……喜多ちゃんは私に色々なことを教えてくれる。それはもう本当に手取り足取り、懇切丁寧に。おかげでミジンコ以下が少しずつ、ほんの少しずつだけど成長してる気がする。ただ過酷ですぐ溶けてしまいそうになる。そんな私に喜多ちゃんは「大丈夫、ひとりちゃんなら出来るわよ」と笑って励ましてくれる。その優しさと笑顔に私の心臓はまるで別の生きものになったみたいに暴れ出す。目はどんな動きも見逃さないように追うし、距離が近い所があるから鼻はずっと良い匂いを嗅いでしまうし、耳も声を聞き逃さないように集中してしまう。こ、これって、病気なのかな!?今すぐ病院に行かなきゃだけど、喜多ちゃんと練習する時間が減るのは嫌だなぁ。
7 days ago