必死でそれを止めようとするのだが、その努力を冷笑しつつひたすら亡国へと突き進む、この勢いは止まらない。どういう自己破壊的ダイナミズムが働いて、こう同じことを繰り返すのか。」梨木香歩『小さな神のいるところ』(毎日新聞出版、p.67‐68より)
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