こどもを食べる魔法使いが住んでるって森に迷い込んだら、真っ白な顔で頬に傷がある低い声の魔法使いが現れて、迷子のこどもをじとっと見る。
食べないで!と泣くと「ははぁ。外ではそんな噂が広まってるのか」とうっすら笑う。魔法使いがこどもに手を伸ばした時、こどもは恐慌状態になって悲鳴を上げて逃げ出す。小さく舌打ちする魔法使いが、ヒュッと口笛を吹くと黒い塊が魔法使いの背後から飛び出してこどもを追いかける。こどもは暗い森を懸命に走る。食べられちゃう!食べられちゃう!!ふと、背後から獣の息遣いを感じて振り返ると黒い獣が猛然と駆けてくる。狼だ!それも見たこともないくらい大きい。
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