日記
人は疎ら。メインの内湯とを隔てて三人が仰向けに寝られるジャグジーに1匹、そのサメは転がっていた。
高い天井と無駄に広い湯船にゲームの中ボス部屋を彷彿とさせる。
下から泡の出るポジション以外は、尽くツボを外すジェット噴射たちが壁から虚空へと叫びを上げていた。
私は物思いにふける振りをして、薄ぼんやり光る露天風呂を窓越しに見つめる。その時だった。
「ミョーン…」
視界の隅、巨大なガラスの上の方。
この世の醜いもの全てを煮込み錬成されたおぞましい悪のキメラ、Dryophytes japonicusが長い手足を伸ばしヌラつかせていた。そう、アマガエルだ。
続く
24 days ago