#恋文寫眞
『濡れた記憶』
月並みかもしれないけれど運命的な出会いって雷みたいな衝撃で鮮烈な記憶が残るけれど私は違った。とても穏やかなスローモーションでこのままだと時間が止まると思った。右上を見上げると永遠にその顔が見ていられると思った。そして、歩くスピードさえとても遅くてずっと私の後ろを歩いてるんじゃないかと思った。だけど、出会った時間は遅いのに過ぎる時間はあっという間だった。私を触れた感触や余韻は未だに消えない。そんな私が触れた時間はこの霧雨の様にずっとずっと濡らした記憶のまんまなのかもしれない。
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