(モグ真木妄想)
気を失ったモグラを守るためにとっさに動いた真木が腕に大きな切り傷を負う。モグラがそれを知ったのは自身が回復した後。真木の処置も終わっており、必死に灯を使わせてくれと頼み込んだが真木は断固拒否した。
その後、身体を重ねる度に腕の傷跡を見てモグラは一瞬顔を曇らせるが、この顔を見せたら真木が逆に気にしてしまうと彼の善性を知るが故瞬きの内に表情だけ切り替えること十数回。
朝、腕の中で眠る真木を撫でていると、あの傷が目に入る。かすかに震える手で傷をそろりと撫でると「モグラ」と腕の中の真木が掠れた声で呟いた。
「おれは、その傷跡を見るたび、『モグラが生きててよかった』って思うんだ」
6 days ago