#読了
ロジェ=アンリ•ゲラン「トイレの文化史」
中世以降のフランスにおけるトイレの発展史。
ヨーロッパにおいてトイレがどのような機能・装飾を身につけてきたのか、というあたりに興味があって買ったのだが、むしろ下水道や関連する法整備など政治、インフラ面に充実した内容で面白かった。
まずトイレの文化史という題名ながら、前半約1/3は人々がトイレで用を足さない話なことには恐れ入った。その後下水道とその処理に関する悶着について述べられ、なんとか全てが下水道に収まったらしいところまで書かれている。
いかにもフランス人らしい持ってまわった言い回しや、実態以上の高潔を強いる野蛮さが描かれていて興味深かった。
10 months ago