#読了 澁澤龍彦「サド侯爵の生涯」
サディズムの語源として有名なサド侯爵の伝記。三島由紀夫の戯曲「サド侯爵夫人」はこの伝記を読んで書かれたようである(近頃、上演されるらしい)。この澁澤龍彦集成Ⅱに収められていて、僕はそれを読んだ。澁澤龍彦のサドへの敬愛とサド文学への熱意によって書き上げられた、どこか強烈な伝記であった。サドの手紙などの残された文献、これまでのサドの研究書を幅広く基盤とし、澁澤龍彦自身の見解を交え、精神分析を援用したサドの性病理学的観察などを交えながら、サドの生涯を書き上げている。当時の裁判記録や証言によるサドが起こした事件の記述はサスペンスのようにスリリングだ。
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3 days ago