別の世界にもう1人わたしがいて、その〈本体〉が見せている“夢”の中で、私はまるで本物かのように生きてる。頭の中を巡っている思考ですら一体どこから生まれるのか、幼い頃からずっと不思議だった。私の動かす指が、歩く行き先が、発する声が……一つ一つが知らず知らずのうちにどこかで繋がってるみたいな、変な感じ。
そうして気づいたのは、私は〈本体〉がなりたいわたしのうちの1人なんだということ。
私は〈本体〉しか認知してないけど、この宇宙には他の私もいて、でも私は偽物とかクローンとかそういう量産された世界のお話ではなく、ただそういう世界があるよって話。
そして人はそれを「パラレルワールド」とも呼ぶそうで。
24 days ago