『ジェイムズ』パーシヴァル・エヴェレット トゥウィンが奴隷制や人種差別を苦々しく思っていたとしても『ハックルベリー・フィンの冒険』という物語が白人による白人読者のための時空間であることは間違いない。そんな時空間を怒りによって内側からぶち破る痛快な物語。『ジャンゴ 繋がれざる者』を強く連想。『それでも夜は明ける』みたいな悲惨と恐怖も描かれるけど、『アメリカン・フィクション』の原作者らしい笑いもあり(黒人のふりをする白人のふりをする黒人とか夢に出てくるヴォルテールやジョン・ロックとの対話とか)、ぐいぐい読ませる。 bookmeter.com/reviews/1315...

勝手に「H○llywood Express」(2025.11.7-11.13) blog.sunaotoko.com/archives/1163 『プレデター：バッドランド』が首位発進。『ビューティフル・デイ』のリン・ラムジー監督、ジェニファー・ローレンス、ロバート・パティンソン共演の『Die My Love』が楽しみ。

『プレデター：バッドランド』観てきたんだった。最高エンタメ。プレデター(ヤウジャ)とウェイランド・ユタニ、それぞれの弱肉強食の論理から外れた落ちこぼれたちの復讐物語が痛快。異星の生物たちの造形、アクションも新鮮。

勝手に「H○llywood Express」(2025.10.31-11.6) blog.sunaotoko.com/archives/1156 ヨルゴス・ランティモス監督最新作がランクイン。『リグレティング・ユー あの日の自分に戻れたら』の映画化作が2週目でトップに。

ギレルモ『フランケンシュタイン』観た。最高。ヴィクターが書いた解剖図のノートはそのままギレルモの創作ノート、ヴィクターはギレルモの似姿だ。人間性(ヒューマニティ)の重要性を観客に訴えかけ、罪と赦し、人間は死ぬが創造物は永遠に生きる。"怪物"の怒りとヴィクターが容赦なく痛めつけられるのが痛快だった。

『ハンニバル・レクター博士の優雅なお料理教室』ジャニス・プーン ドラマシリーズ『ハンニバル』は登場する料理はレクターのキャラクターを表す重要な要素になっていたけど、そのフードスタイリストによる劇中に登場した料理のレシピ（もちろん人間の腎臓などが手に入らなく bookmeter.com/reviews/1313...

『ローズ家～崖っぷちの夫婦～』観てきた。おもしろかった。オリジナルの『ローズ家の戦争』もコミカルなところはあるんだけど、突然夫が離婚を告げられ理由がまったく理解できないというけっこうシリアスで、語り口も悲劇的な教訓話になっている。リメイクのこちらは、「夫婦喧嘩の話でしょ」と思いながら観ててもなかなか喧嘩にならない。結婚して10年過ぎてもお互いを思いあい愛し合うすばらしい夫婦で、でもその愛情が作品全体を貫く背骨になってる。オリジナルとは夫と妻の属性が逆転しててミラーリング効果で男女どちらも感情移入しやすくなってると思う。同じ嵐が夫を社会的に破滅させ妻を大成功に導くという1幕目がすばらしいけど、

勝手に「H○llywood Express」(2025.10.24-10.30) blog.sunaotoko.com/archives/1150 原作小説出版20周年を記念した『トワイライト』がランクインしてたり『チェンソーマン レゼ篇』が1位だったり

端くれ賭博人のバラード www.netflix.com/jp/title/816... 観た。『教皇選挙』のエドワード・ベルガー監督。コリン・ファレル主演でティルダ・スワントンも出てる。ひたすら男が苦しみのたうちまわるストーリーは好み。女性によって傷ついた男の魂が救済されるという百万遍描かれてきたポルノで、それの専門家であるポール・シュレイダー作品に比べると肉体的痛みはないし薄味かなと思いつつも、ぎりぎり超常的存在を描かないゴースト・ストーリーとして悪くなかった。主人公がシャワーや氷水を浴びるのは生まれ変わりのための洗礼。

『ミーガン2.0』観たんだった。おもしろかった。スマッシュヒットした前作に比べると興行的に苦戦したみたいだけど、前作もホラーだからヒットしたというわけじゃないと思うのだよな。本作は『ターミネーター２』＋『007』みたいなかんじだけど、ミーガンを造り出したジェマに科学技術の功罪を背負わせつつ、叔母と姪の家族の絆、かわいさと不気味の谷のミーガンの魅力、前作の要素はぜんぶ引き継いでる。プロットをもっとシンプルにすべきだったのかな。でもシンプルに前作で敵だったアンドロイドが味方になって新型の敵アンドロイドと戦う……って『ターミネータ２』そのままになっちゃうか。

『クリーチャー　絵、スケッチ、そしてエッセイ』ショーン・タン クリーチャーというテーマで集められた既発表のものも含むイラスト、エッセイ、自作解説。作品に頻出するモチーフについてなど、自作解説を読みながらイラストを見返したり、読みごたえがある。 #読書メーター bookmeter.com/reviews/1311...

勝手に「H○llywood Express」(2025.10.17-10.23) blog.sunaotoko.com/archives/1146 『ブラックフォン』の続編、キアヌが守護天使を演じる『Good Fortune』、ルカ・グァダニーノ監督最新作もおもしろそうなんだけど、『ワン・バトル・アフター・アナザー』がまだ上位にいるのがうれしい

ハウス・オブ・ダイナマイト netflix.com/jp/title/817... 観た。キャスリン・ビグロー監督最新作。レーダーの誤作動とかじゃなくて実際にアメリカに核ミサイルが発射されたら誰がどのような対応をとるか、アメリカ政府の内側を描く。日本の憲法9条じゃ戦争は防げない、脳内お花畑だっていわれるけど、相互確証破壊とか核抑止とかも幻想で、絵に描いた餅にすぎないんじゃないの。あと、スティーブン・キングも感想つぶやいてたけど、民主党支持者かとか有色人種やマイノリティかどうかで首を斬ってるいまのアメリカ政府でちゃんと対応できるのかというのも恐怖

『廃墟建築家』ヘルベルト・ローゼンドルファー 婦人専用日光浴場管理人兼南京虫調教師の話につられてふらふらとついていくと登場人物たちが次々に物語をはじめてなるほど、『デカメロン』みたいな枠物語の形式ねと思っていたら枠がどんどんずれていき主人公の内面すら変容し始める。語られる物語は16世紀とかそれくらいの時代の話だけど、「幻想文学」として油断してるとダークでシニカルなユーモアにびっくりさせられる。この本自体が出版されたのは1969年。モンティ・パイソンやキューブリック『博士の異常な愛情』『時計仕掛けのオレンジ』と同時代(キューブリック bookmeter.com/reviews/1311...

『バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下 』R・F・クァン 不正義を見ないふりをすることがいかに簡単か、いやそもそも不正義が存在しているとうことを認める難しさ。ロビンにも女性たちの被差別性は見えてなかったりする。そして革命の難しさ。帝国や植民地主義が一朝一夕に倒せるはずはないと思っていたが戦いは想像以上に厳しく悲惨だった。帝国が現実に行ってきた拷問や大量殺人、その残酷さを主人公たちは直接に味あわされる。マイノリティの戦いにおいて勝利はわずかで敗北が常だ。殺されながら生きのびてきた。それが歴史に血で書かれてきたことだ。 bookmeter.com/reviews/1310...

勝手に「H○llywood Express」(2025.10.10-10.16) blog.sunaotoko.com/archives/1143 チャニング・テイタム主演の『Roofman』、脱獄囚がトイザらスの屋根裏に隠れて生活してたっていうのが実話だっていうおもしろさはあるんだけど、恋をきっかけにまともな人生を取り戻すっていう話になっちゃうのかな

『ヴァインランド 』トマス ピンチョン 『ワン・バトル・アフター・アナザー』きっかけで。タケシにイノシロウ、『キル・ビル』みたいな日本や香港のアクション映画へのオマージュ、60年代の叶うはずもなかったヒッピーたちの革命の夢、体制のえげつないやり口、80年代にまで残るカルマ。ふつうフラッシュバックで過去を語る場合1行あけたりするけど、本作では改行もなくいつのまにか過去の出来事が語られている。現在(84年)と過去(60年代)が同時に存在しているよう。楽園だったヴィンランド。ネイティブ・アメリカンから奪った土地にショッピング・モールが建ち、 bookmeter.com/reviews/1309...

勝手に「H○llywood Express」(2025.10.3-10.9) blog.sunaotoko.com/archives/1141 『鬼滅』人気もすごいけど、『死霊館』シリーズの最新作もそれ以上の興収なんだな

『ワン・バトル・アフター・アナザー』観てきた。マリファナと酒でディカプリオのよいよいっぷりは笑えるんだけど、権力を握る白人至上主義者たちや現実のICEを思わせる移民への弾圧、挫折した革命、権力の前での個人の無力さはおそろしく悲しくなってしまう。でも希望も示される。それが醜い現実を覆い隠す「アメリカの嘘」になってしまわないように、トランプがやってるようなことに対抗できるような、金持ちやエスタブリッシュメントによるものじゃない、草の根のレジスタンス活動がほんとに必要だ。くたばれファシストども

勝手に「H○llywood Express」(2025.9.26-10.2) blog.sunaotoko.com/archives/1123 PTアンダーソンの新作が1位とは

勝手に「H○llywood Express」(2025.9.19-9.25) blog.sunaotoko.com/archives/1089 コゴナダの新作のラブストーリーが気になる

『バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上 (海外文学セレクション)』R・F・クァン 翻訳の不可能性から引き出される魔法の力と、帝国による植民地からの搾取が完全にパラレルになっている、すばらしいSF/ファンタジー。大英帝国を舞台にしたファンタジーではオブラートに包まれてたり隠されているものがここではむき出しになっている。中国の孤児が英国人に拾われスパルタ教育を経てオックスフォードの学生になる。世界最高の知的エリートであることと帝国による搾取や差別との間で引き裂かれる主人公。オックスフォードでの厳しくも楽しい学園生活、同じような境遇 bookmeter.com/reviews/1305...

エスタブリッシュメントが政治家を動かして現実的な利益を手に入れる一方で、トランプや参政党を支持する多くの人たちは現実(ファクト)なんてなんとも思ってない。現実的な利益が得られなくても、ただ妄想が満たされればそれでいい。もしトランプの政策のせいで破産して首を吊ることになっても「ああ、民主党政権のせいで首を吊るんじゃなくてよかった」と思いながら死んでいくだろう。エスタブリッシュメントの民主主義と妄想の民主主義が戦ってる。どちらが勝っても希望はない。

勝手に「H○llywood Express」(2025.9.12-9.18) blog.sunaotoko.com/archives/1087 キング原作の『死のロングウォーク』映画化、ちゃんと日本公開されるんだろうか？

『行方不明展』梨,株式会社闇,他 東京や大阪で行われた展示の図録。QRコードを読みこんで動画も見れる。「イシナガキクエを探しています 」みたいな方向性だけかと想像していたんだけど、都市伝説やモキュメンタリーホラー作品に出てくる異世界系や、そもそも実在していたのかあやしい"行方不明人"、どうしてそこにあるのかわからない物体など、「行方不明」というコンセプトで、人間関係やあるべき場所、文脈などから切り離された人や物を集めている。 #読書メーター bookmeter.com/reviews/1303...

勝手に「H○llywood Express」(2025.9.5-9.11) blog.sunaotoko.com/archives/1084 オリヴィア・コールマンとカンバーバッチ主演の『The Roses』って『ローズ家の戦争』のリメイクだったのか。あと『ハミルトン』10周年記念上映が上位にランクインしてる。

勝手に「H○llywood Express」(2025.8.29-9.4) blog.sunaotoko.com/archives/1079 超大作の新作がないせいもあると思うけど『Weapons』が４週連続で１位。アロノフスキー監督の最新作『Caught Stealing』、『哀れなるものたち』脚本のトニー・マクナマラの『The Roses』もおもしろそう。

『道徳的責任廃絶論: 責めても何もよくならない』ブルース・N.ウォーラー 道徳的責任廃絶論は道徳廃絶論ではない。著者の視線は常に「よりよい世界」に向いている。道徳的責任なき世界と人間がどのようなものかというのは歯ごたえある問題だし、ほんとに読みごたえがあった。著者の他の本やペレブーム、カルーゾーの本も翻訳が出ますように。 bookmeter.com/reviews/1300...

netflixで『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』観た。評判どおりおもしろい。超人気のガールズグループが実は世界を守るデーモンハンターで、魔界は対抗して超イケメンデーモンのボーイズグループを送りこんでくる。たんなる勧善懲悪のヒーローものじゃなくて、「本当の自分」というテーマに泣かされるし、ギャグとシリアスのバランスも、曲もぜんぶいい。 www.netflix.com/jp/title/814...

勝手に「H○llywood Express」(2025.8.22-8.28) blog.sunaotoko.com/archives/1075 今週も『Weapons』が1位。劇場公開された『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』が2位だったり、イーサン・コーエン監督の新作『Honey Don't!』が初登場したり

『虚言の国　アメリカ・ファンタスティカ』ティム・オブライエン 政治家が、アメリカ合衆国大統領が公然と嘘をつき、咎められないどころがそれが真実になってしまう。この病気は日本にも広がっていて、本当に本当に本当に暗澹とした気分になる。著者もそう思ってるのがすごく伝わってくるけど、嘘つきども(この小説の登場人物は皆なんらかの嘘をついている)を断罪するだけじゃなく、生きるために信じなければならないような切実な嘘も描いている。嘘は原罪だ。主人公はリアルとフェイクの間の煉獄で永遠に自分を罰し続けることになる。 #読書メーター bookmeter.com/reviews/1299...

勝手に「H○llywood Express」(2025.8.15-8.21) blog.sunaotoko.com/archives/1073 『Weapons』がディズニー新作映画を抑えて2週目も1位を取るとは

『バグダードのフランケンシュタイン』アフマド・サアダーウィー,柳谷 あゆみ訳 第二次湾岸戦争(イラク戦争)後のバグダード。アメリカによって政権が倒され、旧政権の人間は追放、アメリカ軍が駐留し、バラックに住んでるような人も多い――敗戦後の日本そっくり。訳者あとがきでも指摘されてるように、テロ犠牲者の肉片をつなぎ合わせて作られた「名無しさん」はいろんな意味でイラクを象徴している。ジャーナリストの青年のビルドゥングスロマン、ホテル経営者と不動産ブローカーの骨肉の争いとか、2005年のバグダードの時空間をまるごと書き切ろうとしたような重層性 bookmeter.com/reviews/1298...

netflixで『インサイド』観た。絵画やインスタレーションなどアート作品で満たされた高級ペントハウスに盗みに入った男が管理システムのエラーで閉じ込められ、水も食料もなくなり精神がおかしくなっていくという無人島遭難ものの返送であり、「外」に逃げ出すためにアート作品を破壊しながら、それがまた別のアート作品になっていくという、人生と芸術と芸術家を描いた寓話になっている文字通りの"アート"映画。１シチュエーション、ほぼウィレム・デフォーの1人芝居で、笑ったり泣いたり見えない観客に演技してみたり、ウィレム・デフォーまみれになれる

いま使ってるPCは12年前に買ったもの。いまでも動画見たりtwitterしたりプログラミングするためだったら問題なく使える。今年windows10のセキュリティサポートが切れるんだけどハードウェアが対応してなくて11にアップグレードできない。そろそろ新調したいけどどうせならwan2.2が動かせるスペックにしたい。ちょっと高めのGPUが必要だけどそれでも30万円でお釣りがくる。ローカルで生成AIいじれることや10年は使うことを考えたらぜんぜん高くない、すごく安い、安い、と思うけど……30万円空から降ってこないかな

『エイリアン：アース』1～2話観た。予告から想像していたSFホラーじゃなくて、リドリー・スコットの『エイリアン』、特に『プロメテウス』シリーズではアンドロイドが重要な存在になってる。『エイリアン：アース』はそんな『ブレードランナー』も含むようなリドリー・スコット味にあふれてて最高。『ブレードランナー』のタイレル社とか登場しないかな

勝手に「H○llywood Express」(2025.8.8-8.14) blog.sunaotoko.com/archives/1066 気になってたホラー映画『Weapons』が初登場1位

blog.sunaotoko.com/archives/434 『ジュラシック・ワールド／復活の大地』のギャレス・エドワーズ監督の前作『ザ・クリエイター/創造者』に罵詈雑言を吐きたい気持ちをぐっと抑えて、なぜ楽しめなかったか考えた記事

勝手に「H○llywood Express」(2025.8.1-8.8) blog.sunaotoko.com/archives/1064 奇抜なボディ・ホラーの『Together』が公開2週目でランクアップしたり、リーアム・ニーソンの『裸の銃を持つ男』が初登場したり

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』観てきた。『ジュラシック』シリーズというより普通の怪獣サバイバルアクションかなと思ってしまった。『ザ・クリエイター/創造者』以来ギャレス・エドワーズに厳しくなってて、ギャグはすべってると思うし、視点が二手にわかれるせいかリズムが鈍重で単調に感じたし、恐竜に思い入れのあるキャラクターが1人しかいないから恐竜と触れ合うシーンで『ジュラシック・パーク』のテーマが流れてきても鼻白んでしまう。恐竜を殺さないで来たのになんで最後の最後で1頭だけ殺してしまうのか謎。恐竜の表現は、劇中でも「頭が悪い」っていわれてるけど、肉食獣のような捕食者というより、

『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』シーグリッド・ヌーネス 尊厳死と反出生主義、ふたり狂い(フォリアドゥ)。"隣人に与えうるもっとも豊かな愛とは、彼にこう言ってあげられるということだ。「あなたはどんな思いをしているの？」"というシモーヌ・ヴェイユの言葉、「あなたはどんな思いをしているの？」はフランス語では「あなたの苦しみはなんですか？」という意味でもある、というのが刺さる。シェヘラザードは生き延びるために物語り続けたけど、この小説の語り手は老いて死に瀕した人々の話に耳を傾け続ける。老いや病いによって若いころ大事だったものが破壊されてしまっ bookmeter.com/reviews/1294...

勝手に「H○llywood Express」(2025.7.25-7.31) blog.sunaotoko.com/archives/1062 奇想のボディホラー『Together』が気になる

時代設定が1965年でなければいけなかった理由？/『ファンタスティック４ ファースト・ステップ』感想と考察 blog.sunaotoko.com/archives/1040 考えすぎかもしれないけど、明るいレトロ・フューチャーなイメージについて

現実主義とシニシズムを超えて/『スーパーマン』感想と考察 blog.sunaotoko.com/archives/1024

観客を自意識の迷宮に誘うダーク・コメディ/『顔を捨てた男』感想と考察 blog.sunaotoko.com/archives/1028 たんに「見た目に偏見を持つのはいけません」というような映画じゃない。観客の外見についての意識を変容させる映画。中学や高校で上映会してほしい

勝手に「H○llywood Express」(2025.7.18-7.24) blog.sunaotoko.com/archives/1042 アリ・アスター監督の『Eddington』が初登場

『ファンタスティック・フォー ファースト・ステップ』観てきた。MCUシリーズのこれからとの関係が気になってたけど、別ユニバースの話だし１つの作品として独立してて、レトロ・フューチャーな世界観でFFとギャラクタスの戦いを描き切ってて満足度高かった。家族、母性、犠牲というテーマはちょっとアレルギーがあるというか感傷的に描かれすぎるとちょっとなと思ってしまうけど、ベッタベタにはなってなかった。『ポーカー・フェイス』のナターシャ・リオンもチョイ役で出てる。あとギャラクタスは無防備すぎないかと思ったけど、たぶんコズミック・ビーイングは地球人がやる細かいことなんか気にしないんだろうな

『ハックルベリー・フィンの冒けん』マーク・トウェイン 早朝のミシシッピ川の自然の描写、川で仕事をする人たちの風俗。ああ、こんな風に自然の中で気ままに暮らしてみたいと思わせられる。詐欺師たちが金を稼ぐほら話的なおもしろさ、西部劇的だったり、実話を元にしてるんじゃないかという２つの家の対立だとか、ストーリーテリングが無類におもしろい。一方で、頻出するNワードと黒人奴隷たちの扱いに奴隷制と人種差別について考えずにはいられない。あえて奴隷制の価値観を完全に内面化したハックの一人称で書かれたこの本が、奴隷制が廃止されたあとに出版されたことを bookmeter.com/reviews/1292...

『ストレンジ・ダーリン』観てきた。冒頭に「これは実際の事件を元にした」という説明が出たり、語り方にこだわりがあって作家性というか脚本も担当している監督の表現したいことが前面に押し出されている。公式サイトのインタビューを読むと時系列がシャッフルされてるのも内的必然性があるのだとわかる。ネタバレなしでって強調されるけど、メインのトリックよりは映画のテイストがどんどん変わっていくところを楽しむべきかも。監督は今度映画化されるスティーブン・キング原作の『死のロングウォーク』の脚本を担当するらしい。

勝手に「H○llywood Express」(2025.7.11-7.17) blog.sunaotoko.com/archives/1033 『スーパーマン』と『呪術廻戦』の総集編劇場版が初登場