タエの「武家は決して雇われる側にならない」という考えから三之丞は社長=雇用者にしてほしいと言って回るのだが、トキはそれをあっさり捨て去り、女中=雇われ者になることによってタエや三之丞を救おうとする。江戸期であれば例えば御家人株のように武家の家格は売買の対象物になりえた。つまり値が付いた。でも明治に入ると武家の価値は0円になる。そこにヘブンが現れ、武家(雇用者)の女中(被雇用者)という本来はあり得ない(矛盾する)存在に20円の価値をつける。逆に言えば、タエの「武家の家格はプライスレス」という態度がヘブンに高値を付けさせる。この価値の転倒がこのドラマの面白さであるとは以前も書いた。
#ばけばけ
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about 1 month ago