女体化/新撰組の面々が揃う宴会が見世を貸し切って行われ、14歳のあせびも、余興のために琴を演奏した。あせびは、裕福な藩士の娘だったのを、見世に貰われてきたので、いまだ男を知らぬ身でもこうして重宝された。上座に、歌舞伎役者のように美しい長身の男と、彼を飼い犬のようにはべらせた白皙のさむらいが居て、さむらいの方があせびの余興を喜び、そばに召した。息がかかるほど側に寄ると、白檀を燃したような雅やかな香が、彼の羽織の袖から薫った。
何でも取るといい、と勧められ、伊勢海老や、松島の牡蠣、鮑、つやつやと黄金色のめだい、とても手がつかず緘黙すれば、血色のない白い手が懐から、味のない透明の飴をあせびに与えた。
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