気圧、あまりにも気圧。

『街とその不確かな壁』文庫版上下巻読み終えた。おもろかった。結局クソおもろいんかい、と思った。

独創的な奴なんていない。そう勘違いし続けられる強度や狂気や熱や意志や矜持や覚悟があるだけ。

「もっと自由に、型破りにやっていい」という型。「枠組みの外」という枠。「連帯の拒否」という連帯。権威化する在野。「革命を起こしたい」という凡庸さ。みたいなものにイライラしつつも、そこからさらに抜け出すことの難しさも認識している。

東京に夢はないけど勘違いはある。新しい公共はないけど村社会はある。

舞茸を練り込んでみた。

『街とその不確かな壁』の下巻を読んでいる。村上春樹も老いたな、という印象をほのかに受けるというか、どこがどう、とは言えないのだけど、全体的に物語や語り口が穏当な造りになっているな、と感じる。

採血&ホルモン剤処方done

「もうわかった」だし「知ってる」でもあって。そのふたつが折り重なるだけの展開が続いていたから、さすがに映画的な解答がほしいなと思いつつ観ていたんだけど、閉塞感をより際立たせるだけで終わってしまい、結局「わかったし知ってる」という感情だけが残った。きびしい。

『テレビの中に入りたい』の感想、「もうわかった」「言いたいことはわかった」「わたしらの世代の閉塞感の輪郭もわかった（いや、知ってる）」「出口がないのもわかった」「過去も空虚だし未来は見えないし希望はどこにもないし縋れるものもとっくに失ってるし煌めくコンテンツや異国への憧れも幻想もすべて消えた。それもわかった」「わかった」に終始する。

この映画、新宿とかで観たかったな。地方でこれ観るのけっこうキツいかもしれない。

ラストが予想外すぎて（いい意味なのか悪い意味なのか決めかねている。どっちでもあるしどちらでもない。ただ予想外）、エンドロール始まった瞬間前のめりになった。

最近観たなかで一番語りづらい映画かもしれない。

わたしは『テレビの中に入りたい』を観た。

チェンソーマン、もし3部があるとしたら「民間編」だと思う。高卒で民間のデビルハンターとして働き始める（デンジが大学へ行くとは思えない）。レゼが登場するとしたら2部ではなく「民間編」で、デンジの同業としてか、「逮捕！逮捕する！！」と再び言い言われの関係として登場するのかもしれない。

一緒になって泣く、とか、一緒になって怒る、とか、そういうのも、勘弁だよな。

まあ「連帯」というものそれ自体がウェッティなのかもしれないが。

ウェットな連帯を振りかざさないでくれ、という話でもあるのかもしれない。もっとドライにならないものか。

味方になる、って、本来とても重たい行為で、だれでも簡単にやれることではない。連帯しますとか味方ですとかあなたは一人じゃないとか、簡単に味方のポーズを取る人が増えすぎた。わたしは誰の味方でもない。というか、なれない。

まっすぐ悔しくなれるかどうか。許さない、という思いを相手が抱くことに対してなんら馳せる思いがないということ。

ヘイターからまあまあなこと言われたり物理的に殴られたりするほうがまっすぐ悔しくなれてメンタルが超回復できる。泣かれたり謝られたり、強者側の負け芸みたいなものを見せられると、こちらが「いいんですよ」と許すしかなくなる。許すか許さないかという二択を発生させないでほしい。

トランスヘイターからまあまあなこと言われるより、物理的に殴られるより、味方ヅラしてくる人や良心の呵責と正義感を履き違えている人から泣かれたり謝られたりするほうがキツい、と昔から思っている。

毛布、気持ちよすぎる。

インスタントな絶望に飲まれて政治を見るだけでは何も見えてこない。

北陸⇆関西エリア（というより主に北陸）に住む人々にとって、与党か野党か、保守かリベラルか、という軸とは別に「米原派か小浜派か」（北陸新幹線の敦賀駅以西を米原方面で延伸させるか、小浜方面で延伸させるか）という軸があり、ある一定の人々にとってはそれがいちばんの重大事だったりもする。 地方には地方の、与党か野党か、保守かリベラルか、とは別の価値判断や主義主張があり、遠くから（都会から）見てあそこは保守が強いあそこはどこそこの党の根城と言ったり思ったりするだけでは見えてこないものが確実にある。

『起こさないでください』を書いたころ好きだった人のこと、それ以前に好意を抱いていた幾人もの人たちのこと、いまのわたしは心底興味や執心を失っていて、自分の「好きなタイプはいま好きな人」感を日々味わっている。

恋人、仕事場のトイレがボットンで家のトイレが自動水栓だから「レバーを回す」「自発的に流す」みたいな動作を日常行う機会に乏しく、たまに我が家で流し忘れるの面白い。ボットンも自動水栓も「レバーを回す必要がない／レバーがない」という意味ではほぼ同じなんだな、と。

これはある種暴論に聞こえるかもしれないけれど、わたしは、『スキップとローファー』のナオちゃんより『ONE PIECE』のボンクレーに好感を抱く。

『スキップとローファー』のナオちゃん（トランス女性）より、『ブルーピリオド』のユカちゃん（女装男子）のほうが共感できるし応援できるし描いてくれてありがとうと思う。そういうことはちょくちょくある。当事者を描くぞと力んで描かれたものより、あまり深くは考えずに描かれているのだろうな、というものにこそ真実味が宿る。

他人が思っている以上にわたしは誰の味方でもない、ということは、折に触れて示さなければいけないなと思う。

やるか、やられるか。増えるか、減るか。食うか、食われるか。

クマ、最近の人間のこねくり回された情緒ゆえの「動物という事実からの逃避と忘却」を、ほとんどその膂力のみで粉砕しにかかっている。

ルッキズムが高まり、反出生主義等によって人間が「動物である」という事実から目を背けはじめた昨今、人間の顔面をいとも容易く破壊し、我々はみな動物（やるか、やられるかの関係）であるという事実を完璧に突きつけてくる、クマという存在。

「Dried Seaweed at Midnight（真夜中の乾燥わかめ）」のページのアートワーク、好きすぎてずっと見てしまう。眼福。

しつこぉ〜い他の追随、許したくないですよね⁉️そんなアナタに‼️小林製薬の、糸ようじ‼️

『Asymptote』のページでは、各作品を作者が朗読している音声データが再生できます。もちろんわたしによる「真夜中の乾燥わかめ」朗読音声もあり……聴くことができます（音声を催促され、こんな感じですかね〜と試しに送ったものが採用されてやや恥ずかしい）

（昨日の投稿、noteのリンクを貼り間違えていたことに気づき削除&再ポスト……）

【経緯・雑感】拙作の英訳が海外誌で掲載されました【近況・告知】｜仲西森奈 / Morina Nakanishi note.com/mori_na_kani... note記事にて、拙作の英訳掲載の告知とともに、新刊についてのやや具体的な告知、そして来年の京都文フリ参加のお知らせなどなどを書きました。ぜひお読みください。

【重大なおしらせ】 世界中の名だたる文芸作品の翻訳を専門とする海外誌『Asymptote』最新号にて、拙著『起こさないでください』所収の散文「真夜中の乾燥わかめ」の英訳が掲載されました。 www.asymptotejournal.com

堂々としていればいいんだ。と改めて思った。わたしはあの構成を信じたのだから。

翻訳者とやりとりしていると、短歌連作の合間に時折散文が挟まる『起こさないでください』のあの構成は、翻訳や海外誌の掲載交渉の際に面白い動き方ができそうだということがわかってくる。今回のように散文をひとつの作品として紹介することもできるし、連作だけを編み直すこともできる。

昨日は告知できるまで待って、告知して、というただそれだけでボロボロに疲れた日だった

【重大なおしらせ】 世界中の名だたる文芸作品の翻訳を専門とする海外誌『Asymptote』最新号にて、拙著『起こさないでください』所収の散文「真夜中の乾燥わかめ」の英訳が掲載されました。 www.asymptotejournal.com

これは明日かもわからんね。

今日はおしらせがあるかもしれない。ないかもしれない。明日かもしれない。でも、今日かもしれない。

〈拡散希望〉運営していたメルマガアカウントが乗っ取られてしまい、ロックされてしまいました。別のプラットフォームに移行します。というお知らせすら旧メルマガでは流せないので、登録してくれていたみんなに届け〜、の顔をしています。よろしくお願いします。 ニュースレターの配信プラットフォームを変更します book-lighthouse.theletter.jp/posts/2ed0ed...

戦争反対も戦争翼賛も、戦争という言葉や事象、そして戦争可能性に対する想像力や熱や圧、勢いは拮抗しているから、大多数であるところのノンポリ／日和見／無関心層からはどちらの陣営も同じことを言っているように見えるし、両陣営が手を取り合って戦争という言葉や戦争可能性を盛り上げている、という状態は全然ありうるというか、人間はずっとそうだと思う。

『国宝』を観たことにより、ようやくこの動画を観ることができてうれしい。 youtu.be/A4SbWHa7TWE?...

『8番出口』、闘いと覚悟の話で、わたしは『ファイトクラブ』をまた観たくなった。

わたしは『8番出口』を観た。