見回りの勤務を終え、自室へと戻る。「イデア先輩?」声をかけると、ベッドの影から布を覆ったままの先輩が出てきた。魔法で室内の灯を付ける。先輩の姿に息を呑む。暗闇の中では分からなかったが、イデア先輩の首や手首に痛々しい痣がある。
「これは……」
首輪の痕だよ、と目を逸らしながら先輩は言う。布を脱いではどうか、と提案したが、言いづらそうに唇を噛み締めた後に、ほとんど裸のような服だから、と拒絶された。どうして、イデア先輩はこのような状態になっているか。紅茶と軽食を進めながら、彼の話を傾聴する。ぽつりぽつりと語られる内容に、俺は唖然とする。
「マレウス様が、あなたにそのような無体を強いていたというのか」
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