【wildみかこぎ】白雪の
「雪が降りましたよ」
着流し姿の小狐丸が、縁側から室内へ呼んだ。三日月が目を丸くしたことに、手を伸ばして連れ合いがやって来るのを待っている。昼間に積極的に触れ合おうとするのは珍しい。
綺麗な新雪に気分が高揚したのかと、三日月は理由こそどうあれ機を逃す必要はないとばかりに、小狐丸の腕の下に肩を滑り込ませた。
「何とも平らだな」
「等しくすべて平坦になりまする」
三日月が素朴な感想を溢すと、小狐丸は僅かにくすりと笑った。たとえ雪が赤くとも、すぐに蒸発してしまおうと、庭のあちこちに偏ろうと、共に雪見を楽しむだろうと三日月は感じる。
10 months ago