治安維持法で検挙され、西神田署（今は統合されて無くなっている）で取調べを受けた女性の方。 殴る蹴る、髪の毛をつかんで振り回す、六角の鉛筆を指に挟みギリギリ捩じる、正座させられ刑事1人が後ろから抱きしめ他の2人が長い青竹で左右から殴る、固い革靴の先で太ももを蹴る、他に性的拷問も受けたと証言されてますね。 また、西神田署の隣が小学校だったため、連れ込まれた2階の取調室の窓を全部黒いカーテンで閉められた、拷問する時の刑事の顔は人間ではなく、獲物を威嚇しながらもて遊ぶ獣だった、とも言っておられます。

日本軍の戦争犯罪や加害責任については、魯迅の「墨で書かれた虚言は、血で書かれた事実を掩いきることはできない。血債は必ず同一物で償還されなければならない。」（『花なきバラの二』）の精神が、消えずに生きてるでしょうよ。そして、これからもずっと消えないでしょうね。 シンガポールにも「血債の塔」（日本占領時期死難人民記念碑）も建ってますし。

どこの阿呆たれですか、そんな暴言を抜かしやがった奴は？ news.yahoo.co.jp/articles/055...

カナダに行く機会があれば、「Bethune Memorial House National Historic Site」に行きたいですね。 Norman Bethune、ノーマン・べチューン（べシューン）はカナダの外科医・共産党の方で、反ファシスト陣営の軍医として、スペイン内戦に加え、日本軍の侵攻を受けていた中国に渡り、1939年に中国で亡くなったのだけど、中国から「国際主義戦士」と称えられ、今でもカナダ・中国の友好の象徴だとか。 www.pc.gc.ca/apps/dfhd/pa...

国家主義（ナショナリズム）が跋扈するこの時代だからこそ、「国際主義」の重要性が増すのですよ。

戦前に「赤旗」を印刷されてた人のお話、1931年2月には、五反田にあった太宰治の下宿の2階で、印刷をしたこともあった、と語っておられますね。

治安維持法での特高の取調べ。共産主義について何も知らない人には、特高の方で共産主義の本を準備し、「コミンテルンとは、唯物史観とは、プロレタリア芸術とは、〜」などと読んで自分で調べさせた上で、特高の意に沿うまで「自分はこういうことをやりました」と何回も書き直しをさせられるというね。こうして、分厚い「作文調書」の出来上がり。 その後の検事や予審判事も、取調べでその調書を「なぞる」だけ。これで懲役判決を食らい、おまけに家族も「非国民」と周りからそしられる。

北海道で治安維持法で検挙され、取り調べを受けた教育の方が作った句に、「ベートーベンはコミニストかと尋問せし特高警部の心根哀れ」というのがありますね。ベートーヴェンは共産主義者だと考えるか、と問うことで、有罪にもっていこうとした訳です。

今から100年前の司法省の考え、当時は共産主義を主眼としていただろうけど、現代の「外国の代理人（エージェント）」や「スパイ活動防止法」の考えと、よく似ていますね。 「外国主義者等が…社会の組織を破壊するには先づ国民の思想から改造しなければならぬと云うので、其の改造の実を収める為に、かくの如き宣伝をする、是は我が国家社会にとって最も危険」で、「国体の基礎」を掘り崩すもの、ゆえに刑事処罰に当たる、という考えです。

なるほど、内務省警保局の官僚だった川村貞四郎は、過激法案の成立を進めようとして、「過激法案居士」のあだ名をもらっていたのですね。

「過激社会運動取締法案」は、結局、1922年の第45議会で廃案となったが、主導した司法省の答弁が速記録にあるそうです。 司法省の認識は、「主義者」により国民の思想が侵されつつあるというもので、「外国主義者等が…社会の組織を破壊するには先づ国民の思想から改造しなければならぬと云うので、其の改造の実を収める為に、かくの如き宣伝をする、是は我が国家社会にとって最も危険」で、「国体の基礎」を掘り崩すもの、「国民の思想」を変革する「叛乱以上に強い病」で、かような「宣伝」は「公益」を侵害する点で刑事処罰に当たる、というものでした。

「国体」という用語もそうですが、「朝憲紊乱」や「社会の根本組織」といった用語も曖昧なんですよね。 1920年の森戸事件の裁判でも、一審と、二審および上告審で「朝憲紊乱」の解釈が割れ、一審では朝憲紊乱に当たらず、二審以降は朝憲紊乱に当たるとされた。この「朝憲紊乱」につき、内務官僚だった川上貞四郎によれば、「政府の転覆、邦土の僭窃、不法に帝国の全部又は一部を外国に服属せしむること、君主国体の変更、天皇大権の制限、帝国議会制度の廃止もしくは権限の変更、兵役制度の破壊」等を含むと解されたそうですが、列記されたものがそれぞれ範囲曖昧で、その寄せ集めの「朝憲紊乱」も当然に曖昧となっていたと。 つづく↓

戦前の治安体制は、内務省と司法省とで対抗があったそうですね。1918年の米騒動という全国的な騒ぎについて、司法省としては、内務省および警察の取締りで不備があったことが、騒ぎが大きくなった原因と捉えていたようで、内務省の弱腰を非難しつつ、厳罰主義で対処したとか。 また、1920年の森戸事件のきっかけとなった、東大経済学部助教の森戸氏の論文『クロポトキンの社会思想の研究』が載った東大経済学部の機関誌が、内務省の検閲を通過し市場に流れながら、司法官僚の総帥だった平沼騏一郎と関係のある、東大内の右翼団体「興国同志会」の攻撃を契機に、 つづく↓

「軍栄えて民滅ぶ」とは良く言ったものですね。 高市やめろ

満洲事変後の、警視庁特高部特高一課と思想検事メンバーの座談会議事録を見てると、特高警部の「自分の担当は要視察人で、名簿は5,300名ほど載っている。行方がわからない者もいるし、満洲事変後に満洲や中国に渡った要視察人も多い。また、ドイツ・フランスの国境あたりでどこにいるのかわからないのが13〜14名いる。」旨の発言が出てますね。

雑誌と言えど浩瀚。未だに参考文献として引き合いに出されるのも頷けます。この雑誌、発行人が松本清張なんですよね。 編集前記の大要。天皇制体制が恐れたものは、米騒動や日比谷焼打事件のような「民衆暴動」で、治安維持法により、「民衆」と共産主義および朝鮮独立運動とのつながりを絶つことをまず主要目標、1925年の同法成立から最初の10年で共産党を壊滅させた。共産党および共産主義への悪いイメージが体制側により作られたこの最初の10年、これが現代まで続く共産主義嫌悪の淵源とする。 つづく↓

無人実行はRPAの華 無限メールはRPAの風物詩…

黒柳徹子さんの言われた「太平洋スープ」のお話は、忘れられませんね。戦時中、あまりに食べ物がないので、海水を火で沸かしただけの「スープ」です。 wararchive.yahoo.co.jp/wararchive/n...

戦前に「司法官赤化事件」といって、判事の方々が官吏減俸反対運動等を行って、治安維持法違反で検挙された事件がありました。 炭鉱の機械工だった方は、炭鉱事故から社会の矛盾を感じて司法の道に進むことを決意し、高等文官試験を経て東京地裁に採用、その後特高に逮捕されたのですが、その裁判の求刑論告で検事より「炭鉱の小倅のため、この光輝ある司法の歴史を汚し、あまつさえ御宸襟（天皇の心）を悩まし奉った罪、万死に値する」と言われたそうで。 「小倅」も「万死」も充分酷いですが、死刑にならなかったのは幸いでした。ただ、網走送りになったようです。

海外の方の翻訳（日本語→英語）で知ったのですが、戦前に農村・農民運動の指導的立場で、1937年に治安維持法違反で検挙（容疑が樺太からソ連への越境計画だそうで）、その後、1941年に治安維持法の「予防拘禁」で再検挙された方、「農民詩人」と評される詩集の他に、大正時代の農村の暮らしを日記形式で書かれた本がありますね。『女工哀史』の著者とも付き合いがあったようで、同書の農村版みたいな感じの様子。 しかし、縁のある自治体のHPに掲載された略歴には、2つ目の検挙のお話が載ってない…

治安維持法の検挙記録がまとめられた本を見てるけど、著者さんが凄まじいほどの心血を注いだものだというのがわかりますね。 検挙者からの「過去に治安維持法で検挙されたが、自分が検挙された記録はどこを見ればわかるか？」という質問に答えられなかったことを発端に、50年の年月を費やし、2000冊近い書籍から検挙者の氏名や検挙事由、『特高月報』や『思想月報』等の資料のどこに載っているのかなど、抜粋して整理されたものです。

憲法9条の会って、日本だけでなく、バンクーバーにもあったのですね。

1931年4 月、静岡県で治安維持法で逮捕された旧制高校の男子生徒（17〜19歳くらい）が、特高に逮捕された1日後に死亡したとされるお話。 旧制高校入学後、社研（社会科学研究会）で活動し、労働争議のビラ撒きや、他の退学処分になった生徒の復学活動などを行ったところ、自身も逮捕され島田署に留置された。翌日より特高の苛烈な取調べを受け、夕方前に「頭痛がするとのことで、特高監視の下、屋上で休ませていたが突如屋上より身を投げて自殺した。」と新聞報道され、特高課長のコメントとして、 つづく↓

「核保有」とかいう正気の沙汰と思えない話が政権から出ましたね。 昭和20年8月6日の原爆の日に、広島家政女学校内で被爆された方が、街で出会った光景を話された内容があるので引用しておきます。 『（中略）モンペ姿の老婆が、しきりに帯のようなものを懐におさめているので「おばあさん、帯などどうでもよいから早く逃げなさい」と忠告すると、老婆は怒ったように「こりゃ、わしのはらわた（内臓）でがんす」と答えた。よくみると老婆の腹部は裂けて、内臓がみな流れ出していた。背中に垂木が突き刺さった男が、平気な顔で救護活動に従事していた。8月6日からかなり長期に渡って、夜になると焼け跡に鬼火が燃えていた』 つづく↓

1998年に出版された『時代を生きた革命家たち』、「多喜二がいま私たちに語ること」の他、先の投稿でもご紹介させていただいた、治安維持法で弾圧された8名の女性の方々の評伝が載ってます。もっと多くの人に読まれてほしいですね。

経済恐慌で失業者があふれていた1931年、東京地下鉄の難関入社試験（競争率10倍）を突破して入社後、改札の出札係として勤務した女性の方。試験をパスした女性は7名で、東京地下鉄初の女性現場労働者だったそうです。 当時の東京地下鉄では、「朝6時から夜11時まで17時間労働・翌日休みの勤務形態、電車の鳴り響く音や濁った空気の中、改札の箱で日中座っている仕事、おまけに便所無し」だったとか。ちなみに、出征に行って帰ってきた男性従業員は、初任給から再スタートだったそうで、これらの待遇改善のため、1932年ストを実行、会社から待遇改善を勝ち取ったものの、特高に逮捕されたのですよね。 つづく↓

治安維持法で検挙され宮津刑務所、その後病院で36歳で亡くなった女性の方。1906年生まれで「丙午の女と結婚したら夫は短命になる」と、結婚の相手として敬遠される差別に怒りを抱いていたそうですが、1929年に彼女を家に繋ぎ止めていた父が亡くなり、東大新人会に入った兄の影響もあり、『戰旗』大阪支局に参加、岸和田の紡績会社スト応援などを経て共産党に入党。 峠あきのさん（原爆詩人・峠三吉さんの兄で、治安維持法で検挙歴があり後に日本民医連事務局長となられた峠一夫さんの妻）と共に、組合争議などの印刷をしていたが、 つづく↓

これは当時、全国的なものだったようですが、『愛国飛行機献納』というのをやったようですね。満州事変が始まると、例えば秋田県の事例だと、県下の全小学校に対して、秋田県学務部長名で、児童1人あたり5銭以上の寄付によって飛行機を購入し、秋田県児童の『愛国号』として軍部に献納したいという通牒が出されたとか。 とは言え、経済恐慌の影響も残る中で、教員の俸給不払い、欠食児童の増加といった状況もあり、教員により反対の宣伝ビラが複数配られたようです。

1934年、文部省学生部が作成した『プロレタリア教育の教材』という「秘」文書があるそうですが、そこに秋田県の事例として、小学校学芸会での学校劇『蟻の生活』の概要が記載されているとか。この劇は、在郷軍人会から「反戦劇であり危険思想」のため、公開中止の横槍があったものの、事前評判が良く実際に公開されたようです。(引用にあたり、適宜句読点等入れてます) つづく↓

反戦小説『二十四の瞳』で有名な壺井栄さんと親交があった方は、1933年に香川県で特高に検挙されたが、警察署の便所が壊れていたため中庭の井戸端に出されること、また警察署裏の板塀が壊れていることを利用して、月の出てない夜12時頃、看守が釣瓶を汲み上げようとした瞬間に裏から逃走、追手の看守を撒いた。 山越えをして友人に匿ってもらったが、香川県中から警官が動員され非常線が張られたため、船着き場から関西汽船の三等船室に落ち着いた所を、顔見知りの巡査に発見され逮捕。散々拷問をされた後、高松刑務所に2年収監されたという。

『二十四の瞳』の著者、壺井栄さんの夫の壺井繁治さんって、戦前にたびたび発禁となったプロレタリア雑誌『戰旗』の発行人・編集者だったんですね。小林多喜二の『蟹工船』や『一九二八年三月十五日』、徳永直の『太陽のない街』などが発表された雑誌です。

ナチスドイツでは、1934年12月に「国家と党に対する悪意ある攻撃を防止するための法律｣、いわゆる「悪意法」と言われる法律が施行されたそうで、政府やナチ党、その構成員の名誉を著しく傷つけるような言動、「悪意ある攻撃と解釈される」言動、それらすべてが処罰対象となったのですね。 そのため、ユダヤ人に対する救援・支援活動も、「国家に対する悪意ある攻撃」と見なされた訳です。そして、1941年10月には、ユダヤ人に好意的な態度を示すだけで、最高3か月の拘禁刑に処せられたとか。

ナチス政権下の1935年にニュルンベルク人種法が制定され、ユダヤ人の公民権が剥奪された訳ですが、ドイツの哲学者カール・ヤスパースが1937年にハイデルベルク大学を追放されたのも、反ナチ思想に加えて、配偶者のゲルトルートがユダヤ人だったことが原因とされているのですよね。そして、米軍がハイデルベルクを占領した1945年3月30日まで、ナチスによる「強制収容所移送」を何とか防ぎ切ったのだとか。

はい、もう『Pointillism』2巻読みたいですね🏳️‍🌈

ノーベル委員会は、今からでも遅くはないから、非核三原則で受賞しながら裏で隠れて沖縄核密約を結んでいた佐藤栄作のノーベル平和賞を取り消したまえ。 それと、後からバレて一部を寄付したが、佐藤栄作が懐に入れたままの残りの賞金を、政府はノーベル委員会に返金しなさいよ。 www.47news.jp/13614750.html

治安維持法で良く見られる特高や検事の論法に、「窮極（究極）においては、」というのがありますね。この論法に基づき、ほんの些細な可能性であろうと「國體（国体）」に悪影響を与えると見なされた思想や行動は、検挙弾圧された訳です。 教育、文学、出版、反戦運動、労働運動、宗教、サークルなどの文化活動や研究会、朝鮮台湾満州の独立運動など、弾圧は非常に広範囲に及んでいました。

戦前、秋田で綴方教育（つづりかたきょういく、児童が自分の生活経験に基づき、自分の言葉で文章を表現する能力を育むための教育で、作文教育の原点とも言われる）に携わった先生は、1940年11月の夜明けに「ちょっと警察まで同行してください」と特高に言われ、3年自宅に帰れなくなった。 これが後に「生活綴方弾圧事件」と言われる全国的な治安維持法検挙事件の一端で、共産党と関係がないのに、「結局（究極）において共産党の目的達成に資する」と見なされ、弾圧された。 「どうして我々皆を、そうまでして共産主義者にしてしまわねばならないのか」と特高に聞くと、 つづく↓

静岡県富士市HPより 『富士の反戦投書事件』 1943年半ば頃から、富士地域のあちこちの郵便ポストから反戦平和を訴える手紙が見つかるようになりました。東条英機首相や静岡県知事、愛国婦人会長などの有名な人たちに宛てた手紙です。 　「どうか一日も早くこの戦争をやめてください」「戦争は必ず日本が負けます」「どこの国とも仲よくしていただきたい」「国民の生活がどんなに苦しいのかお分かりにならないのですか」といった、平和を強く希望する内容でした。 www.city.fuji.shizuoka.jp/1005330000/s...

1941年、町から出征して戦死した兵隊の町葬が国民学校であった際、裏門から出発することになっているのを、町議の方が「国のため戦死したのに、なぜ正門から出さないのか」と町長に問うと、町長は「正門には御真影が奉安されていて恐れ多いから、臣下として遠慮した」と答えた。そのため「そんな言い草は無いだろう」と、町議の方は「恐れ多い恐れ多いと言ったって、天皇は我々が食わせて置いているではないか」とカッとなって捨て台詞を吐いてしまい、特高に逮捕されて町議を辞職・謹慎する羽目になったのだと。

「茶わんいじほうって何のこと？」 1943年、13 歳だった少女は、たまたま数冊の本を買い、その中にあった与謝野晶子の詩歌集『恋衣』の、「君死にたまふことなかれ」の一節に赤線を引いていた。これが寄宿舎の私物検査で特高に見つかり、生死ギリギリまで暴行を受けた。1か月後、体が動けるようになると、今度は憲兵隊に呼ばれ、古雑巾のようになるまで、また暴行されたという。 冒頭の言葉は、「チアンイジホウ」という言葉も文字も知らない少女が、泣きながら寄宿舎の寮長に聞いたもので、幼く哀れだと寮長も泣いた。また、「天皇一人がえらくて、あとの国民はなんで民草という草にされるんやろ」とも寮長に聞いたそうです。

いくつかお話を読んだけど、まさに「鬼畜の所業」としか言いようがないですね。何年経とうとも、恨みが消えることはないでしょう。 侵華日軍南京大虐殺遭難同胞記念館・ 南京大学歴史学院による共同学術成果 『変えられた人生 　南京大虐殺生存者の口述生活史』

先の24歳で特高に半殺しの目に遭わされた女性の方。「私は夫が非転向で頑張り通したことを誇りに思っている。その気持ちと同じくらい深く、夫や数多くの正しい人たちを虐げた権力を憎んでいる。戦後すぐ、治安維持法と特高警察が廃止された日は、私たちの人生にとって、本当にたまにしか巡ってこない1つの春だった。しかし今もなお、特高などの戦犯が政界、財界にウヨウヨしている。花咲き誇る本当の春の到来は、まだ先のことだ。その途上で、私は倒れるだろう。しかし、その日のために、私は若い人の邪魔にならないように活動し続けていきたい。」と語ってますね。

戦前、『赤旗』を運ぶ仕事を手伝っていた女性は、1933年夏に特高に検挙された際、青竹の両端に足を、手は頭の上に縛られステッキで殴られ、さらには男物のバンドの金具で力まかせに殴られた。 半殺しになり、特高に引きずられて地下のブタ箱に放り込まれた際、全協（日本労働組合全国協議会）の若い活動家が大勢捕まっていて、「共産党のネェチャンだ」「ネェチャン、がんばれ」「大丈夫か」と口々に励ましてくれた。半死半生なので、看守が「まだ生きてるか？」と度々覗きにくるほどひどく、医者に見せると「このままでは心臓脚気で昇天する」といわれ、アッパッパ1枚という薄着のまま、検挙90日後の寒空の秋に釈放になったらしい。

南京事件で日本軍が起こした戦争犯罪の歴史なんて、88年どころか、100年どころか、2000年経っても消えはしないでしょう。元寇が700年前、白村江の戦いが1300年前なのに、記録に残ってるし。

1932年の陸軍軍法会議において治安維持法違反で有罪判決を受けたことのある吉野源三郎は、75年のある座談会で「民主主義を守るためにという名目のファシズムだってあり得る」として、「私有財産制度と国体の擁護に代って、民主主義体制を守るためという治安維持法だって可能なわけです」と語っている。（『月刊社会党』217号、1975年2月） 荻野富士夫『治安維持法と「国体」』序論 p20-21より

戦後の、そして現在に至るまでの、自民党政治や政策を見る中で、いかに特高出身者の影響が強かったか。そして、最近までも、または今でもその子息が自民党に所属しているということが、安保法制や憲法改正、ひいてはスパイ防止法といった動きに影響を与えているかが、特高人脈の観点から良くわかりますね。

先のサイトの写真で高市の隣に写ってた元特高課長の奥野誠亮は、過去、従軍慰安婦の件で、「『従軍』慰安婦はいない、商行為として行われた」、「軍は戦地で交通の便をはかったかもしれないが、強制連行はなかった」と発言した人物ですね。 www.nichibenren.or.jp/document/sta...

たまたま見たサイト↓ですが、サイト中のこの写真で高市の左側に写っている人物。 高市と同じく奈良県の出身で（高校も同じだとか）、戦前は鹿児島県特高課長として、俳句同人誌『きりしま』を弾圧し、内務省ではポツダム宣言受諾前に公文書焼却を建言し、戦後は公職追放を免れ自治省で税務・財政局長などを経て、自民党公認で衆議院議員に当選。鈴木善幸内閣の法相のとき憲法9条改正発言を繰り返して紛糾し辞任、 つづく↓ www.sanae.gr.jp/album_tokyo_...

大政翼賛会の人形劇委員をされてた方の話では、戦時中は人形まで戦争精神高揚のため動員されていて、政府が「翼賛一家」というモデル家族をつくり、それを漫画や紙芝居、人形劇、歌謡曲などにして、国民に押しつけたのだと。 「翼賛一家」という参加型ファシズムに関する記事↓ book.asahi.com/jinbun/artic...

戦時中に家の外で、あまり見慣れない人物から世間話な感じで、「今の戦争をどう思うかね？」と聞かれたら要注意だったようですね。この見慣れない人物が実は特高の刑事だった、ということがあったそうで。 ここで「勝ち目はないと思う」「大義がないと思う」などと答えると、そのうち職場をクビになったり、あるいはもっと直接的に、特高が家の扉を叩いてくる、なんてことがあったようです。「聖戦」に賛同しない者を「非国民」とし、反戦思想や言動までも弾圧したのですよね。